
JR西日本の広島地区に約30年ぶりとなる新型車両の
227系
が投入され、3月14日改正より営業運転を開始しました。その227系を見てきましたので、レポートします。
広島地区では113・115系が主力で活躍していますが、老朽化が進み、老朽取り換えにあたって、京阪神から余剰となった比較的若い車両で代替している状況で、根本的な代替がなされていない状態でした。そこで、2013年に発表された中期経営計画に広島地区への新型車両の導入を盛り込み、2015年から実行に移されました。



227系は225系と同じくオールM編成で、クモハ227形、クモハ226形、モハ226形の3形式が用意されています。パンタグラフはクモハ227形のみに搭載する形ですね・・・。これは223系からのJR西日本における基本的な考え方が引き継がれています。前面形状は521系3次車の形状をそのまま採用し、側面窓は225系の形状が採用されています。つまり、225系と521系をミックスした感じでしょうか・・・。



227系では
「Red Wing」
という愛称が付き、車体などには愛称やロゴなどが記されています。更に車体塗色は広島らしさを示す赤(広島カープ、広島県の木であるもみじなど)をメインにまとめており、次世代の広島地区の車両であることをアピールしている感じです。国鉄型車両ばかりを占めていた現状を壊し、新しい広島地区を築こうとする強い姿勢を感じさせたものです。


車内
です。JR西日本の近郊型電車の標準である転換クロスシートに車端部にはロングシートを設けた座席配置となっています。227系はワンマン運転を考慮していることもあり、そういう座席配置になったものだと思われます。尚、ドア部の補助座席は真ん中の扉のみ設置されています。
JR北海道、JR東日本、JR東海の一部では混雑対策として地方でもロングシートの採用が増え、旅行者などから不評となっているのですが、JR西日本はアーバンネットワークや地方関係なく転換クロスシートにこだわって採用しているのはある意味凄いですね・・・。

車内案内表示です。最近流行のLCD表示ではなく、LED表示が採用されています。更に次駅表示ではアーバンネットワークとは異なり、快速マリンライナー用の223系と同じくスクロール表示になっていました。


クモハ226形にはトイレと車いすスペース、そしてクモハ227形には車椅子スペースが設けられています。先頭車には必ず車いすスペースを設ける点は225系と同じです。

そこで、227系から採用された新しいものと言えば、行先表示に
フルカラーLED
が採用されたことでしょう。225系までは種別のみ幕で、行先表示は3色LEDでしたが、227系は種別と行先とともにフルカラーLEDになったことがポイントで、側面行先表示も一つにまとめられました。行先表示の下にはローマ字と方面表示がなされます。
尚、広島地区では227系投入を前に路線や方面ごとにカラーを制定しており、227系ではそのカラーを表示させています。

227系では車内灯が
LED化
されました。最近の車両では車内灯にLEDを採用することが増えており、それに習った形です。でも、驚いたことにJR西日本としては初めて?カバーが無くなっていたのです。これまでは全てカバーがなされていたのですが、それが無くなったのです。おそらく、コストダウンでしょう・・・。

227系では運転席にも変化がありました。運転席盤において、
グラスコックピット構造
を採用した事がポイントです。これはJR東日本のE231系やE233系などで採用されているもので、計器類や表示灯を全て廃止し、液晶モニターによって表示させるというものです。それ以外はJR西日本標準そのものですね・・・。


227系は2両編成と3両編成の2種類が投入される予定で、これらを組むことによって自由自在な編成を組めるようにしています。従来車両は4両編成が基本で、103系に3両編成、105系に2両編成があったものの他形式との併結が出来ないため、4両編成又は8両編成しか組めず非効率な面があっただけにそれを考慮した形でしょうか・・・。とはいえ、3両編成が出たことによって山陽本線において3両編成の列車での混雑が心配ですが・・・。


227系で2両編成と3両編成が出来たことにより、4・5・6・7・8両編成と自由自在な編成が組めるようになり、実際にも2+3の5両編成、2+3+3の8両編成の列車も登場しています。これは227系ならでの事でしょうか・・・。乗客状況でうまく対応できるといいのですが・・・。


次は撮影した227系充当列車を見てみましょう。
こちらは朝に設定されている
普通由宇行き
です。山陽本線における227系の運用範囲は白市~岩国が基本ですが、朝の1往復のみ岩国より先の由宇まで行きます。岩国以西はこれまで通り国鉄型車両の天国ですが、朝の1往復だけ新型車両がやってくるという形ですね・・・。


