アンコウ物語

徒然なるままに

パリの思い出

2021-12-15 21:55:16 | 旅行

コロナ禍が続き、外食や旅行もままならない時を過ごすのも何かと大変だ。殆ど自宅で何もせず過ごす時間が昨年以来ずっと続いている。

この閉塞感を少しでも和らげようとして、久し振りに市民大学講座を受講した。毎週土曜日、全部で5回の講座である。パリ在住10年の

大学講師によるパリ市街に付いての楽しい話。パリは在職時、1970年の最初の訪問以来、関連会社との会議や打合せで度々訪れた。

パリ到着後は滞在中殆ど、空港、ホテル、会社の間の往復で何度も訪問しても観光客が行くような所にはあまり立ち寄ってはいない。

それでも度重なる訪問で、ルーブル美術館、オルセー美術館、パリから2時間ほどのシャンパーニュのシャンパン酒造蔵、ジヴェルニーの

モネの庭園、などを観る機会もあった。講師の豊かな知識に裏付けられたパリの説明を聴いていると、セーヌ川クルーズ、シャンデリーゼの

美味しいムール貝レストラン、オペラ座、階段を登った凱旋門、モンマルトルのムーランルージェ、エッフェル塔、廃兵院、サン・ジェルマン・

デ・プレの町並み、などの記憶が蘇って来る。コロナ禍が収束した後パリは再度訪れたい場所の一つである。

 


カサブランカ

2021-07-17 21:44:17 | 自然・季節

今年もカサブランカが咲いた。庭には香しい芳香が漂っている。カサブランカの花は大きく、

咲ききると花弁の先端がくるりと反り返って豪華な気品が感じられる。何故その名前が

付けられたのか分からないが、カサブランカとは、スペイン語で「白い家」と言う意味。

この時期、多くの花が咲いているが、その中でもカサブランカは他の花を圧倒して一番目立っている。

 


散歩

2021-07-09 20:46:03 | 健康

梅雨空が続くこの頃。芝刈りなど、日頃の作業も思うに任せず、日々、何をするでもない時を過ごす。コロナ禍での運動不足が気になり、散歩の回数を増やした。軽トラで近くの漁港に行きそこに駐車して、徐に歩き出す。毎回1時間。港ではほぼ人影がなく、その為感染症なども気にせず、海風を受けて港町を歩く。30分も歩くと少し汗ばんで来る。その時の体調により、少し歩くとやめたくなる時もあり、20分も歩くと逆に元気になり歩行速度が早くなる事もある。

同じ場所を歩くのは退屈なので、毎回、散歩する道を変える。どの道を歩いても、人と会うことは滅多にない。小さな港町のそんなに広くない道路の両側には家が建ち並んでいるが、そこを歩いていてもそこから人の声が聞こえることもあまりない。ほぼ静寂の佇まい。散歩ルートの中の一つである神社への道はかなりの坂道で、強固な意志を持たずしてそこには到達しない。途中から引き返したい誘惑を捨てて体力を振り絞って神社に至る。ここからの港の眺めが素晴らしい。帰りの下り坂は何故か清々しい。先程の上り坂の苦労を忘れる。1時間ほどの散歩では体力に期待するほどの変化は起こらないが、何もせず家にいるよりは良いことに違いない。


我が家の野鳥

2021-02-03 20:46:25 | 野鳥

 

令和もいつの間にか3年目となり、時の移ろいの過ぎゆく早さにいつもながら驚く。

新年ももはや1ヶ月が過ぎて、冬本番となった。我が家の庭には花も少なくなり寂しい

佇まいとなった。花の少ない庭には代わりに野鳥が良くやって来る。野鳥といっても

そんなに多くの種類が来るわけではない。雀、ヒヨドリ、メジロ、ジョウビタキ、

ツグミ、シジュウカラ、野鳩、等がいつも我が家を訪れる。山茶花の木が5本ほどあり、

この時期花が満開である。メジロとヒヨドリがこの山茶花の花の蜜を吸いに来る。

他の鳥は庭に落ちている花の種、木の皮に隠れている虫などを食べに来る。

 

野鳥が水浴びを出来るようセメント製の水盆を置いた。大きさは直径50センチ、

水深4センチ程であるが、雀、メジロ、ヒヨドリなどが頻繁に水浴びに来る。

野鳥は最初、水盆の縁に止まり、まず水を飲み暫くしてからポイと水盆の中に入り

水浴びをする。羽根を何度も震わせて全身に水を掛ける。寒い日は水盆に氷が張り、

昼頃氷の一部が溶けて水溜まりが出来る。その水溜まりに野鳥が入って行く。一部に

氷が張っている水溜まりに入っても野鳥は寒く無いのだろうか。

 

