普請道楽

建築家との普請の記録のためのブログ。
しかしすでに家も建ち、今では徒然なるまま感じたことを書く「日日雑記」であります。

かざはりとうげ

2010-03-22 18:04:29 | Weblog
東京都最高標高にある「風張峠(かざはりとう)」。
標高1140メートル。
杉並の家から、武蔵五日市をとおり、風張峠を越え、奥多摩湖を周遊、青梅に抜けて都内に戻る、総距離170キロ。
その無謀なコースに、仲間とともに3人で挑んだ。

きっかけはジテンコ仲間のブルベ熱。
ブルベとは。フランス発祥の自転車競技で、長距離を決められた時間内に走りきるというもの。
こう書くと簡単そうだが、実際にはかなり過酷なものである。
200キロを13時間30分、600キロを40時間とか、そんな具合で走る。
昼も夜もなく、コンビニで仮眠をとって峠をかける、それがブルベである。

そのブルベに皆で参加するという。
しかしそないな長距離、走れるんかいな、と初めてガチで走ってみようと今回の風張峠ライドと相成った。

強風の残る中、朝9時すぎにスタート。
休み時間を極力削り、かなりストイックに走る。
途中、タマサイべりのコンビニで補給食をゲット、休憩を5分と戒め、さらにガンガン走る。

11時すぎには、武蔵五日市の駅に到着、ここが奥多摩山塊の入り口である。
ここまでは休憩をいれても平均22キロのスピード、メーター的には25キロから30キロで巡航していた。
まずまずのペースである。

さて、ここからが正念場。
まず仲間の一人がややちぎれぎみだったので、待つ意味も含め、10キロ先の桧原村役場で休憩。
ここまではユル坂だったせいか、まったくペースは落ちていない。


桧原村役場とやっちん

なーんだ、いけそうじゃんと思ったのが甘かった。
ここからが本格的な山道、15キロ先の数馬の湯でまたまた休憩、なんとここまでに2時間を要してしまった。
時速にしてなんと7.5キロにまでペースダウンしていたのである。

そしてさらに斜度があがる。
かつての奥多摩有料道路に入ると、道はつづら折りのエラいことになってくる。


激坂というほどの斜度ではないが、だらだらとのぼりが続く。
風景は、完全に「山」である。


激坂にあえぐ、やっちん

それでもなんとか、14時すぎ、都民の森」までたどり着く。
ここから「風張峠」までは3キロ、一気にと気持ちがはやるが、すでにここまでで皆、へろへろ。
最後の難所を乗り越えるには、ここでエネルギーチャージが必要だと判断された。



ここで45分ほど休憩。
僕はてんぷらそばに焼きおにぎり2個をぱくつく。
この休憩が、皆の足をよみがえらせた。

ダンシングも交えて、軽やかに山道を攻める。
景色も美しい。
そして、ほどなく「風張峠」を制覇!
東京都最高標高、眺望はないが充足感に満ち満ちる。


「充足感」に満ち満ちる、やっちんとかねやん

しかし到着したこのとき、すでに15時を回っている。
ここまでの距離は、およそ80キロ、それに6時間もかかっていた。
平均時速にして13キロちょっと、これではブルベは到底走りれない。
まずい。
だがここまでは上り基調、そしてここからは下り、ならば行けるかも、とまたまた急いで出発した。

のぼりの際に、必死でためた貯金をいっきに引き出す。
3人とも最高時速50キロ以上ををマーク、僕が一番、遅かった。
北斜面が多く、日が当たらず、かなり寒い。
下りはペダルをこぐことがほとんどないので、ただ身体は冷えていくのだ。
3人ともウインドブレーカーを羽織り、風にばたつかせながら山道を疾走する。

途中、見下ろしポイントで奥多摩湖を見下ろす。
いやー、凄い標高ですよ、これ。
普通は山登りで来るところですよ。


余裕でタバコをふかす、かねやん

そこから先は、一度、奥多摩湖のダムサイトで1回、青梅のコンビニで1回、休む以外はノンストップで走りきる。
皆、ガチの走り、早い早い。
メーター的な感覚では、時速30キロで巡航する。
まあとからならしてみれば、つまり休憩込み、信号待ちで計算すると24キロぐらいになっちゃうんですけどね。
それでも相当早いです。

で、結局、20時40分、僕の家に帰着。
168キロを、10時間40分で走りきった。

これブルベ200的にいえば、のこり32キロを2時間50分で走り抜ければいいので、平地だったら楽勝タイムである。
いやー、がんばった甲斐があったちゅーもんである。
BRM200キロの攻略は、目前に見えてきた。

休憩をいかに少なく、しかし勝負の前には、がっつりと補給が必要。
これが今回、まなんだことである。

かなり有意義にして、自信につながったシーズン幕開けのライドであった。


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