佐藤佐太郎歌碑
空わたり来る鶴のむれまのあたり声さわがしく近づきにけり
(昭和38年作・昭和60年建立)
出水市の荒崎というところに歌碑はあった。
旅に出ると どこそこにだれだれの歌碑が建っている と知る。
時間が許せば訪ねる私である。先日の出水市でも大まかな
マンガチックな地図に「佐藤佐太郎歌碑」とあったので
探すことにした。田舎の道は何本も通っていないから
比較的わかりやすいのだが、辿り着くのに難儀した。
マンガチックな地図を頼りにぐるぐると走る。
「さぁたろうせんせいぃ!」って呟きながら探す。
「さったろっ!さったろっ!」と佐太郎コールしてみたりして。
「わ」ナンバーのレンタカーが近所を何度も通り過ぎれば
立ち話をする高齢者たちも不思議に思うだろう。
ちょっと、訊いてみればいいものを人見知りである。
「取り壊されたのかな」と思うほど見つからず。
勇気を振り絞ってクルマを降りてって、
世間話をしていたのであろう、おばあさまに尋ねてみた。
「ああ、なんとかっていう歌碑ならこんもりした山にあるよ」と
道を教えてくれる。ありがたや。
しかし、このマンガチックな地図とは全然場所が違うわ!
なんとか公園と名付けられてはいるが公園ほどの広さもない。
しかし、公園だけあってしっかりと管理されているようだった。
それにしても立派な歌碑である。今まで見た中でも、もっとも
立派だったかもしれない。
うたもいい。さすが佐太郎先生だ。