庭には野鳥の為の屋根付きの餌台も置いてあり、ここに残飯や古米を置いている。

雀とヒヨドリが頻繁にやって来て餌を啄んでいる。この庭ではヒヨドリが生態系の

頂点で、先に餌台に来ている雀をヒヨドリが追い散らす。山茶花の花に来ている

メジロもヒヨドリに追い払われる。雀が餌を横取りされないように、餌台に透明

プラスチックの板を、雀は入れるがヒヨドリは入れない高さに四方に取り付けた。

しかし雀は今までと様子が異なる餌台に入って来ない。慣れるまで暫く時間が掛かる

ようだ。暫し、春の訪れまで野鳥観測が続く。


東京都議選結果

2017-07-03 12:39:26 | 政治


祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響き有り 沙羅双樹の花の色

盛者必衰の断りをあらはす おごれる人も久しからず ただ春の夜の夢の如し

猛きものも終には滅びぬ ひとへに風の前の塵に同じ

 

今回の東京都議選の結果を観て多くの人がこの平家物語の一節を思い出したことだろう。成るべくして成った結果と言える。

 

東京都議会の勢力分布は変わったが国会議員の実態は変わらず直ちに急激な政治変化は現れないと思われる。
しかるに現政権の体質が変わらなければいずれ現政権に国民の鉄槌がくだされる。国民が選んだ国会議員の
資質を論うことには抵抗があるがあまりにも現政権は政治家としての能力に悖る。以下は現政権と国会議員の総括。

 

・    現政権はあまりにも嘘をつく。誰でも判断が付くようなことでも黒を白といいくるめる。これほど国民を
       愚弄することなどあり得ない。不誠実な説明で、これで国民が理解したと思っているなら、あまりにも知能指数が低い。

・    現政権の閣僚は品格がない。官房長官は毎回木で鼻をくくったような説明しかしない。ユーモアのセンスに欠ける。

       人情味がない。自民党幹事長は政治家として不向き。風を読めないし正常な判断力がない。副総理は、国会議員は国民の付託を

       受けて政策を実行する、ことの意味が分かっていない。国民に寄り添っていない。他の閣僚も似たり寄ったり。

・    2017年5月に行われた37ヶ国、4万人の調査で、信頼できるリーダーの順位が発表された。
      1位 ドイツメルケル首相  2位 中国習近平国家主席 3位 ロシアプーチン大統領 4位 アメリカトランプ大統領。

   長年信頼の厚かったアメリカの指導者がトランプになると習近平よりも信頼されなくなった。日本の現首相の結果は不明。

       トランプ大統領に対しては、75%が傲慢、65%が不寛容、62%が危険 と考えているとの結果が出た。日本国民が

       持つ現首相への印象はトランプに対するイメージとほぼ同じ。(現首相から「印象操作」だと苦情が出るかもしれない。)

・    多くの自民党議員の国会議員としての資質が驚く程、ない。政治資金の扱いなどある種の裏社会とまごうばかり。

       国会議員である前に、社会人としての常識に欠ける。

 

現政権は謙虚に体質を変換し、信頼を回復せよ。再起せよ。


日本の家計貯蓄率の低下

2016-06-04 19:02:31 | 経済

最近の世の中の状況は我々の想像を超えて急速に変化している。新たな事実を示されて
そんなに変わっているのかと驚くことが多い。特に大きな変化は日本の経済力の低下
だろう。中間層の減少、低所得者の増加などが著しい。安倍さんがいくらアベノミクスの
成果を強調しても日本の相対的な地位の低下は否定できない。勿論、安倍さんだけの問題
ではなく過去20年間にこの事態が少しずつ進んでいる。

例えば貯蓄率を見てみよう。従来、主要国の中でも日本の家計貯蓄率は高いと思われていた。
一方消費文明の米国は貯蓄率が相当低いとみなされていたが、これが今や日本より高い。
OECD201511月の統計資料によれば、米国、ドイツ、フランス、イタリア、スイス、
韓国、日本の主要7か国の中で、1990年の日本の貯蓄率は12%で3位だった。しかし、
13年後の2003年から現在まで、日本は7か国中最下位となった。

日本が最下位になった理由はいくつかあるが、非正規雇用の増加などによる所得水準の
低下もその一つとして挙げられている。収入が低下すれば貯蓄は減少する。又、新規
雇用者の減少、退職者や高齢者の増加もその原因。年金生活では貯蓄は減っていく。
しかし何故か日本と同様高齢化が進んでいるドイツやフランスはあまり大きな変化はない。
高齢者の増加だけでは直接貯蓄率の減少に繋がらない。一方、日本の社会保障は年々改善され
北欧型に近づいている。社会保障の充実は貯蓄率の低下に影響を与えているかもしれない。

