tamiのブログ

このブログ・・・妄想ー空想大好きな私が、勝手に楽しんで・・・勝手に文字にしています。ボロボロですが(笑)

ガイド 16

2015-09-02 08:41:14 | ガイド

見張りは半端なく、苦笑いしつつ様子を探るオリエ・・・・・辺りを一周するように歩いた。
『ん?』
気配を感じ、ゆっくりとフロウから情報を貰う。
『なんか声が馬鹿だぞ!』
『マスクしてるからだ(笑)、マフィア以外なんかいる・・・誰か探せ』
『真っ黒でリーと見分け出来ねぇんだよ・・・・さっき気づいた』
腰に手をあて耳に集中するオリエ・・・
『フロウ・・・・口が悪くなったね(笑)、向こうからサーシャ達がきた』
『確認・・・・なんか半端なく真っ黒がいるぞ・・・・・教会を探ってる・・・・』
『味方は込み4!』
『了解・・・・』

近づいてきた三人に、オリエの行動を話し行こうとした彼女をひき止めた。
『な、なに?』
腕を掴んだままだ・・・
『マジで大丈夫か?』
『あのドアから出すから、誰も入れないで・・・それだけでいい』

身を隠しながら行こうとして、また止める彼は謝りながら抱き締め礼を言った。
『出来る方がすればいいだけよ(笑)』
引き離した彼女が、言いながら物陰へと消えていった。

『サーシャ・・・・中は妨害電波が出てて』
『オリエと切れた?』
『大丈夫かな・・・』
『信じよ(笑)フロウ・・・・』
『了解・・・・それと、刑事さん仲間呼んだ?』
『私用だ(笑)呼べないさ』
『オリエ以外の真っ黒なヤツが居るんだよな・・・・・
教会を同じように調べてんだ、リーには言ってあるけど特殊な周波数だからか掴まんねぇ・・・・
今は反対側で探りを入れてる感じにみえてんだよな』
『軍か?』
『怪しいのは確かだけど、味方かは不明なんだ』


中で悲鳴が上がり、女子供がわらわらと出てきて逃げ惑っていた。
銃声と笑い声がした。
彼らが兄弟を見つけ引き寄せて隠した。
『リーから連絡(笑)撤収・・・・・なんか増えて中で始まる前に戻れと言ってた、探るから行け!・・・・・』
『彼女は?無事なのか?』
『騒ぎを興して(笑)バラつかせた途端に隠れたさ・・・・・・早く行け!』
『ありがとうフロウ(笑)助かったよ』
えへへと笑う声に笑み、サーシャが誘導しその場を離れたのだった。



中庭に若者達が集まっていた・・・・・様子を伺う男達もいたが、騒ぎが起きたので どーするか考えていた。

部下が現状の報告をすると舌打ちがした・・・緊張しながら見ていたが
『騒ぎは面倒だ、とりあえず戻れ』
動き出した男達が車へと向かう。


唸り声・・・・叩かれたような音・・・さまざまな音が聞こえ始めた。
部下が消えていく・・・・・焦り急ぎ足の男達・・・
ようやく自分の車が見えた時に、ホッと息をはいた。

身の縮まる感覚・・・得体の知れないモノの気配・・・・部下の居ない不安が男二人に襲いかかってきた。

頭に突きつかれたモノがカチッっと音がして、全身が硬直するのだと思い知らされたのだった。



逃げ遅れた者が少女を庇う。
銃やナイフが顔の前をちらついた。
『止めなさい!』
どこからか聞こえたので、声の主を探す男達だった・・・・

真っ黒な出で立ちでマスクをしている人が、大勢のいる真ん中を歩きやってきた。
『1を、何で裏切った?
ココに来た子達は、普通が良くて流れて来ただけよ。
敵討ちじゃなく、ソコが嫌で生きる為にココに来ただけ』

