地蔵埼の駐車場から車に乗って帰ろうとしたとき、ふと小さな灯りを見つけた。どうやら島根ナンバーの車のスモールランプがついているようだった。同行者二人はあれこれ議論を交わしたが、結論として「ほおっておこう」というものだった。しかし、私はなんだかふびんに思い、少しあがったところにある喫茶の店員に言っておこうという意見をだした。もちろん言うのは自分である。しかし、問題はそこからだった。店に入ったはいいものの、僕は店員に告げることなく出てしまった。そして同行者に言う。「お客さんに出来る限り聞いてみますだって」。「お疲れさん」と言われた。罪悪感がたまる。
帰りの道中、一台の車をやや渋滞気味の列に入れてあげた。ドライバーに対する良心で入れてあげてあげたのではない。地蔵埼で感じた罪悪感を少しでも軽くするためだ。しかし、かえってからもそれはいっこうに消えないのだった。
帰りの道中、一台の車をやや渋滞気味の列に入れてあげた。ドライバーに対する良心で入れてあげてあげたのではない。地蔵埼で感じた罪悪感を少しでも軽くするためだ。しかし、かえってからもそれはいっこうに消えないのだった。