Belle Époque France
青木尚佳&中島由紀デュオ・リサイタル(+茶話会)
2012年8月25日(土)18:00~ かん芸館 自由席(最前列/左側) 2,000円(2日連続なのでオマケしてくれた)
ヴァイオリン: 青木尚佳
ピアノ: 中島由紀
【曲目】~前日と同じ~
プーランク: ヴァイオリン・ソナタ 作品119
ラヴェル: 亡き王女のためのパヴァーヌ(ピアノソロ)
イザイ: 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ニ短調 作品27-3「バラード」
フォーレ: ヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ長調 作品13
サン=サーンス: ハバネラ 作品83
《アンコール》
メシアン:「世の終わりのための四重奏曲」から終楽章「イエスの不滅性への賛歌」
昨夜に引き続き、青木尚佳さんと中島由紀さんのデュオ・リサイタルに足を運ぶ。今日は1時間早い午後6時から始まり、終演後には出演者を囲んでの茶話会があるという。2日続けて聴きに来るのは私くらいのものらしく、入場料を1,000円オマケしていただいた。今日は昨日とは別の友人3名を伴って来たので、多少は売上に貢献できたかな…といっても、両日とも満席だったから、あるいはもう少し大きな会場でも良かったのかな、とも思う。あくまで内輪の演奏会的な規模であったが、プログラムも演奏も本格的なものだっただけに、もう少しきちんと告知をすれば、青木さんの演奏を聴きたかった人は多かったのではないか、と思う。
演奏会の内容は昨夜と全く同じであり、同じレビューを繰り返してもしょうがないので、違った点だけを書きとどめておこう。
まず、今日の席位置だが、最前列の中央よりやや左側、つまりピアノ鍵盤側でもあり、ヴァイオリンの真正面でもある。昨夜よりも中央の通路部分を挟んで4つ分左側に来たのだが、それだけで音のバランスが全く違うことに驚かされた。ピアノは正面からはずれた分だけ音量が下がり、くぐもった感じ、レースのカーテン越しに聴いているような音質の印象がより強く感じられた。逆にヴァイオリンは目の前1メートルくらいの位置で、しかも楽器自体がこちらの正面に向いていることが多かったため、昨夜よりもダイレクトに、すべての音が聞き取れたように感じられた。その結果、わずかな席位置の違いで、今日の方がヴァイオリンとピアノのバランスが良く感じられたし、中島さんの角のないまろやかなピアノの音色と、青木さんの立ち上がりのキリッとしたヴァイオリンの対比が明瞭になり、はっきりとしたアクセントとなって曲が引き締まって感じられた。
一方、おふたりの演奏の方は、2回目ということもあって、昨夜よりも固さが取れたというか、伸び伸びとしていたというか、今日の方がより良かったと思う。とくにフォーレのソナタで、女性的な感傷と抒情が美しく歌われていたように思った。
とはいうものの、やはり目の前1メートルの位置で本気の演奏をしていただいていると、聴いている方も緊張感が極めて高い。ひとつひとつの音に込められた情熱やエネルギーがひしひしと伝わってきて、目も耳も釘付け、金縛り状態で全身の筋肉に力が入ってしまう。そんな音の奔流を全身で受け止めているし、何だか自分のためだけに演奏してくれているような、独りよがりな恍惚感さえ感じてしまうのだ。コンサートホールにおける大音量のオーケストラとはまた違った、音楽のエネルギーを直に感じ取ることができた貴重な体験であった。青木さんの演奏にBrava!!を送ろう。
終演後は、皆で椅子をかたづけ、テーブルを出してきての茶話会。残った人数も15人くらいだったので、久しぶりの青木さんとも、初めての中島さんとも、いろいろお話ができて楽しかった。今日の演奏のこと、楽器の音色のこと、将来の夢、好きな曲のこと等々、音楽に関する話題は尽きない。友人たちはサイン帳を持ってきていて、お二人にサインしてもらっていたが、そういえば青木さんのサインって、まだいただいていない。でも、まあ、また会える日までの楽しみにしておこう。この次にお会いするときには、また大きく飛躍していることを信じつつ…。
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青木尚佳&中島由紀デュオ・リサイタル(+茶話会)
