コケ

2016年07月25日 03時34分22秒 | マーロックの日記

                                           ザヮヮヮヮ   ―――

                   ピピ  ・・・

     ジャプ

空の青が減ってる・・・

もう半分ぐらいは暗くなっていて、星も見える。

夜になると危ないので、もうボートをとめる。

舵はガードさんが持っていて、マッチョさんも2階の外に出てる。

「とまったね」

「はい」

ハットさんやカールさんも2階に来ていて、ノロマさん達はテラスから見てる。

アンカーをおろして、少し川に流されて止まった。

「いい場所だね」

「あ・・・うん」

ソバさんもいる。

切り込んだ陸地が低くなって、1階から陸に板を渡せそう。

もう少し下流だと、2階からでないと上陸できそうになかった。

     タッ

マッチョさんが階段を下りる。

ここで上陸するかは、明日の日の出後に決める。

なので今日は、船を安定させるために陸地にロープを繋ぎに行くだけ。

前部のテラスから後部のバルコニーまで、両サイドには通路がある。

その真ん中の辺りに、手すりのない場所がある。

水面に下りるためのはしごもあるけど、板も置くことができる。

           トコ   ・・・

「クゥ♪」

抱えたチワワと一緒に、階段を下りる。

下には、もう斧さんとノッポさんが金属の板を持って用意してる。

右舷から陸に行く。

「・・・・」

アンカーはいい場所に下せた。

少し後部が流されるので、ロープを張る。

川岸のギリギリまで木はあるので、ペグじゃなくてそこに結ぼうという事になった。

布を木に巻いて、そこにロープを固定する。

「私たちも行っていい?」

「うん」

                トコ

「クゥ♪」

「♪」

チワワをノロマさんに渡す。

                   ガタ  ・・・

板の長さは十分。

                            ―――

ノッポさんが板を踏んで、陸地側の硬さを確認してる。

まぁ、1階だし落ちてもつめたいだけ。

川の流れは穏やか。

「行こう」

                  

ノッポさんを先頭に、マッチョさんが続く。

       ―― タ

「・・・・」

斧さんより先に、私が板にのった。

十分な厚みのある合金の板で、これが折れる心配はほぼない。

幅も十分スペースがあり、カートを直接押して行ける。

両サイドに少し縁があって、うっかりカートを落としてしまうこともないだろう。

         トン

ロープは2本。

別々の木につなぐ。

            カチ

もうマッチョさんたちはライトを点けているけど、私も腕ライトを袖の上から付けて点ける。

                         チュチュチュチュン  ♪

                                              

森の中はもう暗い。

                 ジャリ  ・・・

陸に来た。

所々、石が露出した土。

                    

ノロマさんやエレガントさんも、渡ってくる。

「・・・・」

大きな木。

高さもある。

表面は苔。

                     ポー

「ニャ~」

黒猫がいる。

航空写真を見る限り、どこまでも森が続いてる。

GPSは使えそうにない。

「・・・」

黒猫の耳がよくうごく・・・・

                      ――

                                      ポ  ポ

                                             ザヮヮヮヮ   ・・・・・


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