 

 

 

 


モノ作り日本製造業への危惧

2015-11-26 22:27:32 | 経済

 日本のメーカーは戦後、切磋琢磨してモノ作りのノウハウを獲得し、高品質、高性能を武器に
世界市場に進出し技術国ニッポンの名声を高め、海外で多くの市場に販路を広げ、つい最近
までアメリカに次ぐ第二の経済大国を築き上げた原動力となった。しかし、モノ作りで日本経済の
発展を牽引してきた日本の製造業が最近どうもおかしい。長く続いた不況のため企業は
研究・開発への投資を減らしたのか、日本メーカーの開発力が減退しているように思われる。

 先日、所属している協会のHP立ち上げを会員に葉書で案内するためPCで原稿を作った。
これをプリンターで官製葉書に印刷するため、まずコピー用紙を葉書大に切ってそれに
試し刷りを行った。何度か試し刷りを行った後、このコピー用紙がプリンターの中で紙づまりと
なり出てこなくなった。メーカーの
Canonへ電話をして解決策を問合わせた。電話に出た
担当者の指示に従って作業を行ったが、詰まった紙は出てこなかったので、その担当者から
メーカーへプリンターを送って修理に出すよう要請された。修理代も教えて呉れた。修理が
終わるまで待てない印刷物があったので止む無く、以前購入した同じ販売店で前とほぼ同じ
機種の新しいプリンターを購入した。新しいプリンターの購入価格は驚くなかれ、修理代よりも
3,000円、25%も安かった。

 新しいプリンターを購入するよりも修理代の方が高いことなど理解に苦しむ。修理に出した
プリンターの通常の保証期間は1年間であったが、500円を追加すると3年間に延長出来ると
言うのでそれを選んだ。このプリンターは昨年の6月に購入したので、500円を追加しなかったら
保証期間は切れていた。こんな価格設定で製品販売を誘導することなど消費者を愚弄するものだ。
メーカーとしてあるまじき行為である。更に、印刷用紙が詰まった程度の極く簡単な故障で一々
メーカーの工場に送り修理をするなど全く無駄な作業である。資源の無駄遣いも甚だしい。
メーカーのHPにお客様メール相談センターと言う窓口があったので下記のメッセージを送った。

 

    『プリンターのトラブルについて、お客様相談センターへ電話で問合わせを行いました。
    
担当者からの指示でトラブル解決の作業をしましたが、解決しませんでした。この為、
    
修復は出来ないとわかりCanonへ修理依頼を出すよう提案されました。販売店経由で
    
修理の依頼を致しました。

    修理に約2~3週間掛かると電話相談の際言われましたので、急ぎの印刷のため

    新しくPixusMG6730を購入致しました。幸い、修理代11,880円より大幅に安く購入
    
出来ました。最近、貴社だけではなく多くのメーカーで見受けられますが、製品価格
    
より修理代のほうが高い場合が圧倒的に多く何時も疑問を感じています。このような
    
仕組みで製品販売を増加させることは本来メーカーの正しいあり方ではありません。

    メーカーにもこのような仕組みにならざるを得ない事情があるかもしれませんが、
    
誰が考えても理解に苦しむ方策です。幸い、保証期間内でしたので修理に出しましたが、
    
保証が切れていたら、ゴミとして処分しておりました。購入してから僅か1年5ヶ月で
    
ゴミとなる運命になるところでした。

    このような印刷用紙が詰まった程度の簡単な故障は使用者側が容易に修理できる
    
構造で、設計・製造するようお願いしたいと思います。メーカーとしては販売額が
    
減少するため、出来ない相談と考えるかも知れませんが、しかしこのような他社との
    
差別化が販売増に繋がります。』

 

このメッセージに対してメーカーから、「貴重なご意見は設計・製造部門に伝え、今後の製造の参考に
させて戴きます」、と返事があった。正常な仕組みの製造業への回帰を期待したい。



職人短期育成の快挙

2015-11-04 22:18:33 | イベント

 日本の職人の修行はかなり厳しい。寿司職人の場合は、「飯炊き三年握り八年」などと言われ、
10年間以上の修行でやっと一人前の寿司職人となる。鰻職人の場合は、「串打ち三年、
板(割き)五年、火鉢(焼き)一生」と言われ、長期間の修行が必要とされる。最初は、店の掃き掃除、
皿洗い、親方の個人的な用事もやらなければならない。この様な修行を通じて揺るぎない職人が
出来上がる。勿論、長期間の修行をやってもダメな職人はいるので、当たり外れは当然出てくる。

