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Hanshin Tigers Series 2024

井川の目に涙……7連勝!(27日・甲子園)

2006-09-28 14:46:42 | Koushien Stadium
 カープの先発マイク・ロマノに【3回裏】まで9人で片付けられていたタイガース。【4回裏】も1-OUT後、2番・関本健太郎が均衡を破る、センター前ヒットで出塁! そして3番アンディー・シーツが初球を打って、左中間スタンドへ(第19号)2ランホームランを放ち、先制! 
 続く4番・金本知憲がレフトフェンスに達するツーベース(2塁打)を放って、5番・浜中治がライトにおっつけて、ポール際に飛び込む(第19号)2ランホームラン! 2ランニ発で「4対0」!!

【5回表】には先頭の赤星憲広が流し打って、2番・関本が確実に送りバントを決めるが、今回はやや確実ではなかった。ピッチャー正面へのバントになり、観客席から悲鳴が上がったが、赤星の脚なら大丈夫。盗塁は自由闊達に出来ないが、唯の走塁なら、赤星の独壇場。シーツのライトフライで3塁に進んで、4番・金本が(またしても!)レフトフェンスに達するツーベース!! 「5対0」磐石。

 タイガースの先発は「エース」井川慶。試合前は連勝ストッパーだのチームの勢いを止める男だの、思っていたが、昨日(27日)の井川は一味違った。【7回表】まで主力を欠いたカープ打線とは言え、無失点に抑えて、【8回表】に3連打を食らって、1点は失ったものの、完投を目指して【9回表】のマウンドへ。
 1-OUTを取ってから、顔の表情がヒクヒクし出し、2-OUTを取ってから、目をしばたかせた井川。3-OUTの瞬間、右手にグラヴを天に突き出し、遂に目を潤ませ、これぞ号泣……ナインとハイタッチを交わしながら、鼻水が止まらない。
 
 キャッチャーの矢野輝弘は「オレには分からん」と言い、岡田彰布監督は「感激したんちゃうか?」と言い、水戸の母は「身内に不幸はありません」と言う。この涙の訳は……? タイガースは7連勝! この時点で「首位」ドラゴンズとのゲーム差を「2.5」に縮めた。
 兎も角も井川はチームの勝利に貢献できた。それだけで十分、だ。次は日本シリーズで甲子園のマウンドを踏んでもらおう。これが最後とは思いたくない。

 その30分後……北海道(札幌ドーム)では、日本ハムファイターズが25年ぶりの優勝(1位通過)を決めていた。そして引退セレモニーを終えた男がこう言った。「名古屋の人には申し訳ないけど、出来れば甲子園でやりたい」。SHINJO(新庄剛志)が呼んでいる! 新庄の最後の舞台に甲子園を捧げたい。甲子園が一番似合う男に最後の晴れ舞台を……
 その1時間13分後、ナゴヤドームではドラゴンズが「6対3」でベイスターズを下した。ドラゴンズも負けない。他力本願は当てに出来ない。ドラゴンズが≪勝つ≫なら、タイガースも≪勝つ≫だけ。これからは“サドンデス”負けた方が終わりの戦いが続く。

さらば井川…涙のラスト甲子園 (デイリースポーツ)


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