57歳から始めるレンタルカートの世界

唄う物書きアマミヤユキト57歳で人生初のレンタルカートデビュー。

2020 SL神戸シリーズ 第4戦 FS-125 決勝

2020年08月10日 | 2020年レース
8月9日の日曜日に行われた、SLカートミーティング神戸シリーズ第4戦をレポートして行きましょう。
ボクはこの日、午前11時ごろにサーキットに到着。すると、いきなり、安藤哉翔(かなと)くんを発見。

安藤さんパパもご一緒で、久しぶりの再会でした。彼は今16歳、高校一年生です。

『とうとう、X30 (エンジンのこと。エックスさんまる、と呼ばれてます)まで、きたんですね!!』

これについては、後ほど詳しく解説していきましょう。
ボクはもう、うれしくって、感激して、ハグしたいぐらいだったのですが、そこはwithコロナのエチケット。
グータッチで、再会を祝い、かなと君は、すぐさま予選ヒートへ。


今回のSLレースは、間近に迫った、神戸スポーツサーキットでの『全日本選手権』の前哨戦。
そこで、特別に全日本の上級カテゴリーである『FS-125』クラスが開催されました。
ちなみに、FSとは『フォーミュラー・スーパー』の略です。
かなとくんは今、全日本FS-125クラスで戦っているのです。
全日本自動車連盟『JAF』のステッカーがまぶしいぞ!!

タイヤはブリヂストンのワンメイク。シャシーは自由に選べます。
かなとくんはコスミックのシャシーを選択。
エンジンは、イタリア製、水冷2サイクル125cc単気筒エンジン『イアメパリラ X30』

 出力はおおよそ30馬力と言われています。
以前このブログでご紹介した『パワー・ウェイトレシオ』で推し測ると、
あのNISSAN『 GT-R』 を上回る性能なのです。しかも強烈なハイグリップタイヤ。
かなとくんに聞いたところ、FS-125のマシンは、

『もう、エグいほどの横G』

なのだそうです。まさに『スーパーなマシン』なのですね。

車体には日の丸と、かなとくんのイニシャルが記されています。
なんか、じ~んとくるものがあるなぁ~。

なぜ、ボクが、こんなに嬉しく、感慨深かったのか?
それは安藤かなとくんが『レンタルカート 』出身だからです。
******
彼はレンタルのスプリントレースや、安藤パパと組んで、耐久レースにも出場。

表彰台、常連組でした。
(練習結果を見るかなとくん)

その彼が、ヤマハのKT100エンジンを積んだジュニアカートに出場。
そして、今や、全日本選手権の上級カテゴリーである、FS-125クラスに参戦するまでになりました。
『レンタルで速いドライバーは、上のクラスでも速い!!』
ということを証明したのです。
レンタルカートは、自分専用にセッティングされた車ではありません。


ハンドルが遠い、アクセルペダルも遠い。ブレーキのタッチはどこで効いているのかわからない。
その上、クソ重い車体(レーシングカートの2倍近くあります)に非力なエンジン。

(ベタ踏みしても、4,000回転じゃぁ~!!😂😂)
耐久力はあるけれど、グリップの少ないタイヤ。
さらにとどめは『一台ごとに微妙な癖がある』のです。


レンタルカートの上級者たちは、一台一台のクルマの癖をすぐに読み取って、自分のドライビングをアジャストしてゆくのです。
しかも、レンタルカートのレースでは、1ヒートごとに『車を抽選』シャッフルするのです。
とにかく、いきなり、初めて乗る車で、その最高のポテンシャルを引き出す、という『大胆かつ、繊細』なテクニックや能力が必要なのです。
安藤かなとくんは、そんな、ある意味『乱暴とさえ言えるレース』を体験してきています。
決して恵まれたレース環境にない、あえて言えば『雑草の中から花開いた才能』だとボクは思います。
だからこそ、ボクは応援したくなるのです。
******
さて、予選ヒートが終わり、かなとくん、自らタイヤの空気圧をチェックしてますね。


今、彼は大阪の『ONE POINT』というチームに所属しています。

写真右側がチーム『ONE POINT』代表の山地慎介氏です。
名刺交換をさせていただきました。
『うちのチーム、宣伝しといてね!』
にこやかで、とっても気さくな方ですね。
安藤パパは、決勝レースに向け、タイヤバランスを調整しています。

ブリヂストンタイヤの耐久力については、
『結構、保ちますよ。神戸スポーツサーキットだと、120LAPぐらい行けそう』とのこと。
このサーキットは916mです。916✖️120=109.92km
おおよそ110Kmほどでしょうか? 
皆さん、よろしいですか? 競技会用のレーシングカートタイヤ、というのは、
単純にいうと、
『時速110kmで、1時間走ったら、終わり‼️😲😲』なのですよ。
このタイヤ、ワンセットで、
①朝の練習走行 ②タイムトライアル ③予選ヒート ④決勝ヒート 全てを走り切るわけです。
ここで『タイヤマネジメント』という意識が必要になるわけですね。

また、シャシーについて、かなとくんに聞いたところ、
『レンタルのシャシーはとにかく頑丈。レーシングカートのシャシーはすごくしなやかな感じ』
カートにおけるシャシーは、自動車のサスペンションの役割も兼ねています。
シャシーが『しなる』ことによって、タイヤが路面を確実にとらえるのですね。
この辺りは、レンタルカート を乗りこなしてきた、かなとくんだからこそ、その違いを明快に述べてくれました。

さて、決勝の時間になりました。

グリッドにつくFS-125ドライバーたち。

決勝レースは下の動画をご覧くださいませ。
2020 SL神戸シリーズ 第4戦 SF-125 決勝


かなとくんは見事『ポール・ツゥ・ウィン』
ウィニングランを終えて、車検場に戻ってきました。

タイムトライアル1位、予選ヒート1位、そして決勝レース1位。
安藤パパにおめでとうを伝えると、
『序盤冷や冷やしましたけどね』
それでもかなとくんの好成績にホッとした表情です。

レースは全て終了。
夕方には表彰式が行われました。
ブリヂストンの真っ赤なウィナーズキャップがまぶしいなぁ~。

優勝インタビューにぎこちなく答える、かなとくんが印象的でした。

全日本選手権でも、いい走りを見せてくださいね。


写真および本文の著作権は天見谷行人に帰属します ©️Yukito amamiya 2020
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