高野 喜久雄 崖くずれ 2011-08-05 | 詩 だれの心も 見えないけれど 険しい山々だ 切り立つ 断崖だ 登りきれた ためし無く 頂には 舞う鳥も 無い 道も無く しるべも無い 何も無い きびしい山々 ただ 深く もだすものだけに 時折 かすかに 聞こえてもいた 崖くずれ