2012年8月25日(土)18:00~ かん芸館 自由席(最前列/左側) 2,000円(2日連続なのでオマケしてくれた)
ヴァイオリン: 青木尚佳
ピアノ: 中島由紀
【曲目】~前日と同じ~
プーランク: ヴァイオリン・ソナタ 作品119
ラヴェル: 亡き王女のためのパヴァーヌ(ピアノソロ)
イザイ: 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ニ短調 作品27-3「バラード」
フォーレ: ヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ長調 作品13
サン=サーンス: ハバネラ 作品83
《アンコール》
メシアン:「世の終わりのための四重奏曲」から終楽章「イエスの不滅性への賛歌」
昨夜に引き続き、青木尚佳さんと中島由紀さんのデュオ・リサイタルに足を運ぶ。今日は1時間早い午後6時から始まり、終演後には出演者を囲んでの茶話会があるという。2日続けて聴きに来るのは私くらいのものらしく、入場料を1,000円オマケしていただいた。今日は昨日とは別の友人3名を伴って来たので、多少は売上に貢献できたかな…といっても、両日とも満席だったから、あるいはもう少し大きな会場でも良かったのかな、とも思う。あくまで内輪の演奏会的な規模であったが、プログラムも演奏も本格的なものだっただけに、もう少しきちんと告知をすれば、青木さんの演奏を聴きたかった人は多かったのではないか、と思う。
演奏会の内容は昨夜と全く同じであり、同じレビューを繰り返してもしょうがないので、違った点だけを書きとどめておこう。
まず、今日の席位置だが、最前列の中央よりやや左側、つまりピアノ鍵盤側でもあり、ヴァイオリンの真正面でもある。昨夜よりも中央の通路部分を挟んで4つ分左側に来たのだが、それだけで音のバランスが全く違うことに驚かされた。ピアノは正面からはずれた分だけ音量が下がり、くぐもった感じ、レースのカーテン越しに聴いているような音質の印象がより強く感じられた。逆にヴァイオリンは目の前1メートルくらいの位置で、しかも楽器自体がこちらの正面に向いていることが多かったため、昨夜よりもダイレクトに、すべての音が聞き取れたように感じられた。その結果、わずかな席位置の違いで、今日の方がヴァイオリンとピアノのバランスが良く感じられたし、中島さんの角のないまろやかなピアノの音色と、青木さんの立ち上がりのキリッとしたヴァイオリンの対比が明瞭になり、はっきりとしたアクセントとなって曲が引き締まって感じられた。
一方、おふたりの演奏の方は、2回目ということもあって、昨夜よりも固さが取れたというか、伸び伸びとしていたというか、今日の方がより良かったと思う。とくにフォーレのソナタで、女性的な感傷と抒情が美しく歌われていたように思った。
とはいうものの、やはり目の前1メートルの位置で本気の演奏をしていただいていると、聴いている方も緊張感が極めて高い。ひとつひとつの音に込められた情熱やエネルギーがひしひしと伝わってきて、目も耳も釘付け、金縛り状態で全身の筋肉に力が入ってしまう。そんな音の奔流を全身で受け止めているし、何だか自分のためだけに演奏してくれているような、独りよがりな恍惚感さえ感じてしまうのだ。コンサートホールにおける大音量のオーケストラとはまた違った、音楽のエネルギーを直に感じ取ることができた貴重な体験であった。青木さんの演奏にBrava!!を送ろう。
終演後は、皆で椅子をかたづけ、テーブルを出してきての茶話会。残った人数も15人くらいだったので、久しぶりの青木さんとも、初めての中島さんとも、いろいろお話ができて楽しかった。今日の演奏のこと、楽器の音色のこと、将来の夢、好きな曲のこと等々、音楽に関する話題は尽きない。友人たちはサイン帳を持ってきていて、お二人にサインしてもらっていたが、そういえば青木さんのサインって、まだいただいていない。でも、まあ、また会える日までの楽しみにしておこう。この次にお会いするときには、また大きく飛躍していることを信じつつ…。
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