元・還暦社労士の「ぼちぼち日記」

還暦をずっと前に迎えた(元)社労士の新たな挑戦!ボチボチとせこせこせず確実に、人生の価値を見出そうとするものです。

働き方改革に伴う5日の年休取得の義務付け(=2019年4月の実施)について

2018-11-20 14:34:55 | 社会保険労務士
 例えば誕生日休暇の活用など・・・・どうでしょうか

 働き方改革に伴う労働基準法改正については、国会で議論されていた「高度プロフェッショナル制度」、「残業時間の上限規制」の陰にかくれて、年5日の年次有給休暇の取得が企業に義務付けされました。いままで全く有給休暇を取得していなかった人の多くが、週60時間以上働く過重労働との統計もあることから、年休が10日以上になった労働者に5日の年休取得を会社に義務付けたようです。

 これは、会社が強制的に年休を取らせるとはなっておらず、会社が「年休の時季を定めることにより与える」となっており、今まで労働者が時季を指定することにより年休取得がなされていたのを、反対に会社の方から年休の時期を決めて与えるということにされています。おそらく、会社の雰囲気からして年休が取りづらいことがあるだろうから、会社の方から年休の時季を決めるということにしたものと思われます。

 しかも、その時季については、その労働者の意見を聞いたうえで、その意見を尊重するように努めるとなるようです

 これは、大きな企業にとっては、労働者の意見を聞いて行うというような、いままで行ってきた「夏季の休暇」などの延長線にあるようなもので、どうにかうまく運営することが可能と思われますが、中小企業にとっては、どうしてよいか迷うものと思われます。しかも、正職員であろうとパート、契約社員であろうと、継続勤務することにより10日以上年休を付与するようになったときから、会社は義務付けられるのです。

 中小企業にとっては、先に述べた「残業時間の上限規制」は、2020年4月からの実施なのに、この5日の年休については、2019年4月からの実施になっており、目前に迫っています。

 労働局の監督官の話しとして、誕生日休暇を挙げられていました。誕生日だけでなくその前後に与えるというものです。たまに正月1日の誕生日の方もいることから、その方には前倒しすればいいのでは・・・。

 なにはともあれ、「高度プロフェッショナル制度」や「残業時間の上限規制」の議論も必要ですが、中小企業にとっては、間近に迫ったこの5日の年休取得については、切実な問題と思われます。
コメント
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