こちらは
普通白市行き
です。路線カラーは広島を境に岩国方面は赤、糸崎方面は緑と分けられています。そのため、路線カラーは緑ですね・・・。


こちらは
普通広島行き
です。岩国発の上り列車ですが、広島以西なので路線カラーは赤です。尚、山陽本線の広島行きはそんなに本数はありません。


こちらは
普通糸崎行き
ですが、呉線経由のものです。そのため、路線カラーは呉線のオレンジ色となっています。広~三原間は105系が主力ですが、朝夕には227系も運用されます。


こちらは
快速広行き
です。これまで103系で運用されていた快速安芸路ライナーです。3月14日ダイヤ改正で103系から227系に置き換えられました。そのため、103系は全て運用離脱し、そのまま廃車となってしまいました。快速なのでオレンジ色ですね・・・。103系の時はワンマン運転していたようですが、227系も引き続きワンマン運転が行われています。
広島地区に227系が入ったわけですが、これまで国鉄型車両がゴロゴロと走っていた世界が大きく変わった感じです。今後が楽しみですね・・・。
以上です。
227系
が投入され、3月14日改正より営業運転を開始しました。その227系を見てきましたので、レポートします。
広島地区では113・115系が主力で活躍していますが、老朽化が進み、老朽取り換えにあたって、京阪神から余剰となった比較的若い車両で代替している状況で、根本的な代替がなされていない状態でした。そこで、2013年に発表された中期経営計画に広島地区への新型車両の導入を盛り込み、2015年から実行に移されました。



227系は225系と同じくオールM編成で、クモハ227形、クモハ226形、モハ226形の3形式が用意されています。パンタグラフはクモハ227形のみに搭載する形ですね・・・。これは223系からのJR西日本における基本的な考え方が引き継がれています。前面形状は521系3次車の形状をそのまま採用し、側面窓は225系の形状が採用されています。つまり、225系と521系をミックスした感じでしょうか・・・。



227系では
「Red Wing」
という愛称が付き、車体などには愛称やロゴなどが記されています。更に車体塗色は広島らしさを示す赤(広島カープ、広島県の木であるもみじなど)をメインにまとめており、次世代の広島地区の車両であることをアピールしている感じです。国鉄型車両ばかりを占めていた現状を壊し、新しい広島地区を築こうとする強い姿勢を感じさせたものです。


車内
です。JR西日本の近郊型電車の標準である転換クロスシートに車端部にはロングシートを設けた座席配置となっています。227系はワンマン運転を考慮していることもあり、そういう座席配置になったものだと思われます。尚、ドア部の補助座席は真ん中の扉のみ設置されています。
JR北海道、JR東日本、JR東海の一部では混雑対策として地方でもロングシートの採用が増え、旅行者などから不評となっているのですが、JR西日本はアーバンネットワークや地方関係なく転換クロスシートにこだわって採用しているのはある意味凄いですね・・・。

車内案内表示です。最近流行のLCD表示ではなく、LED表示が採用されています。更に次駅表示ではアーバンネットワークとは異なり、快速マリンライナー用の223系と同じくスクロール表示になっていました。


クモハ226形にはトイレと車いすスペース、そしてクモハ227形には車椅子スペースが設けられています。先頭車には必ず車いすスペースを設ける点は225系と同じです。

そこで、227系から採用された新しいものと言えば、行先表示に
フルカラーLED
が採用されたことでしょう。225系までは種別のみ幕で、行先表示は3色LEDでしたが、227系は種別と行先とともにフルカラーLEDになったことがポイントで、側面行先表示も一つにまとめられました。行先表示の下にはローマ字と方面表示がなされます。
尚、広島地区では227系投入を前に路線や方面ごとにカラーを制定しており、227系ではそのカラーを表示させています。

227系では車内灯が
LED化
されました。最近の車両では車内灯にLEDを採用することが増えており、それに習った形です。でも、驚いたことにJR西日本としては初めて?カバーが無くなっていたのです。これまでは全てカバーがなされていたのですが、それが無くなったのです。おそらく、コストダウンでしょう・・・。

227系では運転席にも変化がありました。運転席盤において、
グラスコックピット構造
を採用した事がポイントです。これはJR東日本のE231系やE233系などで採用されているもので、計器類や表示灯を全て廃止し、液晶モニターによって表示させるというものです。それ以外はJR西日本標準そのものですね・・・。


227系は2両編成と3両編成の2種類が投入される予定で、これらを組むことによって自由自在な編成を組めるようにしています。従来車両は4両編成が基本で、103系に3両編成、105系に2両編成があったものの他形式との併結が出来ないため、4両編成又は8両編成しか組めず非効率な面があっただけにそれを考慮した形でしょうか・・・。とはいえ、3両編成が出たことによって山陽本線において3両編成の列車での混雑が心配ですが・・・。


227系で2両編成と3両編成が出来たことにより、4・5・6・7・8両編成と自由自在な編成が組めるようになり、実際にも2+3の5両編成、2+3+3の8両編成の列車も登場しています。これは227系ならでの事でしょうか・・・。乗客状況でうまく対応できるといいのですが・・・。


