何年も前からジューサーの蓋の内側が老人の歯のように傷んでガタガタになってしまった。
20年も使っているから買い替えようか、と相談されたがよく見ると傷んだ蓋を直せばまだまだ使えると思った。がさてどうすれば良いのか案が浮かばない。塩ビの板と接着剤があれば上手く加工出来るのだがそのようなものはありません。仕方ない、買い替えようか、と悩んでいて、ふと杉板があるのを思い出した。木で同じ働きをするフタを作れば良いだけだ。でも蓋の形は円形だ。糸鋸もないし、小さな手鋸で板を丸く挽くのは無理がある、仕方ないので直線挽きを繰り返して丸く挽き、ヤスリを使って丸くした。簡単なことも道具が無いと時間がかかって仕上がりも悪い。しかし出来上がって蓋をしてみると、木製も捨てたものではなかった。これは今流行りのSDGsだろう、と言い合ってもう少し使うことにした。