里山日記

NPO法人「里山を守る会」における活動の内容。
その日にあった様々な出会いと、感じたことをつづりたい。

黄泉の国

2013-11-17 05:48:35 | Weblog

11月14、15日 叔母(76歳 )の通夜式、告別式に参列した。

夫(中川志郎)を送り、一周忌、新盆を済ませ、ほっとしたのも束の間、自身の体調に変化を感じ、病

院に行った。

胆嚢に悪性の癌が見つかり、全摘したが、転移の疑いもあった。今年の新盆の時には、余命何か

月、という医者の宣告があったと後で聞いたが、微塵もそんなそぶりは見せなかった。

叔父と叔母は見合い結婚である。 叔父の兄(父のすぐ下の弟)は高校の教師をしており、叔母は教

え子だった。

叔父は兄の進める縁談を躊躇なく快諾し、狭いアパートで新婚生活をスタートさせた。

それまでの寂しい独身生活とは打って変わり、暗かった部屋に明りが灯り、毎日、ご馳走で、「ああ、

結婚ていいな。」と思ったそうだ。

 間もなく叔母が神妙な顔で「お話があります。」と言ったという。

何事かと思ったら「あのー もうお金がありません。」と言われたと大笑いをしていた。

叔母も天然的なところがあって、当時、叔父がどのくらいの給料をもらっていたのか、まったく知らなか

ったそうだ。

いつも物静かで、叔父の後ろで、いつもにこにこしていた姿を思い出す。三人の女の子と三人の孫に

恵まれ、叔父亡き後、娘と4人で温泉に浸かり、疲れを癒す計画も立てていたが、果たせなかった。

最後の時も自宅で娘と孫に看取られながら、「本当に じいじ と結婚して幸せだった。」「早く、じいじ

に会いたい。」と言ったという。

通夜の席で叔母に対面したが、愛しい人に会える喜びさえ感じる表情に驚いた。

一足早く逝った叔父も、あまりにも早い再会に戸惑いながらも喜んで迎えるに違いない。

もしかしたら、寂しがり屋の叔父が、我慢できずに呼びに来たのかもしれない。・・・・・・・

合掌

  2012年秋の園遊会(二人で出席)


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2 コメント

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ご冥福をお祈りいたします (おおくぼ)
2013-11-18 06:35:16
折しも,しし座流星群が空を翔る時期です。
流れ星となって,
ご主人に会いに行かれたのでしょうか?

仲睦まじいお二人が,
彼の地でお幸せに過ごされますよう…

ありがとうございます。 (いきじい)
2013-11-18 07:12:16
 本当に急な事でした。

 しかし、悲しみの中に、不思議な満足感というか、納得
感というか、特別な空気が家族を包んでいました。
 
「早く、愛する人のもとへ・・・・・」 言われてみたいと思いました。
 

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