57歳から始めるレンタルカートの世界

唄う物書きアマミヤユキト57歳で人生初のレンタルカートデビュー。

レンタルカート練習走行動画

2020年04月25日 | カートドライブテクニック
レンタルカート練習走行動画


神戸スポーツサーキットでの練習中の動画です。iPhone SEをヘルメット前に取り付けて撮影。手ブレがひどかったので、iMovieの手振れ補正をかけたところ、画面の周りに黒い枠が出現しました。ご了承くださいませ。カートはイタリア製ビレルN35 エンジンはYAMAHA MZ200、タイヤは台湾製UNILLI です。

***動画、本文の著作権は天見谷行人に帰属します ©️Yukito amamiya 2020
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『雨の日には車をみがいて』 Part 2

2020年04月23日 | BOOK
お待たせしました。
五木寛之さんの クルマ短編小説集
『雨の日には車をみがいて』
続きのエピソードと登場するクルマたちです。

第五話 シトローエン 2CV


第六話 ジャガー XJ6


第七話 メルセデス・ベンツ 300SEL 6.3-


第八話 ポルシェ 911S


第九話 サーブ 96S


9つのエピソードごとに、魅力的な女性が登場します。

『いいクルマ』には『いい女』

この辺りが、いかにもエンターティメント小説の極意をわかってらっしゃる、五木寛之さんの真骨頂。

お洒落で、スマートで、さりげなく小説世界の中へ、僕たちを連れて行ってくれるのです。

本を読むという行為。
それはちょっとばかり、苦痛を伴うときもあります。
でも時には、読んでいる時間が愛おしく感じる。
そんな本に出会える時があります。
グイグイ読者を惹きつける、作者の力量。
どんどん読み進めて、気がつくと、あと少しで読み終えてしまう。
ガマン、ガマン。
明日のお楽しみに、ページを残しておこう。
そんな小説集は、滅多に出会えないと思います。
本作はそんな体験をさせてくれる、希有な一冊といえるでしょう。
***
ぼくが個人的に好きなエピソードは、第一話。
時代は1966年。ビートルズ初来日の時。
”ぼく”は、若くて、まだ青臭い、駆け出しの放送作家。
”ぼく”は、なけなしの貯金を叩いて、念願のマイカーをついに手に入れます。
それが、中古のオンボロ輸入車。

シムカ1000
別名『走る弁当箱』


でもれっきとしたフランス車です。小粋でお洒落を感じさせる、愛おしいやつ。
”ぼく”はこの車に夢中になります。

「よし、この車で彼女とデートだ!!」

と主人公は、喜び勇んで、恋人を迎えにゆくのですが……。

***
この小説集、きっと、女性の方も楽しんでお読みいただけることでしょう。

『なんで男は、こんなオモチャに夢中になるの?』
『理解できな~い!』

と思っている女性の方にも、ぜひ一度読んでいただきたい。

男性とは、幾つになっても『オトコの子』である、ということが、この小説集をよめばお分かりいただけると思います。
いつまでも夢とロマンを追いかけている。
そんな『オトコの子』男子と、愛すべき『オトナの』女性たちに捧げたい。
珠玉の名作短編集です。

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『雨の日には車をみがいて』 五木寛之 著

2020年04月21日 | BOOK
『ステイホーム、お家にいよう!』が、今の合言葉になっていますね。
それじゃあ、ソファに寝っ転がって、読書でもしてみましょうか。
世の中は、ちょっと沈んだ雰囲気ですが、そんな時には、楽しく読める本がいいですね。
ここはカート専門ブログなので、せっかくですから、とびっきり極上の『エンターティメント・クルマ小説』
をご紹介しましょう。

敬愛してやまない、五木寛之さんの
『雨の日には車をみがいて』
という本です。



安西水丸さんの、とってもポップな、可愛いイラストで装丁されていますね。


1988年、昭和63年に出版されました。
ぼくはこの初版本を持っているのです。


今でも大切な宝物として大事に保管していますよ。
***
この本は、9つの短編エピソードを一冊にまとめた小説集です。
全てのお話の主人公は『ぼく』です。
そして、エピソードごとに、一台の車が登場します。
この小説集の本当の主人公、実はクルマなのではないか、と思わせてくれます。
登場する車たちは……。

第一話 シムカ1000


(お分かりでしょうか? リアエンジン、リアドライブなのですよ)

第二話 アルファロメオ・ジュリエッタ・スパイダー



第三話 ボルボ 122 S


第四話 BMW 2000 CS


第五話以降のご紹介記事は次回に続きます。お楽しみに!!


