トッポのラジオレポもまだ残っておりますが、本日夕方、文化放送の「飛べサルバドール」という番組内のコーナー、「夕暮れの阿久悠」というコーナーで時の過ぎゆくままにが紹介されたので、こちらを先に書いておきます。
パーソナリティーは、吉田照美さん、室照美さんです。
ゲストは、娯楽映画研究家、大人の歌謡曲プロデューサー、吉田照美さんを第2の阿久悠と高く評価しているという佐藤としあきさん。
冒頭に、「悪魔のようなあいつ」で流れていたというテーマ曲罪と愛
大野克夫さんの曲。
室さん「きょうお送りするのは昭和50年、1975年8月に発売された沢田研二さん、時の過ぎゆくままにです」
吉田さん「この曲で、阿久さん、はじめてですね、沢田研二さんと仕事することになったということですが、なんかきっかけはあったんですか?」
佐藤さん「きっかけはね、阿久さんはグループサウンズのころから沢田さんに注目して、沢田さんの曲をいつか書きたいと思ってたんだけど、なかなかチャンスが。いろいろプロダクション関係で、いろいろいろあったんですが、TBSの久世光彦さんから連絡があって、沢田研二さん主演でドラマを作りたい、と。で、ストーリーを考えてくれないか、と。
作詞ではなくてね、それがきっかけだったわけですよ」
吉田さん「まずはストーリーなんだ」
佐藤さん「しかも久世さんと阿久さんは、沢田研二さん主演で、退廃の美を描こうと。普通のホームドラマじゃないものをやろうと。それで、実はジュリーが3億円事件の犯人だったというドラマ、悪魔のようなあいつが生まれるわけですよ」
吉田さん「劇画かな、上村一夫さんも原作で関わっていたわけですか?」
佐藤さん「そうなんですね、上村さんと阿久さんは、1960年代から、上村さんが大学生のころ、阿久さんが広告代理店にいて、アルバイトで上村さんにイラストを描いてもらってた、そういう関係の親友で、劇画もずいぶんやってたんですけど、悪魔のようなあいつのドラマに先駆けて、劇画もスタートした。こちらにあるのがイラストですよね」
吉田さん「3億円事件がモチーフのドラマだったんですけど、阿久さんはどういう意図とか狙いで、時の過ぎ行くままにの歌詞をお書きになったんですか?」
佐藤さん「これはやっぱり沢田研二さんが持っているけだるさとか、それにある退廃美みたいなものを3億円事件の犯人のね、使えないお金を持ってしまった男の悲しみとか、使えないから困っちゃうわけですよ、妹の手術代とかいるけど使えない、だから、ジュリーを追い詰めていくドラマなんですよ」
吉田さん「なるほど。作曲は、勝手にしやがれやサムライなど、ジュリーのヒット曲たくさん手掛けている大野克夫さんですけど、全くちがう曲になっていた可能性があったというメモが届いてますけど」
佐藤さん「久世さん、プロデューサーさすがですよ。阿久さんの詞に対して、井上忠夫さん、井上堯之さん、加瀬邦彦さん、荒木一郎さん、都倉俊一さん、大野克夫さんに競作をさせるわけですよ。その中で一番よかったのが大野克夫さんの曲だったわけです」
室さん「それではお聞きください。沢田研二さん主演のテレビドラマ、悪魔のようなあいつで歌われ、大ヒットを記録しました。沢田研二さん時の過ぎ行くままに」
時の過ぎゆくままに
吉田さん「阿久さんは自信を持って歌詞を書かれたそうですけど、歌詞を変えられそうになったっていうのは?」
佐藤さん「これはね、堕ちてゆくのも幸せだよ、とあるでしょ、この、堕ちるという言葉を変えてくれって、当時のプロダクションから言われたんですよ。だけど、阿久さんは、これは堕ちる歌なんだ、と。堕落していく世界なんだから、と言って、がんばったそうですよ」
吉田さん「あと、僕らもよく知っている曲の存在がなければ、この歌詞は生まれてなかったかもしれないと?」
佐藤さん「このころね、阿久さんは作詞家をやめようと思ってたってことを以前お話しになってました。ちょうどこの頃に、ダウンタウンブギウギバンドの港のヨーコヨコハマヨコスカ、それから布施明さんのシクラメンのかほりが大ヒットしてて、それが歌謡曲の流れをまた変えてったじゃないですか。そのときに、ちょっと阿久さんは発奮したわけですよ。おれも新しい流れを、ってことで作ったのが、この退廃の歌」
吉田さん「とにかく、時の過ぎゆくままにをきっかけに、阿久さんは沢田さんのヒット曲をたくさん書くわけですけど、沢田さんは阿久さんの詞の世界観みたいのはどのように思ってたんですかね?」
佐藤さん「やっぱりかっこいいじゃないですか、特に、男が男でいられた、とか、後のダーリングとか、カサブランカダンディーとか、みんなそうでしょ。そういうのが、すごくかっこよすぎてると。それに負けないように、ジュリーはお化粧をしたり、詞の強さに対抗してコスチュームを変えたり。ふたりの男同士の闘いがあったんですよ」
聴取者さんからお便り。
「時の過ぎゆくままにのレコードジャケットのサスペンダーをしてたのを見て真似してみたけど、なんかちがう。当たり前か~」
吉田さん「なんか真似したくなるんだよね、かっこいいの見ると」
わたしにはいろいろ初めて聞くお話もあって、驚きでした。阿久さんが作詞家やめようと思ってたなんて