『それはない(笑)世話になったんだ、だから敵討ちしに密かに集まってると聞いてきたんだ。
ついでにソコも破壊してやろうと思ったまでだ(笑)』

『喧嘩に勝てる相手? 仲間を減らしたい? 殆んどが死ぬわ・・・』
『覚悟の上だろ(笑)、上手くいけば入れて貰えるんだ・・・生きて』

『いけないわよ・・・奴等は貴方達を利用したんだもの。
貴方の前に・・・皆の前に手本があったのに、何で争う?
仲間を守る争い以外は してなかった・・・・・危ない大人から助ける事、それが1と3(笑)なぜ見習わない?』
『仲間が死んでくだろ(怒)』

『貴方が挑むからよ(怒)、マフィアに勝てない! 生きる術を学んだろ!』
『生ぬるいんだ!、3だけが場を広げてるじゃないか!
1は何もしねぇ・・・・ガキばっかり拾いやがって、仲間を増やさねぇ』
『そう見せて裏で貴方達を守ってたじゃない(怒)、ピンチの時は必ず姿を出してたはずよ。
マフィアに絡まないように今まで来たのに・・・・・ただの殺人者になりたいの?

仲間を見なさい・・・・結局、向こうから来たメンバーしかいない。
貴方を信じた子達だけが残ったわ。
マフィアと手を結んだら、もっと死んでたわよ。
あいつらは、あの場所を取りたいだけよ。集まるには丁度いい場所、隠れるにも逃げるにも便利。
皆が取り戻して、奪う手はずだった・・・・・』
パンパンと手を叩き、正解と言いたげな男が出てきた。


後ろの男達が笑み銃を構えながら出てきた。
すっと彼らを隠すように、彼女は立ちはだかった。

『なんで邪魔する・・・・』
『その子を離して頂けますか? 怯えてるし(笑)もう必要ないでしょ』
『コイツは金だ(笑)、親は金がたんまりあってな・・・・生きてりゃ2倍だってよ』
肩を揺らし笑う男が言った。

『もう必要ないかもね、ココで集めた事はsouth中に流れたわ』
『あー(笑)、だから俺らは向こうを狙う、じゃないな(笑)今頃はドカンとかまして こっちのもんかもな・・』
『軍を甘く見すぎじゃ?』
声にして笑う男が自慢気に話す・・・

『お前が死ぬ理由を教えとく(笑)
ずっと策は練られてたさ、中にも仲間はいたしな(笑)』
『買収してた?』
『(笑)当たり前だ・・・ガキがいる理由でもある』
『用なしじゃない、アデルに連れてくわ』
大袈裟といわんばかりの笑いに、子供たちが恐怖を感じ後退った。

『おいおい(笑)、怖じ気付くなよ。
だからマフィアになりたいんだろ?
守ってやるから言うこときけよ(笑)』

『やめて! 私の弟達でもある、大事に育てたんだから(笑)マフィアには売らないわ。諦めなさい』
『あー(笑)・・・・・ガキどもの姉ちゃんだったか、お前が・・・・
2が捕まってガキが増えなくてよ(笑)、参ってたんだ。残るガキは構うから出やしねぇ・・・・』
『なんで直ぐに撃たない?』
『場所を変えたくてな(笑)』
少しずつ下がり、逃げ道を確保するオリエ達・・・・

フッっと辺りが真っ暗になった・・・それは周辺の街灯までだった。

仲間が唸り騒ぎ出した・・・・
『女ぁ(笑)、ガキを返せよぉ・・・』
あちこちに撃ちまくる・・・・誰かが叩かれたのだろう鈍い音がして、怒りまくる男の声がした。

逃げる途中でダイを捕まえ
『全員無事?』
頷くダイは少女を預けながら
『怪我1つなく私が連れ帰る子よ。確実に守ってココへ連れてって・・』
『待って・・・・・中に弟が・・・』
泣きながら少女は話す。

『撃たれて逃げれなかったから、脇の部屋に隠したの』
『大丈夫(笑)探すわ、貴女達を探してた。いい・・・ダイを信じるよ』
ジッと見つめるオリエに、彼はしっかり頷くと少女の手を繋ぎ身を潜めながら走り去った。

その後ろを、仲間も加わり増えて行く姿に微笑んだ。


息をはき、気配を探りながら移動するオリエ・・・・
そっと中を確認しながら探していた。
血の匂いに気づき、月の明かりで中を確認する。
小さな子は息も絶え絶えで、涙をこぼしながら小さくなっていた。

