バイクの後部座席から

関西から東京、広島、そしてまた東京へと転々とする転勤族の妻。
写真と植物と山と猫とタンデムでのバイク日記。

屋久島と鹿児島の旅。  ~屋久島編 Part2~

2014-05-06 | 旅行
2014年4月27日 日曜日 曇り

本日は、今回の旅のメインの一つである「白谷雲水峡トレッキング」。

ワクワクしながら朝5時に起床。
前日に、宿に頼んでおいたお弁当二食分(朝と昼)を受け取り、6時に宿を出発。

今回のこの屋久島トレッキングは、余すところなく愉しみたいと思い、予めガイドさんを依頼。
なので、宿までガイドさんが、車で迎えに来てくれておりました。

ここ屋久島には、ガイドツアー会社がいくつもありまして、今回は旅楽さんというツアー会社にお願いしました。
ちなみにツアーにもいろんなコースがあり、我々は「白谷雲水峡」のコースを、プライベートツアーで申し込み。
なぜ、わざわざちょっぴりお高いプライベートツアーにしたかと申しますと、理由は一つ。
わたくしが膝イタガールだから。(誰がガールやねん?!とか云わないよーに。)
超鈍足膝イタガールがゆえに、万が一にも他のツアー参加者の方に、ご迷惑をかけるような事態になっては困るのでね。
プライベートツアーなら、迷惑をかける相手はライダーだけなので、安心安心♪

登山口までは、宿から車で40分ほど。

途中、湧き水を汲んでから、登山口に到着。

この日は、4月の屋久島とは思えない程肌寒かったので、車中で朝食タイム。

ガイドさんが、湧き水を使って温かいお味噌汁を作ってくれたのが、とっても嬉しい。

腹拵えが済めば、いよいよ出発!

ワクワク感と膝イタへの不安が入り混じりますが、兎にも角にもレッツゴー!

前を歩く巨大なザックを背負ったお方が、本日のガイドさん。あのザックからは、魔法のようにいろんなものが出てきます。

あ、白谷雲水峡のトイレ事情は、入り口と途中に一箇所ずつ。
入口のトイレは綺麗ですが、途中のトイレはそれなりです。(あるだけ有難い。)
一応携帯トイレは持参しましたが、使う事はなかったです。

こちらの登山口である「白谷広場」の標高は600m。
本日は、ここから標高差450m、往復約6kmをゆっくりのんびり10時間かけて愉しみます。

屋久島は、「ひと月に35日雨が降る。」と云われる程、雨量の多い場所ですので、雨は覚悟の上でしたが
ラッキーな事に、この日、晴れはしなかったものの、雨は降らず。
よってテンションも上がりまくり♪

念入りに準備運動を済ませ、入り口で屋久島の成り立ちを説明してもらい、いよいよ山へ入って行きます。


そうそう、この日、ライダーはニコンD40を、わたくしはソニーNEX5を持参しておりましたが、終わってみれば
わたくしが撮った写真は、全てボッケボケ。。。
どうやら、レンズが汚れていたらしく、それに気が付いたのは、山を下りた後でしたとさ。。。
という訳で、今回の写真の中で、ボケてるのはわたくしが撮影したもので、クリアーなものは、ライダーが
撮影したものとなっております。キーッ!!くやしーっ!!

屋久島は、花崗岩が隆起して出来た島で、一周しても約130km程。

屋久島の形とそっくりな岩。こんな形をしています。

しかし、島には九州で一番高い山である1936mの宮之浦岳が聳えており、積雪も観測されます。
こんなに南にあるのに、山頂付近の平均気温は札幌より低いそうな。

なので、本当にいろんな植物が見られる島です。

なんだか、艶めかしい木肌の「ヒメシャラ」の木。プレッツェルみたい♪

島が花崗岩で出来ている為、ミネラル分が少なく、水は蒸留水に近い味。

クセが全くないお味。冷たくて美味しい♪

また、島に生息するヤクシカの角は、1年で落ちて、新しいツノが生えて来るのですが、如何せん花崗岩で
出来た島なのでミネラル分が少なく、鹿たちは落ちたツノを齧って、次のツノの養分とするそうな。

そんな習性の鹿は、ヤクシカだけだそうです。

また、土の上に落ちた植物の種は、雨で斜面を流されてしまうので、岩の上や切り株からしか成長できないらしく。

こういう生え方が、屋久島の植物の特徴なんだとか。

こちらは、古い切株の上に生えた杉。

下の切株が腐って無くなると、このように、くぐれるような形になります。(そして勿論くぐります♪)

そういう説明を聞きながらの山登りは、見える景色が違ってきます。

自分一人では、見過ごしてしまうようなものも、たっくさん!(切株の空洞♪)

これぞガイドさんと登る醍醐味!

突然現れる恐竜さんとか。


武家杉と公家杉。

命名は、小学生。(だったかな?)

とにかく、見た事のないようなお姿の杉がたっくさん♪


杉だけではありません。

自然の造形物は凄い!

