アウトドア日記(その他の山歩き日記)

山歩きなどのアウトドアの記録です。

大和から難波への古道暗峠超え(くらがりとうげごえ)を歩く 2014年8月12日

2015-02-26 23:59:17 | 古道を歩く

大和の国へ通じる道は 大和街道とか 奈良街道と呼ばれてきた。京、難波、伊勢、吉野などからの道の総称である。 

その中でも生駒山の暗峠(くらがりとうげ)を超えて行く道は 難波と大和の最短コースとされて、昔から有名であり、「日本の街道百選」にも選ばれているらしい。(誰が何の為にそんな道を百も選んだのか知りませんが)

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ピンクのラインが予定のコースである。近鉄南生駒駅を出発し、暗峠を越えて近鉄枚岡駅がゴールである。

※地図は山と渓谷社「金剛山」の中の「生駒の峠道」 

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近鉄南生駒駅前のメインストリート、ほとんど商店の建物はない。

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2

このべーカリーショップが駅前で唯一の食料調達場所なのでパンを買い求めた。飲み物も用意して 10時45分にスタートした。

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3

道が分からず、あたりを歩き回る。交番があったのだが、警察官の方が不在だったので歩き回った。竜田川は先日の台風で泥水が凄い勢いだ。

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やっと入口を見つけた。道路標識に書いてある。

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文面を逆に考えれば この道を行けば「暗峠」に行けると読める。

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民家の間の路地を歩いていく。正面の生駒の峰は昨夜からの雨でまだ雲が取れていない。早く晴れてくれればいいのだが。

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7

こういう古民家と新興住宅が混在している。古民家を見て歩くのも楽しい。

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しばらく歩くと突然道が広がり、「国道308号線」の標識が出てきた。

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ちょうど道路に止めた車から降りてこられた方が私に話しかけてこられた。

暗峠のお話をした後 しばらく世間話をしていると その方は 民間の会社を定年退職後 しばらくして 国の仕事を受託した 民間の会社に契約社員として採用されて、毎日働いているとの事であった。 「給料や待遇もよく、一緒に働きませんか」としきりに誘われた。

丁重にお断りして 先へ進む。

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その方と別れて再び歩き出す。

周りはきれいな棚田が続き 次第に高度が上がるのが分かる。

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道は次第に急坂になる。

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人気のハイキングコースだけあって、何人もの方が山から下りてこられる。

この女性は「石切の駅」から歩いてきたとおっしゃっていた。そのほか「額田駅」や「枚岡駅」から何人もの方が来られた。

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地図に記入がある「石仏寺」を過ぎる。

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面白そうな「雑貨と喫茶」の店もあるが 残念ながら土曜日曜だけ営業しているようだ。

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大きな道標があった。峠まであと2キロと書いてある。

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峠まで奈良県側最後の公衆トイレがあった。自治会館と書いてあった。

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路傍に「阿弥陀如来石造」があった。この道は信仰の道でもあったのか。

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宝山寺への分岐が出てきた。右が宝山寺道だがまっすぐ進む。

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路傍には沢山のお地蔵さんや石仏がある。昔の旅人が旅の安全を願い設置したのか。

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万葉歌碑もあった。下野の国の防人が読んだ歌と書いてある。「生駒の峰に雲はたなびく」と読めた。

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振り返ると棚田の下に生駒の町が見える。

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どうやらあれが峠のようだ。

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道の脇の笹薮の中に彼岸花の仲間の「狐のカミソリ」が沢山咲いている。さあもう少しで峠だ。

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峠の茶屋に到着。

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ここで昼食を頂くことにする。駅前で買い求めたパンはおやつにしよう。

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窓から見下ろすと 生駒の町の向こうに奈良の街並も見える。

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暗峠のトンネルだ。上の道は「信貴生駒スカイライン」のようだ。

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狭くて長いトンネルを抜ける。

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石畳の道が現れた。同時に茶店も一軒ある。

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31_2

ここから大阪府だ。

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この石畳は郡山藩主により敷設されたということだ。

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大阪府側に入ったこの狭い道に国道標識が現れた。

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道標石に「右矢田山二里」とあるが、矢田山は地図に載っていない。

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狭い道をどんどん下る。民家の軒先がすれすれだ。

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しばらく下ると「生駒縦走路」とクロスした。

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縦走路を行く人。この人は足が速くあっという間に視界から消えた。

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下り道はどんどん急坂になる。やがて「弘法水」に来た。

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祠の中には 弘法大師空海が祀ってある。

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湧き水が滾々と涌いていて、沢山の人が水汲みに来るらしいが、「この水を生で飲んだら駄目です」と書いてある。

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更に道を下ると、神様や

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お不動様のような仏様が沢山祀ってある。

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時々木々の間から 大阪の街並が見えている。

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道沿いにはこの観音寺のような大きなお寺が何軒かある。

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強烈な下り勾配の道が続く。

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道の左側は深い渓谷だ。水の音が遠くに聞こえる。

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分岐が出てきた。右は「生駒山上紫陽花園」と書いてあるがそのまままっすぐに進む。道は相変わらず急坂だ。

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有名な「芭蕉の句碑」に来た。

病を押して 伊賀を出発し、旧暦9月9日の重陽の節句(菊の節句)にこの暗峠を超えた芭蕉は 難波に着くと 間もなく亡くなったそうで 芭蕉最後の旅になったそうです。

    菊の香に くらがり登る 節句かな  芭蕉

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東大阪の街並がすぐそこに見えるところで、最後の分岐があった。右は近鉄額田駅へ、左は近鉄枚岡駅へ、まっすぐは集落の中へ。左へ進む。

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歩いていると 神社の中に入った。

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枚岡神社だ。お宮参りの祈祷が行われていた。

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石段を降りて進む。どうやら裏手の山から入ったようだ。大きな神社だ。

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大きくて立派な神社だ。縁起を読むと主祭神 は「天児屋命あめのこやねのみこと」とある。なんだ 鎌足の子孫の藤原氏の神社だ。千年以上にわたり、天皇制を食い物にして 政敵を抹殺、虐殺し 私腹を肥やし続けた藤原氏の金で作った神社だ。奈良の春日大社、京都の吉田神社などと同じ系列だ。

鎌足や不比等に始まる藤原一族が大嫌いなので、お参りせず素通りする。

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石段を降りていくと、注連縄鳥居のすぐ先が 近鉄枚岡駅だった。時刻は14時15分。峠で30分のランチタイムを採ったので 実質3時間の歩行だった。

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古より 難波と大和を最短で結ぶが、きわめて急な坂で有名なこの峠は あまりにも急な坂道なので馬の鞍がひっくり返るので 鞍返り峠(くらがえりとうげ)と呼ばれたそうである。 

全路が国道308号線でほとんど舗装道路ではあったが、民家の軒先を掠めるような狭い道や、石畳の道や、沢山の石仏が安置されていたり、きれいな棚田が続いていたり、人気のハイキングコースなのがよく分かった。

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実際に歩いた記録。

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高度と距離の記録。奈良県側の道の勾配よりも大阪側の勾配の方がずっと急勾配なのがよく分かる。自転車で登ってきた若者が二人とも倒れこんでいた程だ。

歩行距離は7.6kmだった。

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