一級建築士事務所 サトウ工務店

自然素材を使い省エネと快適性をデザインする 新潟の家

見えない所こそ「きれいに」

2017年12月17日 | 河間の住宅
河間の住宅です。



実はしばらく前に足場は解体されていました
(私のブログ更新が滞っているせいで時系列がおかしくなっています)

内部では断熱工事も既に完了。
高性能グラスウールの充填断熱です。



壁は柱サイズ分120ミリの空間に、120ミリの高性能グラスウールを
屋根は梁サイズ240ミリの空間に、240ミリの高性能グラスウールを
「きれいに」キッチリ充填しています。

そう「きれいに」 



スカスカでも、押込み過ぎてシワが出来ても、ダメ
空間にピッタリ適正な量の断熱材を充填します。

身近なもので一番断熱性能が高いものは、静止空気(動かない空気)です。

この「空気を動かさない」を意識してキチンと施工をするとしないとでは
同じ断熱仕様の建物でも性能は大きく異なってきます。

いくらこの家には〇〇ミリの断熱材を・・・ といっても
隙間やシワがあったら本来の性能は発揮しません

いくら計算上の外皮性能が高くても
施工精度が高くなくては、実際の性能に大きく差がでます

完成すると見えなくなる部分ですが、とても大切な部分です

誤解を恐れずに言えば・・・
「この見えなくなる所さえキチン施工されていれば、逆に見えるところなんて少々雑でも後でいくらでも直せます

一定規模以上の建築会社では「社内での完了検査」がよく行われます。
社員総出で竣工した完成現場に出向き、仕上げに不具合はないか?改善する所はないか?
を目を皿の様にしてチェックします。

でも、工事中の現場を社員総出でチェックする話はあまり聞いた事はありません

完成した時に見える不具合なんて、お客様でもわかります
完成したら見えなくなってしまう所こそ、「きれいに」作りたいものです。

「仕上がり良ければ全てヨシ!」ではダメなんです

洋服だけでなく下着に気を使う。 
身に着ける物よりも中身を磨く。

そんな仕事が理想かな


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