アウトドア日記(その他の山歩き日記)

山歩きなどのアウトドアの記録です。

久しぶりに稲村が岳、大日岳を歩きらに下山でレンゲ谷を歩きました。 その1 2023年9月29日

2023-10-03 14:07:15 | 秋の山歩き

今年は一回も奥駈道を歩いていません。

そこで久しぶりに 天川村へ行き 稲村大日を歩くことにしました。

そして下山は往路とは違う道を歩きたくなり レンゲ谷を

降りる予定にしました。

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初秋の稲村が岳、大日岳、レンゲ谷を歩く その1

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母公堂(ははこどう)に駐車しました。ここも有料ですが今は誰もいないので

そのままスタートします。午前7時40分です。気温16度、寒いです。

 

大きな女人立ち入り禁止の石碑が建っています。馬鹿じゃないの、この向こうのお堂には

役行者のご母堂の白専女(しらとうめ)が 祀られていて安産の腹帯のお授けなど行われているのに

この石碑から向こうへは女のひとが立ち入れないなんて。

このお堂には女の人が祀られていて、女の人が安産祈願に来るのだから

こんな石碑を立てるのは このお堂の向こう側だろう。

しかしそれにしても時代遅れなことです。

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登山口へ歩いて行きますが あまり寒いのでジャケットを一枚羽織りました。

昨日まで大阪の朝は26度くらいだったので いきなり16度は体に応えます。

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最初の分岐点を過ぎます。右分岐すると鍾乳洞があるらしいです。

まだ行ったことはありませんが。

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道の両側には 見返り草が咲き乱れています。

大阪府の岩湧山(標高約900m)の岩湧の森ではもう既に終わってしまっているのに

この森では 今頃満開です。母公堂が標高900mですから この辺りも気温が低い

のでしょう。

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最初の橋ですがこれがまた 痛みが進んでいました。

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板が腐って ボロボロです。こういうところは必ず鋼製の梁や根太の上を歩くようにしています。

白い色の新しそうに見える板も 腐った板の上にゴムシートをビス止めしただけなので 強度的には

何の役にも たっていません。板の上を歩く時は 鋼製根太の真上を歩くようにして 極力板に

曲げ応力や剪断力を掛けないようにして歩きます。

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法力峠直前の三つの橋も 板はボロボロです。年々痛みがひどくなるようです。

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約1時間で法力峠に到着です。標高は約1200m。母公堂から標高差約300m登ってきました。

右は観音峰への道です。

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谷筋で大量に土砂崩れしています。

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相当大規模に崩壊しています。素早く抜けないと危険です。

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今にも転げ落ちそうなこのトイレはいつもと同じく傾いたままです。

標高は1400mになりました。

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唯一の水場を過ぎます。ここから上には水場はありません。

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枝打ちに時間が取られます。少し歩くと枝が邪魔に場所が多く 枝打ちしながら歩きます。

久しぶりに来たので あちこちで枝が歩行の邪魔をしています。剪定鋏を腰に付けて来てよかった。

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斜面に笹が出てきたら 山上辻はそう遠くありません。

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鋼製の梁そのものが傾いて、橋全体がぐらぐらしているので緊張しながら超えました。

大きな落石で壊れたのでしょう。

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おひさしぶのです、お地蔵様。今日もよろしくお願いします。

今日も無事に帰れますように。

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その2へ続く

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久しぶりに稲村が岳、大日岳を歩きらに下山でレンゲ谷を歩きました。 その2 2023年9月29日

2023-10-03 14:06:57 | 秋の山歩き

初秋の稲村が岳、大日岳、レンゲ谷を歩く その2

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峠直前のこの場所は 落石で鋼製橋が大破したままですが、鎖やロープをフィックスしてくださった

お陰でみんなが安心して歩けるので この前来た時より 踏み跡がすっかり道になりました。

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この大木の先が峠で山上辻です。

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山上辻に到着しました。標高は1540mです。

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ナナカマドと思われる紅葉の先に 尖った岩峰の大日岳が見えています。

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大日キレットへ向かい歩いて行きます。

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右手の尖がった山は 大普賢でしょうか。

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巨岩の岩峰、大日岳が迫ってきました。

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このトラバース部分で 冬期に滑落しました。

 

