笑顔浴

優しい時間

火事だ!飯を炊け!

2019年10月15日 | Weblog

 

先週と今週の金曜日の2コマは

「患者の視点に立った行動」という科目で

薬学生とお話しする機会を得ました。

ありがたいことです。

 

「学生達は、教員が暇だと思っとるな」との

雑談を聞くと、先生方の心身のお疲れを想像できます。 

たとえば・・一人ぽっちの学生が出ないように

前日の夕方には、時間をやりくりして

4人のワークなら 4脚毎に区切って 

140名分の椅子を並べてくださいます。

この雑用に どれほどの時間が必要か。。。

他にも、学生のための様々な準備やご苦労を

学生達は見ていないから 知りませんよね。

先生、本当にお疲れ様です、ありがたいことです。

 

タイのコンケン大学生が 今年も事前に予習して受講しました。

事前に英訳した講義資料を タブレットで持参するのですが

彼らの英語力の高さに、わたくし絶句します。

話す、書く、聞く 全てにおいて、

翻訳アプリ頼りの私とは、月とすっぽん!

(通訳は引率の先生と、英語の得意な学生が担当してくれます)

 

「どうして日本の10万人当たりの自殺率は、タイより多いのか?」

 を4人で語りあった後、Lさんにマイクを渡すと

 貴重な意見を述べてくれました。

 

日本よりもタイのストレスは低い 何故なら・・・

タイでは、男性は全員、生涯に一度はお寺で修業する

托鉢で得た食物・品物を お寺を訪れた人々に分配している

お坊さんがお経ばかり勉強しないで

境内をウロウロして(?)気軽に声をかけ話を聴いてくれる。

親の無い子や 困窮した家庭の子供を寺に預ける そうです。

 

福祉国家とも違う品格を感じます。

愚直に仏教の教えを守り「与える・譲る」人々が多いから

必要な物が寺院に集まり、求める人に分配される循環が

成立するのでしょう。

 

直ぐに相談できるお坊さんが身近に居て、恵まれている!

腹が減ったら、とりあえずお寺を訪ねていいのが、羨ましい!

日本のお寺は、観光地になっている!という

Lさんの発表が心に残った人の意見を見かけました。

 

羨望と批判で 終わってていいの? 否。

 私の住んでいる地域にも、路上生活者を保護したり、

 自殺未遂者や逃げている人をかくまったり、子供食堂を提供したり、

 弱い立場の人を助けてくれる お寺が存在し、

 相談にのってくれるお坊さんもいます。

 ちゃんと探してみい!と、促せばよかった。

 

そして、

 困った時には、1人で抱え込まないで

 お寺で助けてもらおうと考えることが とても大切です。

 困っていない時には、

 お寺の応援をしようと考えるのが 同じくらい大切です。

 お寺でも、消防団でも、公民館でも、NPOでも

 将来、自分が助けを求めるところを 今、応援しておくのじゃ!

 明日は、私に不幸が降りかかる世の中だからこそ

 情けは人の為ならずと考えて 支える人がいないとね。

 

 <火事が起きたら飯を炊け>

 火事で焼きだされた人々、消火に尽力した男衆のために

 地域の婆さん達は、半鐘の音を聞いたら、家の米を研ぎ

 握り飯を作り始めたという話を聞きました。

 火災がおさまった頃に、配りに行く子供達も

 知らず知らず地域で自分が何を成すべきかを

 学ぶのかもしれません。

 

 誰にでも、必ず、役割があります。

 私にも なすべき事があるはずで、粛々と実行しなくては。

 

 


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されたようにする

2019年10月02日 | Weblog

シャインマスカット 

 

今朝は、いそいそと懐かしい人々と再会してきた。

経過した年月が数えられないほど久しぶりで

手を握って、瞳をのぞきこみ

少しでも多くを感じたいと願った。

 

夜中に思いつき、見ていただこうと持参したのは 

養護学校中学部の私達に、大学生のお兄さんやお姉さんが

体験させてくれたイベントの集合写真。

一泊二日のユースホステルでは、

ゲームをしたような・・

歌を歌ったような・・

寝具の扱い方が難しくて、ブーブーふてくされたような・・

どんな夕食だったのかも 思い出せないけれど

反抗期の不機嫌な中学生どもを 

懸命に楽しませようとする雰囲気だけは 

今も鮮明な感覚として残っている。

 

相談を通して提供したいと願うのは、

たぶん、この感じなんだと 今になって気付く。

積極的に関わってくれる行為は

じんわりと沁みてくる。

 

 昨夜のゲートキーパースキルアップ研修では

「自分からは決して助けを求めない人の自殺を

 どのように防げばよいのかを 今後のために知りたい」と

 いう質問をいただいた。

 助けられなかったという自責は、 

 その場に居た人々の心を貫いたんじゃないかと想像できた。

 

 「大変申し訳ないが、私にもその答えがわからない」とお詫びしたので

 彼女を慰めようとして、

 今後の参考例に 成功体験を紹介くださった方がおられた。

 

 研修会のあとで1時間ほど 保健師さんと2人でお話を聴いた。

 別れ際に、保健師さんが思わず「ご自分を責めないで」と

 声をかけたその人の 苦しさが 少しでもゆるめと願う。

 

 

 

 


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