ブログ雑記

感じることを、そのままに・・・

百年文庫“紅”を読む

2016-08-05 09:46:13 | Weblog
百年文庫を読破しようと図書館に通っている。
こんかいは3冊借り出した。
“村”と“船”を読みはじめると、頭の中のどの細胞が憶えているのかわからないが、これはもう読んでいる、と囁く声が聞こえてきた。かと言って霧が晴れて見え出した風景のような感じではなくて、読み進む一語一語づつを思い出すと言う年寄り独特の記憶である。仕方ない現象なのだろうがチョットだけ不安だ。読書日記を書いたり写真で記録すればいいのかもしれないけれど面倒くさい。
2度読みたければ読めばいいし、気付かなければもう一度読んでもいいと思う。
“紅”の作家は三人とも女性で、聞いた記憶がない人達だった。
表紙のデザインに描かれた 紅の文字の糸偏と旁の工の離れ具合から男女の小説かと思っていた。
わたしの想像は全く的外れで紅は紅い血の命のことだった。
若杉鳥子の帰郷、素木しづの三十三の死、大田洋子の残醜点々、、それぞれ素晴らしい、、しかし哀しくてせつない。