次は撮影した227系充当列車を見てみましょう。
こちらは朝に設定されている
普通由宇行き
です。山陽本線における227系の運用範囲は白市~岩国が基本ですが、朝の1往復のみ岩国より先の由宇まで行きます。岩国以西はこれまで通り国鉄型車両の天国ですが、朝の1往復だけ新型車両がやってくるという形ですね・・・。


こちらは
普通白市行き
です。路線カラーは広島を境に岩国方面は赤、糸崎方面は緑と分けられています。そのため、路線カラーは緑ですね・・・。


こちらは
普通広島行き
です。岩国発の上り列車ですが、広島以西なので路線カラーは赤です。尚、山陽本線の広島行きはそんなに本数はありません。


こちらは
普通糸崎行き
ですが、呉線経由のものです。そのため、路線カラーは呉線のオレンジ色となっています。広~三原間は105系が主力ですが、朝夕には227系も運用されます。


こちらは
快速広行き
です。これまで103系で運用されていた快速安芸路ライナーです。3月14日ダイヤ改正で103系から227系に置き換えられました。そのため、103系は全て運用離脱し、そのまま廃車となってしまいました。快速なのでオレンジ色ですね・・・。103系の時はワンマン運転していたようですが、227系も引き続きワンマン運転が行われています。
広島地区に227系が入ったわけですが、これまで国鉄型車両がゴロゴロと走っていた世界が大きく変わった感じです。今後が楽しみですね・・・。
以上です。
コメントありがとうございます。
私も意外でした。でも、広島地区で強い要望があったのか、それとも中国地方で最大の都市なのでそこから着手するということになったのか確かではありませんが、思いきった施策だと思います。とはいえ、岡山地区は115系でも比較的新しい1000番台が主力なのでちょっと後回しにしたのかもしれませんね・・・。
となると、下関地区と岡山地区が最後の国鉄王国になりそうですね・・・。
国鉄型、というのをどこまで含めるかによりますが、103系は播但線・加古川線はしばらくは残るのではないでしょうか?
また、関西線阪和線の103系を置き換えても、さらに奈良線・和歌山線・紀勢線にも国鉄型は残っていますし、草津線や湖西線もまだまだ半数が国鉄型です。
特急に限れば381系全廃が見えてきたので、あと1年ほどで国鉄型が淘汰されるかもしれませんね。
コメントありがとうございます。
5年とまでいかなくとも20年以内にはそうなるんじゃないかなと思います。201系等はみんな体質改善工事受けているので、少なくとも今より10~20年はのびるかもしれません。
225系の増備再開ですが、227系は今後アーバンネットワークへの展開の可能性もあるので、おそらくないかと思います(因みにJR西日本は227系をアーバンネットワークにも投入する可能性があることを言及しています)。
コメントありがとうございます。
播但線・加古川線用の103系はリニューアル工事を受けているので、しばらくは残るかと思いますが、ちょっと経つと限界が来るので、どうなるのか気がかりです。少なくとも10年後は何らかの形が見えてくるのかも・・・。
確かに特急型は国鉄型車両消滅の可能性が見えてきましたね・・・。
場合によっては関西圏にて運用している221系列などを先頭車化改造を実施して、他の線区へ転属させて関西圏に225系列や227系列を投入する可能性もあります。電車区をまるごと車両製造工場(=新津)に仕立てたJR東日本とは違うやり方があるんだなとみています。
コメントありがとうございます。
>共通設計で上の車体部分のみ大量に製造して、下の車輪並びにモーターのみ新たに製造するというやり方
といいますと、223系2000番台から採用されたプレハブ工法でしょうか・・・。各パーツを分けて製造してこれらを組み合わせることでコストダウンを図るというものですが、そのプレハブ工法を採用してから大量増備を行うようになりましたね・・・。機器配置などの考え方も然りですが・・・。
221系、今度の展開が気になりますね・・・。
近畿車両製のJR西日本在来線と近鉄の車両の行き先は反射すると見づらいので、ようやくフルカラーLEDが採用された感があります。
2両編成と3両編成を組み合わせていろいろな両数を組めるので、発想としては近畿車両の親会社の近鉄的とも言えますね。
コメントありがとうございます。
確かにおっしゃる通りJR西日本としては新幹線以外で初めてとなるフルカラーLEDとなりますね。反射すると見にくくなるというより、時代の流れに応じたような気がするのですが、如何でしょうか・・・。
2両編成と3両編成を組み合わせていろんな両数を組める点、確かに近鉄的とも言えますね・・・。ただ、ローカル線では短編成を数編成つなげて走る事は珍しくないので、これと近似しているかと思うのですが・・・。