元・還暦社労士の「ぼちぼち日記」

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介護等従業員採用の「筋肉枠」とは?ボディビルダー採用は会社・従業員・利用者にもメリット<腰痛対策にも>

2023-12-10 15:15:48 | 社会保険労務士

 ボディビルダー従業員は利用者をズッシリと抱えられ安定・安心化<「血液型」採用との違い> 

 朝のNHKニュース(23.12.10,AM7) を見ていたら、「おもしろい」ことが放送されていた。介護や運送の会社で、人を採用する際に、「筋肉枠」というのがあるとのことである。会社が人を採用する際には、知識・教養とか技術・資格とか使用するというのが、一般的である。この筋肉枠とは、なんぞやであるが、ずばり「ボディビルダー」としての採用ということなのだ。もちろん、介護や運送にしても、その介護や運転の知識・技術は持っているのは当然であるが、その上で「筋肉枠」すなわちボディビルやその大会の競技者という枠で採用するということである。

 その枠で採用された場合には、会社によって違いはあろうが、ジムの使用料無料(会社法人としての利用)やプロテイン料金相当分の手当、さらには、ジム使用の一定時間を労働時間とみなすなどの措置があるという。ボディビルをやっているにとっては、願ったりかなったりのいわゆる「福利厚生」や勤務条件であるが、会社によっては、ボディビルの大会に出ることが採用の条件になっているものもあるとのこと。

 介護や運送の会社は、一般的には力仕事を必要とするものである。そこで、ボディビルで鍛えられた体で生み出す力仕事は、会社としても願ったりかなったりのものである。その介護施設の利用者の話として、介護は被介護者を動作の「勢い」で抱えたりするものであるが、これら介護者にあっては、そこまでしなくてもズッシリと抱えることが安定してできるため、利用者は安心できるとのことである。利用者にとっても、メリットがあるものであろう。

 また、介護や運送業においては、腰痛の発生が会社の悩みの種である。特に介護においては、そうである。そのため、腰痛予防対策が会社の規則として掲げられている。しかし、ボディビルダーにあっては、それ相応に腰痛対策は当然必要であるが、日々のボディビルの運動の中で、その対策の必要性はより軽減されるものであろう。ボディビルそのものが腰痛対策にもなり、体を鍛え美ボディという2重の効果をもたらすと思われるのだ。

 一時期、血液型で会社採用を決めるというのが問題になったが、これは、血液型と性格、そしてその性格による会社組織の順応性とが科学的には説明されていない面もあり、批判的な評価があった。(法律的には、血液枠の採用は、例えば禁止されている男女の性別等で採用を決めるものではなく、直接的には違反ともいえない。) これとは違い、介護等への筋肉枠の採用は、会社の業務に直接関係あり有効性のある事柄であり、上記のとおり、会社にとっても採用された従業員にとっても、利用者にとってもベストな採用枠ということができる。

 会社採用の筋肉枠については、今のところ、良いことづくめであるが、後に続く会社がいるのか、経営として筋肉枠の費用負担がどのほどか(持続が可能か)、会社皆が筋肉枠を採用したらどうなるのかなど、今後の展開を注視したいところ。

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