ここは雪が無いと何でもないトラバース道ですが 雪が積もるとどこが道か分からなくなり

雪庇状態が続きます。ピッケルを突きさしながら慎重に歩いていたのですが どうも雪庇の上を

歩いていたようで 雪庇が崩れて雪庇もろとも 谷底に滑り落ちました。

偶然低木の中に飛び込んで止まりました。とりあえず命は助かりましたが 上へ上がるのが大変です。

フル装備の15キロのリュックを背負い 垂直に近い雪面にアイゼンのつま先をけり込んで ピッケル

一本で なんとかよじ登ったのですが 腕も足もへとへとになり そのまま雪面に張り付いていた

時です。

日曜日だったので 運よく後続の方が通りかかり 雪面に張り付いた私を見付けて 「大丈夫ですか」

と声を掛けてくださいました。

その方がザイルを下ろしてくださり私のリュックをなんとか引き上げてくださり、そのあとピッケルを

下ろしてくださったので 2本のピッケルを 雪面に突き刺し 足のアイゼンの爪を けり込みながら

なんとか生還しました。

単独行で 危険個所へ行くのは 日曜日だからこそ 人がいて助かりました。

ウイークデイだと おそらく力尽きて死んでいたでしょう。

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大日キレットに到着です。標高は1650mです。直進すると稲村ですが 右へ行くと

大日岳です。

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なんか新しい注意書きが 増えたような気がするなあ。大日への道がまた一段と

荒れたみたいやなあ。

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キレットから見た 右が大日岳で左が稲村です。とりあえず稲村へ行きます。

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鎖場を超えて

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ロープでよじ登り

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傾いた階段を登ると

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山頂直下に来ました。右上が山頂です。

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コここをUターンするとすぐそこが 山頂で、もう見えています。

標高は1700mになりました。

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その3へ続く

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久しぶりに稲村が岳、大日岳を歩きらに下山でレンゲ谷を歩きました。 その3 2023年9月29日

2023-10-03 14:06:14 | 秋の山歩き

初秋の稲村が岳、大日岳、レンゲ谷を歩く その3

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左の方に見えているのが 通称大峰山と呼ばれる山上が岳です。

山上が岳は今も女人禁制です。そのため稲村が岳や大日岳が「女人山上」と呼ばれて

敬虔な修験者の女性達はここ稲村が岳や大日岳に登り 祈りを捧げました。

特に 次に行く大日岳は 山頂に祠があり女性修験者の方たちがそこで祈りを捧げます。

私も一度 ご一緒したことがあります。

昔は富士山をはじめ ほとんどの修験の山は女人禁制でした。高野山もそうで 女性たちは

「女人高野」と呼ばれる 室生寺や金剛寺(河内長野市)に詣でました。

しかし今は山上が岳以外は全て女人禁制をやめました。

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右側の尖った山が 大普賢でしょう。

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中央が弥山、左奥が明星そして右側の尖ったこぶが頂仙岳(1717m)で奥駈の53番の靡きです。

八剣山は弥山の影に隠れています。

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右の方に葛城金剛が見えています。そして中央奥に薄く見えているのが岩湧山と思います。

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ナナカマドは紅葉を始めていて 赤い実を付けています。

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さあ次へ向かいます。あのソフトクリームのような大日岳へ登ります。

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16㌔前後のリュックを下ろしました。少しでも体重を軽くしないと危険で登れないと思います。

梯子や階段が 相当痛んでいると思います、あの注意書き看板を見たら。

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まず鎖で登り

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アルミ岸後を登ります。ここまではまず安心でした。

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鋼製の橋はすこしぐらぐらしています。慎重にわたります。

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崖には 岩鏡が大群生しています。春には一面ピンクになるでしょう。

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眺めはとても素晴らしいのですが

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階段の踏み板が 腐ってありません。足を向こうの岩に直接かけて登ります。

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これも気はかなり腐っていて揺れるし ギーギー鳴るし。

落ちたら即死です。

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ここが一番怖かった。木部に触れないようにして登りました。

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岩の裂け目にリンドウが咲いていました。

しかしこんなのんきなことをしている場合ではないです。落ちたら即死です。

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その4へ続く

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久しぶりに稲村が岳、大日岳を歩きらに下山でレンゲ谷を歩きました。 その4 2023年9月29日

2023-10-03 14:05:31 | 秋の山歩き

初秋の稲村が岳、大日岳、レンゲ谷を歩く その4

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こんな垂直に近い岩壁を登らなくても

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その左手に巻道があります。

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大日岳山頂に到着です。

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山頂には二つの祠がありますが 以前から右の祠がかなり痛んで傾いています。

