北欧デンマークおばさんの独りごちブロ

「住み慣れた地域で最期まで」をテーマにデンマーク高齢者福祉を研究し、世界のこと・日本のことを独りごちっています。

ストの影響で、祖父母忙し

2008-05-23 | デンマーク高齢者
デンマークの看護師、介護士、保育士のストライキに
ついてである。

また、利用者の立場である高齢の女性(高齢者住宅在住)に
聞いてみた。

「私も、あまり影響ないわ。
 でも、孫のおもりにずいぶん忙しそうねえ」とのお返事。

保育士がストライキをしているので、子供を預かってもらえない。
子供のおとうさん、おかあさんが、
おじいちゃん、おばあちゃん家に預けにくるというわけだ。

デンマークでは核家族が基本で、
三世代の同居は4%である。
介護の問題にしても、完全というほどに社会化されている。
(じつは、これは見直そうという傾向にあるのだが、、、)

これを聞いた方は、「ずいぶんと冷たい社会だ」と
おっしゃることもある。
しかし、子供は基本的には18歳で家を出て独立する。
この延長線上に、高齢者は二人暮し、あるいは一人暮らし、
という結果があるのだ。

デンばあだって、大学の時に
兵庫県の田舎から神戸に出てきて一人暮らしを始めた。

親と別居した子供たちの態度で日本と異なるのは、
非常によく電話している、ということ。
近くに住んでいれば、
週末には訪問してお昼を食べて行く、という風である。

そこで、子供世代としても、自分の子供
(お年よりからすれば、孫)の世話を親に頼むことになる。

私の感触として、
「孫はかわいい。でも、一緒に住むのはねええ。
 保育士のストライキで困っているなら、
 喜んで預かりましょう」というところだろう。

孫というのは、
「来てうれしい、帰ってうれしい」という存在。
一緒にいれるのはうれしいけれど、
あまり長く守(もり)をすると疲れる、というもの。

デンマークのおじいちゃん、おばあちゃんも、
そろそろ疲れておいでなのではないでしょうか。

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