日本バプテスト大阪教会へようこそ!

教会設立73年 都会と下町とが交差する大阪のどまん中にある天王寺のキリスト教会 ぜひお立ち寄りください!

最大のプレゼント

2019-12-24 21:16:21 | メッセージ

クリスマス・キャンドルライトサービス宣教 コリント二:8・9 

メリークリスマス。救い主イエス・キリストのご降誕を心よりお祝い申しあげます。
本日このクリスマス・キャンドルライトサービスへにようこそいらっしゃいました。
クリスマスはキリストのマスと書かれるように、キリストの祝祭という意味です。イエス・キリストが神のご計画により、全世界の救い主としてこの地上にお生まれ下さったことを喜び、救い主キリストなる神に礼拝を捧げる、これがクリスマスなのであります。
この時期は街並みがきらびやかなイルミネーションに彩られ、様々なところでイベントが行なわれているようですが。本日キリストの教会でほんとうのクリスマスを共に捧げることができますことは、まことに喜びであります。

先にキャンドルライトサービスの中で、クリスマスの賛美歌が歌われ、聖書箇所の朗読がなされました。救い主に関する預言として旧約聖書が朗読され、又、その実現として救い主イエス・キリスト降誕の記事を、新約聖書のマタイとルカの福音書から聞きました。この神の救いは、ユダヤから始まって全世界のもたらされるものであることが、神がご計画されていたのです。そうして遂に、救い主イエスさまがお生まれになられる時の状況ついて、聖書は「宿屋には彼らの泊る場所がなかった」と記します。  
まあ住民登録のため各地方からエルサレムに上って来る人たちで町はごったがえして、どこの宿屋も満室でいっぱいであったのでしょう。けれども、これは単に宿泊所が不足していたという問題ではありません。救いの主、イエス・キリストが世に来てくださったというのに、世の人々にそれを受け入れる余地がなかったということです。 
けれども「居場所がある」というのは、単に立派な建物や家があるということではありません。いくら立派な建物や家があっても居心地が悪く、自分の居場所がないという人がいるのではないでしょうか。

さて、聖書は最初にクリスマスの良き知らせが届けられたのが、当時の社会において、またユダヤの町の人々から見下され、住民の数にも数えられていなかった羊飼たちでした。彼らは昼夜羊の群を守り、定住する場所をもたず野宿暮らしをしていた人たちでありました。
又、救い主に尊い贈物を携えて来た東方の学者たちは、ユダヤの民ではない異邦人でした。彼らは神の救いから除外されている者とユダヤの人々から見られていたのです。
しかし不思議な事に羊飼いたちや異国の学者らは、神の救いが薄暗い家畜小屋の飼い葉桶の中に寝かされた赤ちゃんによって、実現されることを信じ、受入れることができたのです。思いますに、それを敏感に察知できた彼らこそ、まことの居場所を必要とする人であり、同時にその居場所を飼い葉桶に寝る赤ん坊の中に見出せる人であったということではないでしょうか。
今日この日に特に祈りにおぼえたいことがあります。それは喜び祝いたくともそのおかれた状況があまりに過酷な方がたのことです。
教会の近隣にもこの寒さの厳しい時期に路上で長い夜を過ごさざるをえない方々がおられます。凍てつく厳寒のこの時期には特に「路上で死者を1人も出さない」を合い言葉に、今年も釜ヶ崎キリスト教協友会主催のもと「喜望の家・ディアコニア」の越冬夜回り活動が1月3日から2月末まで毎週金曜日の夜に行われます。野宿を余儀なくされている方々も以前は労働者が多かったのですが、昨今は失業者、若年層、障碍を抱えておられる方、女性とほんとうに様々です。また、こどもたちの貧困や虐待といった問題。ファーストフードやネットカフェで寝泊まりしながら何とか生活をつないでいるという方がたもおられます。

そしてまた、今日このクリスマスのイブ礼拝に足を運ばれた私たち一人ひとりも、それぞれに悩みや痛みを抱えつつこの1年を過ごされたかと思います。ご自身の病気や、また家族の看病で追われた一年になった方。生活のために仕事に追われた方、心の元気をなくしている方と、ほんとうに様々でありましょう。

けれども、先ほどコリント二8章9節の聖書のお言葉が読まれました。
「あなたがたは、わたしたちの主イエスの恵みを知っています。すなわち、主は豊かであったのに、あなたがたのために貧しくなられた。それは、主の貧しさによって、あなたがたが豊かになるためだったのです。」
救い主キリストはそのような悩み多き者、寄る辺なき者と共に生きるために自ら貧しい姿、人として最も弱く小さい幼子の姿となってお生まれくださったのです。
これこそ私たちに与えられた「神さまの最大のプレゼント」なのです。
そうして聖書は、「あなたがたが豊かになるため」と言っているその真意を私たちが如何に受け取るかということが重要なことなのです。
それは、私たちのクリスマスの喜びが決して独りよがりの喜びではなく、世界中で主の救いを必要としているすべての人々と喜びを共にし、つながり、分かち合われることで、
「あなたがたが豊かになる」と、聖書は伝えているんですね。

この後、献金の時を持ちます。この献金は対外の支援を必要としているところにすべて贈らせていただくものです。今年も昨年と同じく、日本聖書協会の点字聖書作製のために、また、滋賀県の知的障がいを抱える方々の施設・止揚学園へ、そして越冬夜回り活動をされている釜ヶ崎のルーテル喜望の家・アルコール依存症回復センターへ贈らせて頂きたいと思います。
神さまがその独り子である御子イエス・キリストを、私たちに与えて下さったその大いなる恵みと幸いを私たちも又、ともに分かち合うことができますよう、切に願います。

祈ります。天の父なる神さま。新会堂が与えられて7回目のクリスマス・キャンドルライトサービスをここにお捧げすることができます恵みを感謝いたします。
私たちはこんなに立派な会堂で礼拝をお捧げしていますが。救い主イエスさまは「その貧しさによって私たちが豊かになるため」に家畜小屋の飼い葉桶を居場所としてお生まれくださいました。それが世界の最初のクリスマスであったこと、神さまの最大のプレゼントであったことを、私たちは忘れません。
どうか、この地上の隅々にまで訪れたクリスマスのその喜びと、私たちのクリスマスの喜びをひとつにしてください。又、ここに集われたお一人お一人の課題に御手を添えて、新しい年へと歩み出す力をどうかお与えください。そして、苦闘している隣人のために留まり、寄り添う私たちとしてください。そのために私たちを用いてください。私たちの心も体も時間もお捧げます。
救い主・イエス・キリストのご降誕を心から感謝してお祈り致します。ア―メン。

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