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祠の横に 大日如来の御真言が書かれていますが 私の覚えているのとは少し違うようです。

「あびらうんけん ばざらだ とばん」と覚えていますが 山岳修験の人たちはこのように

言うのでしょうか。

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登る時よりも降りるときの方が 無茶苦茶怖かったです。

木部に触れないように 静かに 慎重に。

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私が厳冬期に滑落したトラバースを 難なく超えたところに

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来るときは気が付かなかったトリカブトの群生地がありました。

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無事に山上辻にもどってきました。ここで昼食にします。

7時40分にスタートして 今13時20分です。5時間40分かかりました。

実はここには大きな看板があり、「環境保護のため ここで食事をしてください。ここから先では

食事をしないで。」と書かれていて 稲村山頂の展望台にも書かれています。

私が思うには 環境保護もありますが それよりも 修験者の方々が祈りを捧げている場所で

食事をしないでほしいということだと思います。

世界遺産熊野古道小辺路に 「トレランをしないでください。ここは 静かに祈りを捧げる道です」

と書かれています。

その為にこの周辺には10か所程度テーブルとベンチが設置されているので ひとまず山頂まで行った

後に 食事にしました。

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約1時間の食事と休憩の後 レンゲ辻へ向かいます。

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右手には 先ほど上ったソフトクリームのような大日岳と その左に稲村が見えています。

※今は稲村は木ノ葉に隠れています。

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奥駈道のような雰囲気の場所もあり 天気も良いのでとても気持ちよく歩けます。

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ようやく山上が岳が見えてきました。

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いつも気になるのですが レンゲ辻手前に 右分岐する道がありますが そこに見えている

峠まで行っても道は消えていて何もなく しかしいつも誰かがふんだ歩いています。

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ナビ地図にも何も載っていません。いつも不思議に思っています。

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正面の山上が岳を見ながら 降下します。

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その5へ続く

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久しぶりに稲村が岳、大日岳を歩きらに下山でレンゲ谷を歩きました。 その5 2023年9月29日

2023-10-03 13:55:43 | 秋の山歩き

初秋の稲村が岳、大日岳、レンゲ谷を歩く その5

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レンゲ辻の結界門が見えてきました。山上辻に建ててある看板には 山上辻からレンゲ辻まで40分

更にレンゲ辻から山上が岳まで20分と書かれています。

しかし私の足で 山上辻からここまで1時間かかりました。そして以前ここから大峰山寺まで45分

かかりました。今3時20分なので 今日はもう山上が岳は無理です。

このまま下山します。

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この結界門の横の看板に 女人立ち入り禁止と書かれていたのを誰かが「女」の字を消して

「人立ち入り禁止」となっていたのを思い出します。

 

日本中の修験の山が 女人禁制をやめたのになぜここだけがこだわるのか分かりません。

何故修験は女人禁制を言うのでしょうか。そういう歴史があったのでしょうか。

小乗仏教の地で 仕事をして暮らしていた経験がありますが、女性は僧侶に触れることはおろか

近づくこともできません。

バスに僧侶が乗ってこられたら 女性はすっと立ち上がり席をゆずり僧侶から離れます。

わが子が出家したら 母親と言えども 子であっても僧侶に触れることはできません。

しかし小乗仏教では女性たちは何処へでも入れますが、僧侶は女性と接してはならないのです。

日本の大多数の僧侶のように 妻帯するなんて言語道断です。

勿論日本にも ひとり身を貫き菜食主義の高潔な僧侶たちがいらっしゃることは知っています。

しかし大多数の僧侶は 肉や魚を食い妻を娶り生臭坊主と呼ばれているのが現状です。

 

僧侶は身にまとう1枚の黄色い布と一本の傘(太陽と毒蛇からわが身を守るため)のみ私有が

許されています。

京都の有名観光寺院の僧侶は高級外車に乗っています。仏教とは かけ離れた生活ですね。

ですから山岳修験の女人禁制に 日本仏教が与えた影響は少ないと思います。

 

昔高野山が女人禁制だったころ、女性たちは高野山には登れましたが 町の中心部へは立ち入れ

ませんでした。そこで高野山の街を取り囲む山々の尾根を歩く道が整備されて信仰心厚い女性たちは

その環状山道を歩き 木々の間から 町を覗き 出家したわが子の様子を見たり 御大師様の眠る

奥の院を拝んだりしました。その道が 高野三山女人道です。私も一日かけて歩きました。

 