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コロナの時代の夢と未来とモータースポーツ

2020年04月18日 | 日記
どこを向いても、自粛、自粛で、息が詰まりそうですね。僕らが対峙している『新型コロナウィルス』
こいつは『見えない敵』であるために、余計に不安や、心配事が増えるわけですね。

こいつを封じ込める、確実な方法が、ただひとつだけあります。

そう、自分以外の人間と接触しないこと。

ウィルスは、人間にちゃっかり、便乗して、それこそ世界中を旅します。
人間が移動しなければ、ウィルスも一歩も動けない。
それは分かっているけれど……。

だれかと一緒にいたい。
恋人に会いに行きたい。
人間って、群れを作る動物だからなぁ~。(フーテンの寅さん流に)それを言っちゃぁ~お仕舞いよ。

さて、人の流れを止めると、当然、お金の流れも止まってしまいます。
個人商店や、中小企業、さらには大企業から、ヘタをすると国家の屋台骨さえ、危なっかしい。
それが世界規模で広がっている。
僕のような、ボンクラ人間には、テレビを通して見る世界の様子が、

『今、起きていることって、本当なんだろうか?』

『テレビの中だけのお話じゃないの?』

信じたくはない。でもこれが現実です。
紛れもなく、『世界史』『人類史』という、あまりに巨大な歴史の1ページに記録される事件が、今現在進行中なのです。
そんなとてつもない事件の、真っ只中。
その非日常を僕らは生きているんですね。

***

さて、こういう国家の非常事態で、真っ先に切り捨てられるものがあります。
そう、文化、芸術、スポーツ、エンターテイメントの分野です。
僕たち現代人が生きてゆくのに、どうしても必要なもの。
それは、水、食料、エネルギー、着るもの、寝るところ。それらを運ぶ、流通。
最後に情報・通信でしょうか。

さて僕の大好きな『モータースポーツ』
クルマという『道具』を使うスポーツです。
その道具であるレーシングカーはほとんどの場合、一人しか乗れません。
災害時に必要な荷物なんて、全く積めません。
それでいて、いざ走らせるとなると、多額のお金が必要です。
車の世話をするメカニックも必要。
さらには、広大な面積のサーキットが必要。(仮設住宅なら何千軒と建てられるでしょう)
そして災害時には極めて貴重なエネルギーである、ガソリンをガブ飲みするのがレーシングカーです。

まさに、究極の無駄使いスポーツと言えるのです。
緊急事態の世の中で、まず、真っ先に切り捨てられる存在だと言えましょう。

***
以上の事実を自分なりにお腹におさめた上で、あえて……。

『キレイゴト』を言わせていただきたいのです。

『人間は夢を食べる生き物』なのだ、ということを。

そして、いま、子供たちが夢中で夢を追いかけているのなら……。
その背中を『黙って押してあげる』ことこそ、大人として、最高の仕事ではないでしょうか?
ましてや、子供から、夢という『可能性のつぼみ』を大人が摘み取ってしまうこと。
それだけは、絶対、大人としてやってはいけない、と僕は思うのです。
***
僕のブログでは、たくさんの『カートを学ぶ子供たち』に登場していただきました。





