里山日記

NPO法人「里山を守る会」における活動の内容。
その日にあった様々な出会いと、感じたことをつづりたい。

梨、今年最初の消毒

2023-03-09 04:43:57 | Weblog

昨年11月から剪定作業に入り、2月から誘引作業、3月5日にすべて終了しました。昨年より2日遅くなりました。

約60aの梨の管理が、年々しんどくなり、あと何年続けられるのか、自問自答する昨今です。

今日は今年最初の梨の消毒を行いました。スピンドル油にカイガラムシ予防の薬剤を混用し、散布しました。気温20度。5月並みの気温の中、汗ばむほどでした。

ことしは桜の開花も昨年より早くなりそう、との報道もあり、今から気をもんでいます。

というのも、桜の開花後、1週間後に梨の開花が始まるという自然の摂理があり、開花が早まると、霜害の心配をしなければならないのです。

一昨年、山形のサクランボも花が早く咲いたため、めしべが凍結し、実を結ぶことが出来ず、農家は甚大な被害を被りました。

農家にとって、これからの気候(温度)は1年の豊作、凶作を左右する大事な1日、1日となります。毎日天気予報を確認し、作業内容を決めて行きます。

また、田んぼの準備も並行して進めなければならず、1年で一番忙しく、また、神経を使う時期となります。

昔から各地でこの時期、今年の豊作を願う行事がありますが、正に農家にとって豊作はお天気次第ということになります。

農耕民族が自然を敬う風習はこのあたりから発生したものかもしれません。

しかしながら、昨今の異常気象はこれまでの経験値からだけでは予知できないレベルになっていると思います。

ロシアとウクライナの戦争も世界の食糧事情に今年も深刻な影響を与えると思います。

戦争のさなか、何件の農家が小麦の作付けが出来るのか? 農業機械も、倉庫も破壊されたとの報道もあります。

世界の穀倉地帯と言われるウクライナで主食の小麦が作付けされなかった場合、どんなことが起きるのか、背筋が寒くなります。

生物にとって水と空気と食料は欠かすことのできないものです。当たり前のことが危うくなって来た時代に突入したのかもしれません。