行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

新潟知事選挙は脱原発の流れを強めた

2016-10-17 18:08:09 | Weblog
16日投票が行われた新潟県知事選挙は、東電の原発再稼働が争点になり、共産党、自由党、社民党が推薦する医師の米山隆一氏が528000票余りを獲得して、自民党と公明党が推薦する候補らを破って、初めての当選を果たした。投票率も上昇し53%(前回44%)と県民の関心を集めた。これは原発再稼働慎重の泉田前知事がよく判らない事情で出馬を急に取りやめ,知事選挙は一気に盛り上がった結果だろう。
 
出口調査によると、自民支持層の73%が森氏に投票したが、25%が米山氏に流れたことを考えると、脱原発の意識は党派を超えている。投票率が上がった要因の無党派層は米山氏に63%で森氏の34%を圧倒した。民進支持層は85%が米山氏に投票し、森氏はわずか14%、連合新潟が森氏を支持したのと対照的で、連合幹部と組合員の感覚が大きく違った。
 
経団連会長は「安全な原発は再稼働を」などと能天気なことを言っている。原発は安全でないという東電福島の教訓を前提に地域住民の避難計画や訓練をしてからでないと地域住民は再稼働を認めない。このことは鹿児島県知事選挙で示された。そして今度は新潟でそのことが再確認された。それによってコストがかかることであれば電力会社は脱原発へ舵取りを変えることだ。日本全体の世論調査でも脱原発が過半数であり、まして40年以上も経った古い原発の再稼働はリスクが大きい。今回の新潟知事選で、安倍政権の支持率がいかに高くとも脱原発の流れは止まらないことが判った。
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