アンコウ物語

徒然なるままに

医は算術

2013-09-11 22:11:17 | 健康

先日、舌癌の闘病生活を送っている家内の親戚から渡された、
俊成正樹氏の著書「改定版 AWGは魔術か、医術か?」
(五月書房)を読みました。「AWG」とは、Arbitrary Waveform
Generatorで、癌やその他の難病のための治療装置です。 

この装置は素粒子の波動束を発生させ、人体の深部を「波動」の
エネルギーで満たし、がんなどの治療を行うそうです。チェルノ
ブイリ原発事故被害者の子供達を治療する為に量産されたとも
言われています。末期肝臓がん、肺がん、胃がん、大腸がん、
乳がん、重度筋無力症、白血病や水虫などの治療に顕著な効果が
報告されております。AWGの照射の結果は、「痛みなし、手術なし、
注射なし、投薬なし」の優れた実用効果をしめしているそうです。

この本の中に医療の現状を伝える記述がありました。以下に
紹介します。

― Quote ―

もとより私は「AWG」器具のセールスマンではない。医師でもない。
一介の物書きである。76歳の老いたる物書きが、「AWG」の暗部と
奇跡を通し、現代医学を見ている。勤務医たちの突き当たっている
「病名あって治療法なし」の荒涼に、暗い気分になることが多い。
この患者でどう「売上げ」を伸ばすか? 医師一人ひとりの月別
「売上げ」を追求する病院経営者の下、各医師は検査・投薬・手術の
診療報酬点数かせぎに励む。その実績如何が、勤務医の昇進に
直結する。「医は仁術」はとうの昔にすたれ、「医は算術」。完全に
蓄財の手段と化している。

年配の外科部長から若い内科医に、お礼の一封が来る。「よくぞ若い
乳がん患者を発見、手術を勧めて呉れた。ありがとう」の一封である。 
娘の乳房一つ切れば一千万円超の病院収入になる。外科もうるおう。
すべては、内科医の診察から始まる。診察→マンモグラフィ検査→
入院切除→標本採取→放射線治療→抗がん剤→死亡。一封が取り持つ、
うるおいの流れ作業である。勤務医の多くが、患者が治るとは思って
いない。うるおうから、ベルトコンベアーを回している。

- Unquote -

以前のブログで「検査・治療の正当性の検証」と「大腸内視鏡検査結果」を
書きましたが、この本の著者も同じことを述べています。医者と言えども
人間であり、限りなく利益の追求を行うことは当然かもしれません。しかし、
患者は全面的に医者を信頼し、必要な検査・治療を最良な方法で適切に
行って呉れるものと信じています。不必要な検査・手術・投薬を希望する者は
一人もおりません。患者と医者の間の考え方にこんなにギャップがあること
など知りませんでした。



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