雑にゃん日記<俺ってズレてる?>

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なるほどねの「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」みましたよーの感想

2021-07-09 12:32:50 | 映画

「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」見てきました。

 

映画『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』公式サイト

ホラー映画史に残る社会現象級大ヒットのサバイバルホラー続編!! 音を立てたら、“超”即死。『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』大ヒット上...

映画『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』公式サイト

 

 


そろそろ終了しそうなのかな?
それとも、公開作品が多いからなのか?
映画館で一日一回だったので、「終わっちゃうかも」という事で、さっさと見てきました。
知らなかったのですが、本作品続編なんだってね~。
ということで前作を見てからにしたいと思っていたのですが、間に合わなそうなので前作無しで見た次第です。

見た直後の感想として、本作品、ひょっとして
「低予算映画?」
なのでしょうか?
確かに映画製作スタジオが作った作品なのですが、所々に節約が見えます。

・出演者数が最低限。
・物語のフィールドが狭い範囲の中で行われている。
・エイリアンの登場場所が・・・ちょっとだけ。
・無理に音を付けない。
・エンドロールのバックグラウンドが主題歌ではなく劇伴。

ところが、これが面白い雰囲気を醸し出すところでもあります。
「出演者数が最低限」や「物語のフィールドが狭い範囲の中で行われている。」なんていうのは、サスペンスものでは「面白くする」ための必須項目。
”ダイハード(1作目)”もビルの中で、あっち行ったり、こっち行ったり。
まあ、予算が付けば付くほど、空港やら街になって・・・大味になっちゃったけどね。
密室で行われることっていうのが、一番ドキドキワクワクしちゃうんです。
ドラマ「古畑任三郎」や「相棒(初期の方)」は、この手法ですね。
と言いつつ、これが一番予算を少なく抑えられる(笑・・・皮肉ですね。
エイリアンを前面に出さないのも、CG場所が少なくなるので予算は押さえられる。ところが、謎が謎を生むのでサスペンス性が上がります。「リング」の貞子みたい。

まあ、本作品は「障害がある人でも・・・」とか考えてしまいがちですが、そんな高尚なことは考えず、主人公たちに色々な制限を与えたうえで乗り越えていくという物語を語りたかったのだと思います。
障害がある方が出ると「障碍者」、戦争が題材だと「反戦」とすぐとらえてしまうのは良くないですよね。。。
(ちなみに、映画「火垂るの墓」は反戦物語ではありません・・・違う意味で、今の私がドキドキしてしまいますが)

ただ、娘さんの「リーガン」さん。
演じているミリセント・シモンズさんも聴覚障害があるそうですが、本作の本筋を全て持っていく役柄です。
ところが、それを完璧に演じてました。
良い女優さんですね。まったく完璧です。
ミリセント・シモンズさんの演技と「無理に音を付けない」という部分が相まって、すごく良い効果を生んでいます。
列車の部分では、彼女の一人称視点(聴点?)になって「音が無くなる」&「心拍の音が小さな音で入る」という演出。
そう!見ている人は、こういう部分で恐怖に対する感情移入するんだよね!!
その後の、朝起きると”補聴器”が無くなっているシーンも、彼女が外界から遮断されるという心情を「無音」で表現しています。
ほんと、通常の真逆「音を消す」をうまく、うまく使っています。
見に行った時は、劇場に数人しかいなくて良かったです(笑
ポップコーンも買わなくて良かったっす!!
観客も、音を立てること自体、緊張してしまいますね。

そうそう、”補聴器”が無くなっているシーンですが、彼女が絶望するシーンにつながります。
きっとなんですが”補聴器”が無くなることが絶望なんでは無いんですね。
彼女が考える「エイリアンに対抗できる、絶対的な武器が無くなる」という事が絶望なんだと思います。
そのあと補聴器は「エメット」が持っていることになりますので(というか口の中・・・)、補聴器を絶対死守が命題であるとわかります。
ここは読み取り方を間違えない方がいいです。

しかし、この映画というか、アメリカの映画は「映画の方適式」をちゃんと守りますね。
サイロか何かなのかな?
狭いところに入る時に、声が外に伝わらないようにドアを閉めます。
そのドアを閉めると、フックが下りて鍵が閉まってしまい、中が完全密封状態になるというもです。
鍵が閉まらないようにタオルを挟むシーンがわかりやすく、作品の当初から”これでもか!”と言うぐらい何度も何度も挿入されます。
完全に伏線というかフラグですよね。
「これ、後で挟むの忘れて、閉じ込められます」
って。
次に分かりやすいところとして、島に着いた後、朝を迎えた海岸でのエメットに対するカメラワーク。
エメットはずっと海を向いているのですが、カメラワークとして、エメットは下手(左側)を向いて立っている姿を左側から撮って、その後、後頭部側からぐるっと一周、最後には上手(右側)を向いたシーンになります。
最初は上手から下手(右→左)に向いていますので「希望に満ちて次のシナリオに進むぞ!」と暗示しています。
ところが、そのあとすぐに下手から上手(左→右)に向くシーンになり、「はい、この後トラブルが起こります」と暗示します。
右側に向く、進姿は逆風に向かう、障害に向かう点を意味します。
本作の全編で語られる、手前から奥、奥から手前の描き方も同じですね。
シーンのつながりや、キャラクターの心情を表すカメラワークです。
このカメラワークでも、観客を引き込んでいると思います。

こういう作りこみの良さでも、見る価値はあるかと思います。
すごい規模の大きいサスペンスでも、ド派手なアクションがあるわけでもありませんが、それがまた面白い。
音が立てられない、それを逆手に取った無音などの「音の演出」も面白い。
そういう視点で見ると、やっぱり面白いと思います。

逆にドタバタものが好きな人には、まったく面白くないと思います。
あと「何で補聴器を大事にしているの?」という部分が分からない人には、最後まで???かもしれませんね。
マイクとマイクを近づけた時のハウリング。高音になり嫌な音ですよね。
これが、エイリアンに有効だという点ですね。
アンプにギターをつなぐ・外すを繰り返しても同じ効果があるかもしれませんね(笑

しっかし、宣伝文句「もう音を立てずには生き残れない」って何なんでしょう。
「ハウリング音を立てるぞ!反撃だぞ!」
って言いたいんでしょうかね。

 


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