彼らを取材するにあたって、ご承諾いただいた、ご家族の皆様に篤く御礼申し上げます。





サーキットをレーシングカートで走り抜けてゆく、子供たち。




彼らのひたむきさに、もうすぐ還暦のおっちゃんである僕が、胸を熱くし、生きる勇気をもらっているのです。
目の前の、ホームストレートを走り抜けていったのは、



子供達の姿を借りた、紛れもない『夢』や『未来』

そのものなのだ、と気付かされるのです。
どうか、この『夢』や『未来』を取り上げないでほしい。
僕はそう思います。
モータースポーツを愛してやまない皆さんへの、連帯と共感の拍手を。
そして、今日も自らの感染の危険を感じつつ、コロナウィルスと懸命に戦っている、医療従事者の皆様に感謝の拍手を送りたいと思います。👏👏👏👏👏


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 『タッカー』 〜お勧めクルマ映画 その②〜

2020年04月01日 | クルマの映画
タッカー (字幕版)


僕がオススメする「クルマの映画」第2弾です。
レンタルカートにハマるまでの僕は、結構コアな映画ファンでした。
今まで劇場で鑑賞した映画は600本以上。
また、せっかくの映画体験を文章で残したいと思い、映画レビューを500本程度書き綴り、電子書籍で公開してきました。
そんな中から、とびっきりのクルマ映画をご紹介しましょう。

1988年公開の「タッカー」と言う映画をご存知ですか?
アメリカの設計者タッカー(ジェフ・ブリッジス)が、家族や仲間のエンジニアたちと、悪戦苦闘しながらクルマを開発してゆくお話です。
主に、1948年に製造されたこのクルマは「タッカー48」とも呼ばれています。
これ、第二次世界大戦が終わった、わずか3年後ですよ。
ようやく終わった戦争。
その開放感。
アメリカ合衆国は戦勝国で、ラッキーなことに、自国は戦場になりませんでした。
徹底的に破壊されたヨーロッパの街とは対照的です。
やがて迎える1950年代。
華やかなアメリカンドリーム、
大量生産、大量消費。
大衆の文化が、こぼれるバラの花束のように、咲き乱れるのです。
タッカーが車を産み出したのは、そんな時代のほんの少し前でした。


『タッカー』というクルマは当時、夢の車と言われるほど革新的、いや、革命的な車でした。
それは当時の宣伝広告から伺えます。

『全車オートマチック・トランスミッション』*
『革新的なリアエンジン、リアドライブ』
『ディスクブレーキ』*
『シートベルト』
『空気力学を採用したボディ形状』
『ハンドル操作に連動して行先を照らす、可動式ヘッドライト』
『衝突時に前方へ外れるフロントガラス』

どれもこれも今までにない、当時としては50年先をいく、未来のドリームカーのイメージでした。

(なお、*印は技術的問題で、結局市販車には採用されませんでした。しかし、タッカーが60年以上前に提案した装備の多くは21世紀の現代、クルマの標準装備となっているのです。)

タッカーがクルマ造りで、まず第一に考えたのは『乗る人の安全』でした。
当時の自動車に、安全ベルトはありませんでした。

そのため衝突事故を起こすと、ドライバーはフロントガラスに頭から突っ込んで、死亡するケースが多かったのです。
タッカー車では、その問題を解決するため、シートベルトを標準装備し、さらには、衝突時のショックを利用して、フロントガラスが、前方に『外れる』という大胆なアイデアを採用したのです。
そして、ヘリコプターのアルミ製エンジンを流用した、当時群を抜く走行性能と燃費の良さ。
***
でもいざ、作るとなるとなぁ~。
「本当にこんな凄いクルマ作れるのかい?」
と、タッカーチームのメカニックたちでさえ、懐疑的でした。
今あるのは、タッカーが描いたクルマのスケッチだけ。
まさに絵に描いた餅です。
それでも天才的なデザイナー、タッカーの無理難題は、今に始まったことじゃない。
スタッフたちは慣れっこだったのです。
彼らはタッカーの夢を実現すべく、それこそ、寝食を忘れるほど新車開発に没頭します。

車を製造販売するために新しい会社も作ります。
ここで活躍するのがキャラッツ(マーティン・ランドー)という人物。何が本業なのかは、よく分からないような、それでいて、常に美味い儲け話の情報はすぐに嗅ぎつける。
もう、ウサン臭くて、一癖も二癖もありそうな人物。
でも、なぜか憎めない男なんですね。

