八木 重吉 くろずんだ木 2012-09-29 | 八木 重吉 くろずんだ木を みあげると むこうでは わたしを みおろしている おまえは また 懐手(ふところで)を しているのか といって みおろしている
八木 重吉 不思議 2012-09-28 | 八木 重吉 こころが美しくなると そこいらが 明るく かるげになってくる どんな不思議がうまれても おどろかないと おもえてくる はやく 不思議が うまれればいいなあと おもえてくる
八木 重吉 皎皎(こうこう)とのぼってゆきたい 2012-09-19 | 八木 重吉 それが ことによくすみわたった日であるならば そして 君のこころが あまりにもつよく 説きがたく 消しがたく かなしさにうずく日なら 君は この坂道を いつまでものぼりつめて あの丘よりも もっともっとたかく 皎皎と のぼってゆきたいとは おもわないか
八木 重吉 雨 2011-08-15 | 八木 重吉 雨の 音が きこえる 雨が 降っていたのだ。 あの 音のように そっと 世のために はたらいていよう。 雨が あがるように 静かに 死んでゆこう。 多田武彦さんがこの詩に作曲しています。 http://www.youtube.com/user/amahi100?feature=mhum#p/a