
糸田ともよの「雪の日」が発行された。
petit livre [3]
写真詩集
雪の日
写真・詩 糸田ともよ
とある。
一編の詩をモノクロの写真が飾る。
糸田の撮る写真は影絵のようであり
版画のようでもある。
あとがきはこう締め括られている
御守ほどの小さな一冊を
冬の形見に

*蛇足。
もう数年前と言ってよいだろう。
お目にかかったこともないのにおかしいことだが。
彼女に救われたことがある。私は一生忘れることはない。
糸田ともよを思うとき一編の詩のフレーズが過ぎる。
やさしい心の持主は
いつでもどこでも
われにもあらず受難者となる。(吉野弘)