ここで、ランチタイム♪
この辺りまで来ると相当寒く、保険のつもりで持ってきたダウンを着こんで、お弁当をパクパク。
でも、ちゃんとガイドさんが風を遮る場所を案内してくれ、また温かいお味噌汁を作ってくれました。
ホント有難い♪

そして、腹ごしらえを済ませた後は、もののけ姫のモデルともなったと云われる「苔むす森」へ。

空気まで、緑に染まるような静かな世界。

主役は、杉だけじゃない屋久島の森。


ニャンコの尻尾みたい♪


触るとふっかふか♪

まさに、もののけ姫の世界でした。

そして、レンズが汚れて写真がボケているとも知らず、熱心に写真を撮るわたくし。

ああ、憐れ過ぎる。。。

さて、ここが我々の目指すゴールではありません。
ここから、最後のひと頑張り。

途中、ザックを置いて、最後の急登を登りきると、目の前には絶景!

本日のゴール「太鼓岩」です。

晴れていれば、遠く桜島の噴煙までもが見られるそうです。

しかし、曇っていても眼下に広がる屋久島の森は、圧巻!

でも、景色が開けている分強風で、しかもめっちゃ寒かった。。。

一般的に標高が100m上がれば気温が0.6℃下がると云われるので、屋久島と云えどもなめてはいけない。

吹きっさらしの岩の上に立つのは、ちょっぴり怖かったです。

さて、先程「ここがゴール。」と書きましたが、正確にはそうではございません。
山登りは、下山し切ってこそゴール。
ここからが、膝イタガールの正念場!

という訳で、えっちらおっちら頑張りました。

ガイドさんが眠気を催す程の鈍足っぷり。いや~プライベートツアーで良かったわ♪

途中、ガイドさんの魔法のザックから出てきた、甘~いご褒美♪

温かくて、疲れも癒されます。

そして、無事ゴール!!

(途中で膝の痛み止めを飲んだのはナイショね♪)


この夜は、さすがに居酒屋に行く元気はなし。

薩摩の黒豚トンカツ、めっちゃめっちゃ美味しかったです。(勿論ビールも♪)


一日かけてのんびり歩いた「白谷雲水峡」トレッキング。ホントに充実した一日でした。
ガイドさんをお願いして大正解♪
普段なら見過ごしてしまうような景色や、鳥の声ひとつにしても、教えてもらうと知らなかった事に気付くし
知ると親近感が湧いて、今まで気に留めなかったような事にも、新たに興味が湧いてくる。
何気なく見ているものにも、気が遠くなる様な歴史があって、今も変化を続けているんだな~と。
ニンゲンなんて、大きな自然の中では、ホントにちっぽけなものだと実感した一日でした。

そしてもう一つ。
ガイドさんが、我々を案内してくれながら、山に落ちているゴミを一つ一つ丁寧に拾っている姿に
山や自然を愛するってこういう事なんだろうなと勉強させてもらいました。
これからは、落ちているゴミを見て、眉をひそめるんじゃなくて、さりげなく拾って帰れるニンゲンになりたいです。

さて、明日からは、鹿児島の旅!


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6 コメント

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Unknown (ライノ)
2014-05-07 16:05:47
Twitterの”桜島ど~ん”を見て
え?え? どゆこと???

こうゆうことだったんですね!

屋久島ってこういう所だったとは!大変勉強になりました
(すごいですね、杉。。。杉ですかこれ?って感じですよ)

今回は、何故か(笑)体感温度をもの凄く感じるレポートでした ハイ
(暴風<->みそ汁 このコントラストが素晴らしい とか)
ライノ様 (管理人)
2014-05-07 21:54:17
はい♪こうゆうことでした

杉、すごいでしょ?
わたしも杉の概念を覆されました
屋久島はさすがもののけ姫のモデルになったといわれる島だけあって神秘的な場所でした

おお、体感温度を感じて頂けましたか♪
嬉しいです
 (愛知の野良猫(^^)♪)
2014-05-08 00:16:11
さすがに島へ渡る機会が無かったので楽しく拝見しています。
あら(^_^;)レンズの曇りは残念でしたね
女性目線の写真を楽しみにしていたので、ちと、残念(^_-)
ほう!ほう!なるほどね~
善き伴侶に恵まれると楽しさも二倍ですね
鹿!本土では害獣として問題になってますが、もののけの土地で見ると
シン神に見えるから不思議ですね(^_-)♪
愛知の野良猫さま (管理人)
2014-05-10 13:17:47
レンズ、すっごい悔しかったです(ー ー;)
でも正直歩く方に必死だったのでブレてなくてもろくなのがなかったかも。
ま、いつもたいした写真撮れませんが(^^;;

鹿さん、可愛かったですよ(^^)
屋久島は猿がめっちゃ多いそうで声はききましたが姿は見られずでした。
Unknown (ぱ~こ)
2014-05-24 00:05:46
屋久島すごい!
幻想的な風景ですね。
まったく知らない世界。
なるほど、もののけ姫の白い奴らが居てそう♪
ぱ~こ様 (管理人)
2014-05-24 22:52:26
白い奴らいましたよ~。笑
いや、実際には見てませんが、気配は確実に感じました
帰ってから思わずもののけ姫見直してしまいました
高い岩の上から森を見下ろしている風景が太鼓岩からの風景に似ているような気がしました

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