もし、やめてなんていたら、ジュリーの歌手としての地位もまた変わっていたのかもしれませんね。
パーソナリティーは、吉田照美さん、室照美さんです。
ゲストは、娯楽映画研究家、大人の歌謡曲プロデューサー、吉田照美さんを第2の阿久悠と高く評価しているという佐藤としあきさん。
冒頭に、「悪魔のようなあいつ」で流れていたというテーマ曲罪と愛
大野克夫さんの曲。
室さん「きょうお送りするのは昭和50年、1975年8月に発売された沢田研二さん、時の過ぎゆくままにです」
吉田さん「この曲で、阿久さん、はじめてですね、沢田研二さんと仕事することになったということですが、なんかきっかけはあったんですか?」
佐藤さん「きっかけはね、阿久さんはグループサウンズのころから沢田さんに注目して、沢田さんの曲をいつか書きたいと思ってたんだけど、なかなかチャンスが。いろいろプロダクション関係で、いろいろいろあったんですが、TBSの久世光彦さんから連絡があって、沢田研二さん主演でドラマを作りたい、と。で、ストーリーを考えてくれないか、と。
作詞ではなくてね、それがきっかけだったわけですよ」
吉田さん「まずはストーリーなんだ」
佐藤さん「しかも久世さんと阿久さんは、沢田研二さん主演で、退廃の美を描こうと。普通のホームドラマじゃないものをやろうと。それで、実はジュリーが3億円事件の犯人だったというドラマ、悪魔のようなあいつが生まれるわけですよ」
吉田さん「劇画かな、上村一夫さんも原作で関わっていたわけですか?」
佐藤さん「そうなんですね、上村さんと阿久さんは、1960年代から、上村さんが大学生のころ、阿久さんが広告代理店にいて、アルバイトで上村さんにイラストを描いてもらってた、そういう関係の親友で、劇画もずいぶんやってたんですけど、悪魔のようなあいつのドラマに先駆けて、劇画もスタートした。こちらにあるのがイラストですよね」
吉田さん「3億円事件がモチーフのドラマだったんですけど、阿久さんはどういう意図とか狙いで、時の過ぎ行くままにの歌詞をお書きになったんですか?」
佐藤さん「これはやっぱり沢田研二さんが持っているけだるさとか、それにある退廃美みたいなものを3億円事件の犯人のね、使えないお金を持ってしまった男の悲しみとか、使えないから困っちゃうわけですよ、妹の手術代とかいるけど使えない、だから、ジュリーを追い詰めていくドラマなんですよ」
吉田さん「なるほど。作曲は、勝手にしやがれやサムライなど、ジュリーのヒット曲たくさん手掛けている大野克夫さんですけど、全くちがう曲になっていた可能性があったというメモが届いてますけど」
佐藤さん「久世さん、プロデューサーさすがですよ。阿久さんの詞に対して、井上忠夫さん、井上堯之さん、加瀬邦彦さん、荒木一郎さん、都倉俊一さん、大野克夫さんに競作をさせるわけですよ。その中で一番よかったのが大野克夫さんの曲だったわけです」
室さん「それではお聞きください。沢田研二さん主演のテレビドラマ、悪魔のようなあいつで歌われ、大ヒットを記録しました。沢田研二さん時の過ぎ行くままに」
時の過ぎゆくままに
吉田さん「阿久さんは自信を持って歌詞を書かれたそうですけど、歌詞を変えられそうになったっていうのは?」
佐藤さん「これはね、堕ちてゆくのも幸せだよ、とあるでしょ、この、堕ちるという言葉を変えてくれって、当時のプロダクションから言われたんですよ。だけど、阿久さんは、これは堕ちる歌なんだ、と。堕落していく世界なんだから、と言って、がんばったそうですよ」
吉田さん「あと、僕らもよく知っている曲の存在がなければ、この歌詞は生まれてなかったかもしれないと?」
佐藤さん「このころね、阿久さんは作詞家をやめようと思ってたってことを以前お話しになってました。ちょうどこの頃に、ダウンタウンブギウギバンドの港のヨーコヨコハマヨコスカ、それから布施明さんのシクラメンのかほりが大ヒットしてて、それが歌謡曲の流れをまた変えてったじゃないですか。そのときに、ちょっと阿久さんは発奮したわけですよ。おれも新しい流れを、ってことで作ったのが、この退廃の歌」
吉田さん「とにかく、時の過ぎゆくままにをきっかけに、阿久さんは沢田さんのヒット曲をたくさん書くわけですけど、沢田さんは阿久さんの詞の世界観みたいのはどのように思ってたんですかね?」
佐藤さん「やっぱりかっこいいじゃないですか、特に、男が男でいられた、とか、後のダーリングとか、カサブランカダンディーとか、みんなそうでしょ。そういうのが、すごくかっこよすぎてると。それに負けないように、ジュリーはお化粧をしたり、詞の強さに対抗してコスチュームを変えたり。ふたりの男同士の闘いがあったんですよ」
聴取者さんからお便り。
「時の過ぎゆくままにのレコードジャケットのサスペンダーをしてたのを見て真似してみたけど、なんかちがう。当たり前か~」
吉田さん「なんか真似したくなるんだよね、かっこいいの見ると」
わたしにはいろいろ初めて聞くお話もあって、驚きでした。阿久さんが作詞家やめようと思ってたなんて
もし、やめてなんていたら、ジュリーの歌手としての地位もまた変わっていたのかもしれませんね。