手を打てば、「はい」と答える、鳥逃げる、鯉は集まる猿沢の池
中学生からの評価を「ベリーグッドな坊主でっせ」とおちゃめに自慢するところが素敵な
高田好胤管主のお話の中で、私の気に入ってる一説です。
黙ってポンと手を手をたたくと・・・
女中さんは「何かいな?」と2階に様子を見に登ってくる。
屋根の鳥はびっくりして逃げていく。
猿沢の鯉は、餌をもらえると思ってどんどん集まる。
手を打つ音さえ、それぞれ受け取り手によって違うメッセージになってしまう。
~同じ場所で、同じ話を、同じように聞いても、人によって、受け取り方はぜんぜん違う~
私は自分の都合で、その話に反応しちゃうんですね。
このことに気がつくまで、50年以上かかりました。
でも、まだ 気がついたというだけのレベルです。
もうひとつ、お釈迦様がおっしゃった言葉も紹介してくださっています。
同じ水を飲んで、蛇はそれを毒となし、牛はそれを乳にする。
心理カウンセラーとしてスキルアップしたくて
毎月の定期研修会・勉強会の他に、必要だと感じる講演会に参加して
先生方から多くを吸収しているつもりの私ですが、はたして、
それらを「乳」にして栄養不足の人に提供できているでしょうか。
無意識にその人にとっての「毒」を分泌し、傷つけてしまうことも無いとはいえません。
せめて、その危うさを、自覚しておこうと思います。