行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

大相撲春場所、諸手を挙げて喜べない

2017-03-27 18:54:39 | Weblog
劇的な新横綱稀勢の里の優勝で終わった春場所、列島は喝采の声で大騒ぎだ。確かに日馬富士戦で負傷し、痛さにゆがんだ稀勢の里の顔がテレビで大写しになったのを見たら、これは休場と皆思った。翌日鶴竜戦ではあっさり土俵を割った。負傷の程度は相撲を取れるものではないと思った。それでも千秋楽、照ノ富士に連勝し、奇跡の優勝が起こり大相撲史に残る劇場型大一番となった。
 
しかし、諸手を挙げて喜べない。先ず千秋楽の照ノ富士の状態だ。14日目に琴奨菊との一番、大関を賭けた琴奨菊が突進してくるのは判っていて、照ノ富士は飛んではたいて勝ち、場内から大ブーイング。この日照ノ富士は場所入り前に医者に掛かったほど、昨年稀勢の里戦で痛めた膝の靱帯の状態が悪化していたのだろう。まともに琴奨菊の当たりを受けられないと判断したのだろう。つまり、稀勢の里は左肩、照ノ富士は膝に負傷を抱えての大一番だったのだ。
 
この場所、久しぶりの4横綱がそろうと喧伝したが、白鵬は足の故障で6日目から休場、豪栄道も膝の故障で7日目から休場と最後まで体調が良かったのはようやく腕の負傷が回復した日馬富士ぐらいだった。会社なら幹部がほとんど怪我してる状態だったらつぶれてしまう。照ノ富士はこの二場所かなり怪我の状態が悪くても無理して出場していた。力士の怪我が多いのは4場所制から6場所へ移したことが影響しているのかもしれない。経営上の問題もあるかもしれない力士がまともな身体で相撲を取れる制度をこの際考えるべきだろう。又、稽古のやり方も再点検すべきだ。
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