ふしょうなブログ

ご不要になった詩は粗大ゴミでお出しください

緊急レポート(ウエノポエトリカンジャム3)

2005年09月05日 19時29分08秒 | 詩に関わる話
  昨日は3年ぶりに上野水上音楽堂において開催されましたポエジャム3(ウエノ・ポエトリカン・ジャム3)に行って参りました。全5ステージの内4ステージを観て(聴いて)きましたので早速レポートしたいと思います。
  このレポートに異論、異議等おありの方も多数いらっしゃるかと思いますが、Yockは詩について初心者同然であり、また、このようなイベントにオーディエンスとして参加したのは全くはじめての経験であることをご理解の上、ご容赦願えれば幸いです。

  アフリカンドラムの鳴り響く中、予定の12時を少しばかり押して1STAGEの幕が開けました。どなたかの「ご挨拶」でもあるのかなと期待していましたが、あっさりとMCの稀月さんにより1番目の今村さんが紹介されポエジャム3の幕が開けました。

  総勢80名の『パフォーマー』による『パフォーマンス』が演じられた訳ですが、Yockなりの感想、問題点(?)らしきものを思いつくままに述べたいと思います。

1.会場は適切だったか?
  善意のカンパを募り入場無料が前提だった為か会場費の制約、日程的問題もあり
  開催地を上野水上音楽堂としたようです。しかし開催途中からの降雨により屋外の
  サブステージで開催予定だったイベントの一部をメインステージ上階で行ったため
  にメインステージで行われていたパフォーマンスに音が被り、演じる方も演じず
  らく、聴くほう(観る方)も聞きづらかった一幕がありました。
  出入り自由、のんびりと聴く(観る)には相応しい会場(屋外には屋台もありまし
  た)かなと思いますし、開催にこぎつけるまでスタッフの方々は本当に苦労され
  ただろうなと察するに余りあるものがあり、感謝の念は絶えません。しかし、身勝
  手すぎるとは思いますが、『詩を朗読』された方、『詩の朗読』を聴きたかった人
  には決して良い環境とは言えなかったのかなと思いました。

2.何がパフォームされたのか
  ざっとですが出演されたパフォーマーの方々を大別すると:
  1)カンペを手に詩を朗読された方
  2)詩を暗唱された方
  3)詩と歌詞の間と確信犯的に行ったり来たりした方
  4)ラップ風に詩(歌詞?)を発声(歌った?)方
  5)詩らしき物を大声(怒鳴った)で発声された方
  えっと思われる方もいらっしゃるとは思いますが、とりあえず自分的にはこの5つ
  に別けられる(括れる)のかなと感じました。

  1)カンペを手に詩を朗読された方
  カンペを持つ手が小刻みに震えている方も見受けられ微笑ましい手作り感を感じま
  した。一度文字にした詩(自分で書いた詩だと思います)を朗読のいう言葉の持つ
  本来の意味の通りに読まれました。でもカンペを読もうとするあまり、カンペで顔
  が隠れてしまうシーンも散見され、カンペによってパフォーマーとオーディエンス
  との間に垣根のようなものが出来たように感じました。

  2)詩を暗唱された方
  顔の表情が良く見えますし、会話の基本は「話す人の口元を見ろ」と言われる
  とおり詩の内容が理解しやすかったと思います。
  どちらかと言えば、このような場では、手にカンペを持たず詩を暗唱する。
  時には身振り手振り等の肉体的パフォームも織り交ぜオーディエンスを詩の世界
  に引き込む。これが、このようなイベントでの最良の方法かなと感じました。

  3)詩と歌詞の間を確信犯的に行ったり来たりした方
  詩の朗読の最中、詩の昂揚に合わせて高ぶる場面では歌いだすような仕草をされ
  る方がいらっしゃいました。(女性の方です)
  必然的に詩が歌詞に変調するような感じですが、このスタイルもパフォーマーの
  の発する言葉にオーディエンスの注意を惹きつけるテクニカルな方法と評価した
  いです。
 
  4)ラップ風に詩(歌詞?)を発声(歌った)方
  3)の方が詩を意識しつつ詩と詞を行ったり来たりしたのに対して、この方々は
  歌詞に拠り場を置きながら詩を発声(歌う)感じでした。歌詞と詩の違いを模索
  していたようで多少中途半端にも感じました。どうでしょう、割り切ってアカペラ
  でラップした方が良かったのではと感じます。
  しかし、なかには言葉を弾丸のようにはじき出す方もおられ、「おぬしやるなあ」
  と思わせる方もいらっしゃいました。
  
  5)詩らしきものを大声(怒鳴った)で発声された方
  肉体でのパフォーマンスに重きを置いているパフォーマーの方もいらっしゃいま
  した。それはそれで、このような会場に相応しいのかなとも思いますが、俗語を
  大声で発声しても、その言葉の持つ如何わしさ、隠微さが抜けてしまい、嫌らし
  い感じよりも、気の抜けたビールのような気分でした。どうせなら、ハードゲイ
  の格好をしたりSMチックなコスプレに徹底した方が良かったなと思えてなりません。
  なんだか売れない芸人のようでした。

(まとめ1)
  現代詩フォーラムにてお見かけする方も多数参加され、あのH/Nの方は、あの方なんだなあと、まるで同窓会を窓の外から覗いているような気分にもなれました。山内緋呂子さんの着物姿、たもつさんの実直を絵に描いたような姿などなど、一見出来ただけでもじゅうぶんだったかなと野次馬気分では思います。こちらからは名乗らずに失礼したかなとも思いますが、それは次の機会にでもと思います。

(まとめ2)
  これを機会に朗読会にも顔を出してみようかなと思うようになりました。まあ、オーディエンス側としてですが(きっぱり)。

(まとめ3)
  理想のパフォーマーとは何かと考えてみると、
  ①詩は暗唱する
  ②詩の昂揚に合わせてジェスチャー(振り)を入れる
  ③朗読するに相応しい声(発音が良い)
  ④感情に溢れた朗読が出来る

  こんな感じでしょうか。パフォーマーの側にまわる気も無いものが何を言っているんだとお叱りを受けそうですが、理想は上記の4点かなと思います。③は生まれ持ったものもありそうですよね。でも、④の感情に溢れた、思い入れ、思い込みでカバーできそうです。(かな?)


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