「2回目の山岳賞の後に集団に戻った事で、若い孫崎選手が勝つ可能性を潰してしまった事は申し訳ないと思っています。でも自分はプロとして山岳ジャージを東京まで守るために動いたので、そこは理解して欲しいと思います。」
これは、ツアー・オブ・ジャパン第4ステージで大樹と一緒に逃げていた初山選手のステージ終了後のコメントである。
別に最後まで一緒に逃なければいけないルールがある訳でもなく、謝る必要もなければ、同じチームでも無いんだから申し訳なく思う必要も無いのである。
しかし、これがこのサイクルロードレースというスポーツの魅力の一つで、ルールにはない、不文律というか、紳士協定的な事が沢山存在する。
今回も初山選手は山岳賞狙い、大樹はアピール。勿論、限りなくゼロに近い可能性でも勝つ目的もあっただろう。...
お互いの目的は違っても利害が一致したので、お互い協調しながら100㎞以上を逃げた。
そして、初山選手は2回の山岳ポイントを獲得し、目的を達成したので、集団に戻ったのである。例えば野球でベテランのピッチャーが新人のスラッガーに「ホームラン王になる可能性を潰してしまったが全力で投げて申し訳なく思う。」なんてコメントはありえないだろう。(ちょっとたとえが違うかもしれないけど。。)
こんな人間臭いロードレースが大好きだ。
集団に戻らずそのまま二人で逃げていたとしても最後まで逃げ切れてたかは分からない。
しかし、山岳賞をほぼ確実にし、このようなコメントを出せる全日本チャンピオンとこの大舞台で100㎞以上も二人で走れて、学ぶものは多かっただろう。
いい勉強になったね
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます