石川啄木 柳の葉 2011-08-14 | 詩 電車の窓から入つて来て、 膝にとまつた柳の葉―― 此処にも凋落がある。 然り。 この女も 定まつた路を歩いて来たのだ―― 旅鞄を膝に載せて、 やつれた、悲しげな、しかし艶かしい、 居睡を初める隣席の女。 お前はこれから何処へ行く?