本日は、長倉の住宅の上棟です。
昨日の半剛接合された小屋組みは、ご覧の通り きれいに組み上がりました。
水平に仮止めしているヌキが外れれば、スッキリとした屋根勾配天井の完成です。
長倉の住宅は、耐震等級2をクリアしている長期優良住宅ですので
水平構面の高い耐力が要求されます。
垂直面の壁の耐力はもちろんの事ですが、2階の床面、屋根面などの水平構面の耐力が
耐震性に大きく影響するのです。
2階の床面は、特別大きな吹抜けなどがなければ、厚合板を張ってしまえばほぼOK。
屋根も、水平に梁が適度に入っていれば、火打ちなどの斜め材でクリアできるのです。が、
今回は、その水平の梁がない。
そこで、三角関数を使い 勾配の屋根面の力を水平に置き換えて計算。
勾配屋根面をガッチリ固める事で、水平構面の耐力も無事クリア。となるわけです。
つまり、写真に写っている屋根に張ってある合板は、屋根下地の野地板ではなく
その屋根の剛性を確保するための厚合板なんです。
その上に、通気層を確保するための桟を打ち、この後に本当の野地板を張ります。
サッパリ、シンプルに見せるために、逆に手間がかかっちゃいました。
でも、まだまだ大工さんには手間をかけて頂く仕事がたくさんありますけど。