日本神道では 女性は毎月血で汚れるから不浄の身だという考えがあったと 昔聞きました。

私が建設会社に入った50年以上昔は 事務所の神棚に 女性は手を触れることができませんでした。

神棚の水やお神酒を替えるのは新入男子社員の仕事でした。私が管理職になってからは女性に

神棚の掃除をしてもらいましたが。

 

山岳修験道は神仏混合ですから 女人禁制はそのあたりの日本神道の影響でしょうね。

しかしもうそろそろやめないと。

世界中の巡礼道は男女に関係なく 人間として祈りを捧げる道ですから。

世界文化遺産としてユネスコに認められた大峯奥駈道は他の熊野古道や高野町石道などと同じ

祈りの道であり、神と対話する巡礼道です。

 

私個人的には 女性の方が男より偉いと思っています。だって体の中で 人間を造るなんて

とんでもなく すごいことで、神がかっていると思いますが。

 

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さて レンゲ辻付近にも 鳥兜の大群落がありました。

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綺麗なシダに覆われたレンゲ谷を降ります。この辺りは以前は小梅蕙草(こばいけいそう)の

大群落でした。斜面のところどころに枯れて立っている奴がその残党です。

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この谷は道の分かりにくいところが多いのですが、よく先を見れは゛踏み跡がわかることが多いです。

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分かりにくいところにはテープも付けてあります。

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すこし高度が下がってくると 見返り草がまた咲き乱れています。草と名前が付きますが

草ではなく れっきとした樹木です。

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木製階段は滑りやすいので 慎重に降ります。

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この谷は切り立った崖の上の道が多いのですが、このように鎖やロープがない場所もかなりあります。

そういう場所は一歩ずつ慎重に歩きます。落ちたらかなりの怪我です。

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ここまで来ると一安心です。危険個所はかなり少なくなります。

洞川温泉に泊まり 宿の車でレンゲ谷林道の終点まで送ってもらい この谷を歩いてレンゲ辻へ出て

稲村、大日へ登る若い女性たちと今までこの谷や山上辻レンゲ辻間でたくさんすれ違いました。

こんな道でも 皆さんかなり達者に登ってこられます。

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分かりにくい場所や危険な箇所には ロープで目印が張られています。

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ようやく林道終点に降りて来ました。レンゲ辻から約1時間かかりました。

山上辻の看板には この谷も40分と書かれています。多分走って降りた場合でしょう。

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林道を歩いていてびっくりです。大阪府南部の岩湧山岩湧の森ではもう既に終わってしまった

曙草(あけぼのそう)が林道で満開です。林道沿いに沢山咲いていました。

きっと寒いから咲くのが遅いのでしょうね。

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清浄大橋に到着です。林道を15分歩いて到着です。

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振り返ると山上が岳が 夕陽に輝いていました。

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道路沿いのモミジも紅葉が始まっていました。やはりこの辺りは寒いのでしょうね。

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母公堂には 5時ちょうどに到着です。レンゲ辻から山上が岳を往復していたら午後6時半帰着

でしょうね。それに真っ暗なレンゲ谷は危険すぎて降りれません。

 

お堂の管理人の方が 私の帰りを待っていてくださいました。駐車料金800円をお払いすると

お堂の前のテーブルに 温かいコーヒーとチョコレート菓子を出してくださいました。

管理人の方とお話しすると 一昨日にここから山に登られた75歳の人が 道間違えして迷い一晩野宿

したそうです。夜が明けて 落ち着いて道を探すと 判明してやっと降りてこられたらしいです。

「2年前に家を出てこの山に登山に向かった家人がまだ戻りません。」という尋ね人の張り紙が

母公堂や登山口に貼ってありました。私も気を付けないと。

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コーヒーを頂いて着替えてから帰宅に向かうと 暗くなり始めた洞川(どろかわ)温泉街には

提灯に灯りが燈っていました。

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ジオの軌跡です。ガーミンがつぶれたので ジオだけが頼みの綱です。

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山頂部付近の拡大軌跡です。

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歩行距離が15キロを超えていました。

午前7時40分にスタートして 午後5時に母公堂帰着、お昼休みは45分程度かと思います。

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おわり

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