「ほんと、ああいう人たちの手の早さにはびっくりしますよね。」
そういって柔らかく笑う彼女。
私の新橋での体験を話したところ、彼女は歌舞伎町で似たような仕事をしていたらしい。
しかも、私よりも過酷な状況で数年働いていたんだっていうから度肝抜かれた。
今はその職場を辞めて、探しに探しぬいたお仕事を楽しんでいる。
確かに当時よりもずっと肌がきれいになった。
ずっとやわらかくわらうようになったなぁと思う。
その子の歌舞伎町での体験を聞かせてもらって、なんだかとても気分がラクになった。
私よりずっと年下の彼女がこうやって笑って過去を話しているんだから、
新橋でのたった一日の経験を嘆いていられない。
人に傷つけられて、そして人に救われる。
本当にこの世の関わり合いは面白く、ありがたい。
ずっと、いえなかったことがあった。
私は本当によく仕事を変える。
ひどいときには3日でダメになったこともあった。
朝起きて、目は覚めているのに起き上がれない。
休みますの連絡すらも入れられない。
携帯に仕事先の電話番号を表示しているのに、発信ボタンだけが押せない。
もちろん、こんな状態で社会で成り立つわけがない。
社会人なら休むには絶対に理由が要る。
理由がわかっていればもっとラクになれる。
そこで嘘をつかなきゃならないのが更に苦痛を増す。
自己嫌悪のループにどっぷりつかってゆく。
同時に企業や職場ってものに対してどんどんうんざりしてゆく。
そのクセを、6年かけてじっくりと体にしみこませて来てしまった。
原因は散々探ってきた。
けれどどれもこれも効果をなさなかった。
その結果、職場の人に対して厚い壁を作るようになり、
借金がいつまでたっても減らなかった。
そうやって。
ある日また、欠勤をしてしまった。
飲食店でのバイトだった。
インフルエンザだと偽った。
そこの店長は「分かりました、よくなったらまた連絡ください。」と
優しく対応してくださった。
なんでだかわからない。
なんとなく、その店長には今まで職場で会って来た人たちと違うものがあったんだと思う。
後日改めて仕事じゃない日に会いに行き、
告白してしまった。
実はインフルエンザなんかじゃなかったんです、ってことを打ち明けた。
「僕も同じ心理で仕事辞めたことがあったんだよ」
と、店長も打ち明けてくださった。
店長はうつだったんだと言っていた。
でも薬の副作用が怖くて頼りたくなかったんだと。
そして病気であることも認めたくなかったと言っていた。
すごく、良く分かる。
聞けば聞くほど私と同じだった。
ずっと、理解してもらえない人たちのなかで
自分の行動を自分でも理解できないまま苦しんできたけれど。
そうか、私うつだったのか。
店長はこうも言ってくれた。
「誰が代わりに働いてくれるわけでもないからさ、
ちょっとずつ、治していこうよ。
ウチでよければ協力するよ。」
出勤できそうにないときは連絡さえくれればいい。
それ以外はなんにも心配しなくていいと言うのだ。
ほんとですか??
私に都合良すぎて、未だに信じられない。
私はそのお店にレギュラーでお世話になることになった。
店長が教えてくれたそのうつの心理はこうだった。
「リカちゃんってさ、昔から人よりも良く出来る子じゃなかった?
ずっと、平均値よりも高い結果を残してこれたんじゃない?」
そういう人間は人よりも劣る場面に遭遇すると、「自分、ダメだ」と思う基準がずっと厳しくなるのだと。
自分で自分をホントの意味で許すことが出来たなら。
きっともっとラクになれる。
すんごい簡単なことなようでいて、私には究極に難しいみたい。
それにしても。
店長の存在はものすごく、大きかった。
すごく大きい。
期待にこたえよう、とかそんなもんで働きにいっちゃもったいない。
しっかり甘えて、うつとやらを治していこうと思う。
そういって柔らかく笑う彼女。
私の新橋での体験を話したところ、彼女は歌舞伎町で似たような仕事をしていたらしい。
しかも、私よりも過酷な状況で数年働いていたんだっていうから度肝抜かれた。
今はその職場を辞めて、探しに探しぬいたお仕事を楽しんでいる。
確かに当時よりもずっと肌がきれいになった。
ずっとやわらかくわらうようになったなぁと思う。
その子の歌舞伎町での体験を聞かせてもらって、なんだかとても気分がラクになった。
私よりずっと年下の彼女がこうやって笑って過去を話しているんだから、
新橋でのたった一日の経験を嘆いていられない。
人に傷つけられて、そして人に救われる。
本当にこの世の関わり合いは面白く、ありがたい。
ずっと、いえなかったことがあった。
私は本当によく仕事を変える。
ひどいときには3日でダメになったこともあった。
朝起きて、目は覚めているのに起き上がれない。
休みますの連絡すらも入れられない。
携帯に仕事先の電話番号を表示しているのに、発信ボタンだけが押せない。
もちろん、こんな状態で社会で成り立つわけがない。
社会人なら休むには絶対に理由が要る。
理由がわかっていればもっとラクになれる。
そこで嘘をつかなきゃならないのが更に苦痛を増す。
自己嫌悪のループにどっぷりつかってゆく。
同時に企業や職場ってものに対してどんどんうんざりしてゆく。
そのクセを、6年かけてじっくりと体にしみこませて来てしまった。
原因は散々探ってきた。
けれどどれもこれも効果をなさなかった。
その結果、職場の人に対して厚い壁を作るようになり、
借金がいつまでたっても減らなかった。
そうやって。
ある日また、欠勤をしてしまった。
飲食店でのバイトだった。
インフルエンザだと偽った。
そこの店長は「分かりました、よくなったらまた連絡ください。」と
優しく対応してくださった。
なんでだかわからない。
なんとなく、その店長には今まで職場で会って来た人たちと違うものがあったんだと思う。
後日改めて仕事じゃない日に会いに行き、
告白してしまった。
実はインフルエンザなんかじゃなかったんです、ってことを打ち明けた。
「僕も同じ心理で仕事辞めたことがあったんだよ」
と、店長も打ち明けてくださった。
店長はうつだったんだと言っていた。
でも薬の副作用が怖くて頼りたくなかったんだと。
そして病気であることも認めたくなかったと言っていた。
すごく、良く分かる。
聞けば聞くほど私と同じだった。
ずっと、理解してもらえない人たちのなかで
自分の行動を自分でも理解できないまま苦しんできたけれど。
そうか、私うつだったのか。
店長はこうも言ってくれた。
「誰が代わりに働いてくれるわけでもないからさ、
ちょっとずつ、治していこうよ。
ウチでよければ協力するよ。」
出勤できそうにないときは連絡さえくれればいい。
それ以外はなんにも心配しなくていいと言うのだ。
ほんとですか??
私に都合良すぎて、未だに信じられない。
私はそのお店にレギュラーでお世話になることになった。
店長が教えてくれたそのうつの心理はこうだった。
「リカちゃんってさ、昔から人よりも良く出来る子じゃなかった?
ずっと、平均値よりも高い結果を残してこれたんじゃない?」
そういう人間は人よりも劣る場面に遭遇すると、「自分、ダメだ」と思う基準がずっと厳しくなるのだと。
自分で自分をホントの意味で許すことが出来たなら。
きっともっとラクになれる。
すんごい簡単なことなようでいて、私には究極に難しいみたい。
それにしても。
店長の存在はものすごく、大きかった。
すごく大きい。
期待にこたえよう、とかそんなもんで働きにいっちゃもったいない。
しっかり甘えて、うつとやらを治していこうと思う。