行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

デフレの原因はこれだ

2010-02-04 18:47:15 | Weblog
厚生労働省が2日発表した毎月勤労統計調査の結果(速報、従業員5人以上)によると、2009年の1人平均月間現金給与総額は、前年比3.9%減の31万5,164円と3年連続で減少した。このうち、所定外給与は前年比13.5%減の1万6,672円、特別に支払われた給与は同12.1%減の5万2,734円となった。

3.9%減というのは統計を取ってから最大の落ち込みで07年1%減、08年0.3%減と3年連続の落ち込みだ。物価を考慮した実質賃金では06年から-0.1%→-1.1%→-1.8%→-2.6%と4年間下がり続けている。GDPの半分を占める消費が落ち込み、何とか歯止めをかけようと企業は製品価格の値下げ競争に走らざるを得ない。企業の決算発表が連日行われているが、売り上げの減収が目立つ、それでも利益を出そうとコスト削減に動いている。賃金もその中に入っているのだろう。まさにデフレスパイラルになりつつある。

政府、日銀のマクロ政策も重要だが、今回の春闘ではこのデフレ悪循環を断ち切ることが労使に課せられた使命だろう。基本は価格競争で危機を乗り越えることでなく、原点に帰ってイノベーションで乗りきることだ。

注、ここでのイノベーションとは研究、仕入れ、生産、販売(国内外市場)全てのチェーンにおける新機軸
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