キャラッツは、様々な業界に顔が利き、タッカー車製造に必要な、人材や、工場を見つけてきます。
プロモーション活動も始まります。
車はまだ、一台も完成していないのに、キャラッツは、クルマのディーラーたちを巡って、販売契約や株式を売りまくります。
タッカーの新会社に客からのお金が入ってきました。
さらに、出来上がった試作車と共に、アメリカ全土を巡る、大広告キャンペーンを繰り広げました。

もちろん、このような革命的で夢のようなクルマの出現を、快く思わない人たちもいます。
それが、アメリカ自動車産業の巨人と言われた『ビッグスリー』
フォード、ゼネラルモーターズ、クライスラー、などの巨大企業です。

彼らから支援されている国会議員たちが、やがて、うごめき始めます。
『設計者タッカー』と『夢の車』を握り潰そうと暗躍するオトナたち。

やがてタッカーは、
「存在しない、作れもしない車を売る権利をエサに、善良なアメリカ国民をだまして、莫大なお金を集めた」
という罪で告訴されます。
もちろん、タッカー本人は、激怒しました。

「夢のあるクルマを作って、何が悪いんだ!!」

すると彼のスタッフが諭します。

「そうじゃない、あんたの作ったクルマは『出来が良すぎた』のさ」

映画の終盤は法廷劇です。
タッカーは、堂々と自分の考えを世に訴えます。

「陪審員の皆さん、アメリカは夢が叶う国のはずですよね」

「しかし、今のアメリカは、私のような夢を見る者、ドリーマーを、寄ってたかって潰しにかかってくるんです」

さらにタッカーは続けます。

「いいですか、皆さん、こんなことを続けていたら、アメリカ国民は、今に敗戦国(日本やドイツ)から『クルマ』や『ラジオ』を買う羽目になるでしょう」

~ハハハッ、そんなバカな~

法廷にいる人たちに笑いが起きます。

しかし、現実はどうでしょう?

タッカーの予言は当たりました。

のちにアメリカは、日本から、安くて性能の良いクルマを、大量に購入する羽目になります。
このため、アメリカの自動車産業の経営は危うくなったのです。

***
本作の監督はフランシス・フォード・コッポラ

『ゴッドファーザー』

『地獄の黙示録』
を作った、伝説的な映画監督です。

本作では、アメリカンドリームに象徴される、当時の明るくて華やかな文化を存分に描きます。

音楽も、ポップで心躍らせる、ジャズ、ダンスミュージックがメイン。
そして衣装もよくご覧ください。
ちょっとレトロだけど、デザインも小粋で、とってもお洒落。
映画鑑賞の楽しみは、ストーリーや配役だけではありませんよ。
劇中で流れる音楽や、衣装の素晴らしさ、また舞台となるロケーション、建物や室内の雰囲気などもぜひご堪能ください。
また、出演者の中に、タッカーチームの一員で、優秀な日本人メカニック役、ジミー・サクヤマとして、マコ岩松氏が出演しているのも嬉しいですね。
(当時、日系アメリカ人は、敵性アメリカ人として強制収容所送り となっていました。
タッカーはジミーの優秀さを認めて保護者になっていたのです)

この映画を見てふと思い浮かんだことがあります。

「アメリカにも、本田宗一郎さんのような人物がいたのだ!」

と言うことです。二人が追い求めたのは『夢』ドリーム。
夢を形にしてゆく、それこそが人生そのもの。
その生き方の”爽やかさ”に心惹かれるのは、僕だけではないでしょう。
***
製作総指揮:ジョージ・ルーカス

出演:ジェフ・ブリッジス、
   ジョアン・アレン
   マーティン・ランドー
   ロイド・ブリッジス
   マコ岩松

音楽 ジョー・ジャクソン
衣装 ミレーナ・カノネロ
1988年公開 製作国 アメリカ
110分

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