コロナ禍の中で図書館の新刊書コーナーで偶々見つけた“北里柴三郎伝“を読んだ。明治初期の若者の気概、勇気、知力、根気。支援者の思い遣り、、、それに応えた選ばれた若者の素晴らしさ。コッホの薫陶を受けペスト菌を発見した北里柴三郎、そして彼の薫陶を受けた数々の研究者が輩出された。赤痢菌の志賀潔、梅毒の新薬合成の秦佐八郎(2回のノーベル賞候補者)野口英世などを育て日本の医学の発展は北里柴三郎のリーダシップにあったと思う。それにしても東大閥の権威主義にうんざりした。私財を投じて北里柴三郎の細菌研究所開設を支援した福沢諭吉の先見性に感銘を受けた。読み進むうちに北里柴三郎の時代を一緒に歩いているような気持ちになって感動した。