目が合うと、彼女は口に人指し指をあてながら、そっと近づき持っていたハンカチで撃たれた腕を縛った。

優しく抱き締めたオリエだった・・・・・
『声を出さなくて正解(笑)、まだ怖い男達がいる・・・・頑張って。
大丈夫・・・お姉さんと一緒に帰ろ』
『お姉ちゃんが迎えに来るって・・』
『ん(笑)会ったよ、だけど私が先に行かせたの危険だから・・・ごめんね、怖かったね・・・大丈夫よ。
お姉ちゃんが待つ所まで頑張ろ・・・いい?見つかるから声は出さない』

頷く子を見て微笑むと、反対の手を繋ぎ外の様子を探りながら部屋を出たのだった。

そっと現れる男達を倒しながら先へ進む彼女・・・
オリエを探す男達は、音を探し気配を探しながら移動していた。

ふいに身を引かれ、倒そうとしたが囲われた・・・・
驚いた男の子が、誰かを叩いた。
『助けに来たんだ・・・大丈夫だ』

その誰かの声に安堵した彼女が、力なく床へ崩れた・・・・男の子が心配そうに抱きついたのだった。
『良かった・・・無事だった・・・』
男の子の背を撫でて安堵する。

彼が廊下の先に数発を撃ち込み
『終了・・・人質発見、完了する。全隊、確認し残りがないか調べろ』
『了解・・・・』
次々と確認する連絡が入り出した。
『隊長・・・・』
『先を確認してこい、俺が連れてく。医療班、子供が撃たれてる。連れてくから待機』
『了解・・』

そっと腰をおろし二人を眺めていた彼が子供の頭を撫でた。
『無事で良かった・・・痛かったな』
『今、痛くなった・・・・』
声に出して痛いと泣き出した男の子に笑み抱き上げた彼は、彼女の腕を引き上げて抱き寄せた。

『なんで、突っ込んだ・・・』
『northかと・・・』
『訓練に来てた(笑)、情報が入って出動したんだ』
クビに回した手を引き、彼女に口づけをする・・・・

急いで引き離した男の子が、彼女のクビに手を回して抱きついた。
そのまま彼女が抱っこすると、安心したようにギュッっと抱きついた。

驚いた顔の彼に笑み、立ち尽くした彼の背を優しく押し出したのだった。



走り出して姉に抱きつく男の子に微笑んだ彼女・・・・
『リー・・・・サンキュ(笑)借りは返す』
『情報くれない? 前より少ないからヤバい』
『・・・・り、了解(笑)じゃまたね』
エリーは二人を車に乗せて走り去った。

戻る途中で見知る隊員に会った。
『(笑)助かりました』
『無事で良かったです、隊長呼びますか?』
『私もお仕事中(笑)、サンキュって言っといて』
手を上げて歩いていく彼女を見送る・・・・・そのまま隊員らは固まり、驚いたまま先を眺めていたのだった。

『なんだ(笑)何がある・・・』
『だ、男性が出迎えた部屋に入って・・・・・』
『抱きつかれて・・・・』
『隊長の彼女じゃなかったか?』
『先輩・・・・隊長と別れ・・・・』
隊員が呟き、振り向くと・・・そこには隊長と呼ばれる彼が立っていて、その隣に先輩が立っていたので驚いた。

息も詰まるほどの・・・・雷を打たれたような衝撃・・・・
ふと気づく自分達の会話を思い出し、呆然と立ち尽くした隊員。

口を引いた彼が下へと下りていく・・・先輩が二人の肩を軽く叩き、やれやれとクビを振りながら隊長の後に続き歩き出したのだった。

表に出た彼が、突然振り向き彼らを眺めた。
『見たのは本当にオリエか?』
『どこから聞かれて・・・・』
『リーか?』
念を押すように聞く彼に、しっかり頷いてしまい・・・隣にいた先輩の顔が引きつった姿に、彼らは項垂れた。


彼は顔色を変えず、次々と指示を飛ばしていたが、言葉のはしはしに電流が流れ込んでくるような恐怖を隊員達は感じた・・・・

身を引き締めさせる副隊長だった・・・