以前からどうしてこんなに長い時間をかけて職人の修行を行うのか疑問に思っていた。掃除や
皿洗いは勿論必要だが、何故、同時に並行して魚の捌き方や寿司の握り方を集中して教えないのか。
一日でも早く立派な職人となることは本人はもとより教える親方も喜ばしい筈である。職人の世界は
昔からの古いしきたりや伝統から抜け出ていないと思われる。親方は自分が辿った道を同じように
弟子に歩んで貰うことしか考えていない。経済性原理、効率、腕の良い職人を育てる上でこの様な
古い方法が良いとは思えない。掃き掃除や
皿洗い、飯炊きや串打ちばかりをさせていてはいつまで
たっても職人にはならない。

最近これらの古い修行方式を覆す快挙があり、してやったりと納得するニュースがあった。
たった三ヶ月で職人を育成した寿司屋が「ミシュランガイド2016」に掲載された。ミシュランの
評価方式に異を唱える向きもあろうかと思うが、権威あるガイドブックに掲載されたことは
特筆されるべきことである。以下はそれを伝えた
20151028のメルマガ「まぐまぐニュース」の
記事である。

 

                       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  

開店からわずか11ヶ月の飲食店が「ミシュランガイド京都・大阪2016」に掲載され話題となっています。
そんなドラマのような快挙を成し遂げたのは大阪府大阪市にある寿司屋鮨千陽」。この事実だけでも
驚きなのですが、さらに世間を驚かせているのは、そこで寿司を握る料理人が全員、寿司経験1年未満
だということ。聞いただけでは素人が握る寿司屋にしか思えませんが、一体どういうことなのでしょうか。

たった3ヶ月で寿司職人を育成

実は「鮨千陽」は、調理師学校「飲食人大学」の卒業生と生徒で切り盛りをしているお店だったんです。
この学校は、一般的な1年制の調理師学校のカリキュラムを「
現場実践」と言うキーワードで見直し、
現場で通用する技術をわずか
3ヶ月という短期間で修得できる短期集中型のプログラムが特徴。

今回ミシュランガイドに掲載された「鮨千陽」は、飲食人大学の「寿司マイスター専科」で現場の
即戦力として活躍できる寿司職人になるために、
3ヶ月の集中特訓を受けた生徒と卒業生たちによる
料理が提供されます。

ミシュランガイドの掲載文では、学校が経営するからこその、日本の文化料理の技法忠実
則った
江戸前鮨が評価されています。

「寿司の技術を教える学校を経営する店だけに、握りは基本に忠実だ。先付と刺身の後に、
数貫の寿司を供するおまかせ
1本のみ。足りなければ追加するスタイルだ。シャリは旬のネタに
よって塩梅を変える。例えば、魚の味が比較的淡くなる夏は昆布と赤酢を利かせ、味の濃い魚が
そろう冬には、米酢に変えてネタとの一体感を生み出す。柵漬にしたマグロの赤身には辛子を
あしらうなど工夫がある」
「ミシュランガイド京都・大阪2016」より

包丁すら触れない元営業マンの快挙

「鮨千陽」の快挙はミシュランガイド掲載だけにとどまりません。副店長・輪本貴文さんが、今年9月に
開催された「第
6回食の都・大阪グランプリ」にて和食・日本料理部門優勝を手にしたのです。

驚くべきは輪本さんの料理経歴、なんとたったの9ヶ月。元々は飲食業界未経験の営業職で、包丁すら
握ったことの無い素人同然だったという輪本さん。飲食人大学で3ヶ月、現場で即戦力として使える
調理技術を徹底的に学び、今回のグランプリで堂々の優勝を勝ち取ったというのですから、飲食人
大学が現場実践型のカリキュラムを貫くのもうなずけます。

それだけでなく、飲食人大学はこれまで男仕事と思われていた寿司職人の世界から女性を羽ばたかせ
ようという動きも。「鮨千陽」では、すでに飲食人大学でのカリキュラムを終え活躍する女性職人の姿も
見ることができます。

一人前寿司職人になるまで10はかかる」なんて言われることもありますが、貴重な時間を
有効的に活用し「現場で今すぐ使える技術」を徹底的に学ぶことで、わずか
3ヶ月でも確かな技術を
得ることができることを飲食人大学は証明
しました。

           

                ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

                  

 


更なる物価上昇

2015-07-01 22:26:45 | 政治

先日、庭に散水するため池から水を汲み揚げるポンプが動かなくなった。ポンプメーカーの営業所に
電話して修理を依頼した。担当者が来て調べた結果、モーターが焼きついていて使用不可と判定された。
このポンプは8年間池から水を揚げ続けて呉れたがどうやら寿命が尽きたようだ。新しいポンプを買うこと
にして、営業所の担当者に見積もりを依頼したところ、ほぼ同じ型のポンプが税込据付費用を含めて
110,000円と言われた。値引き交渉をして最終的に90,000円で設置して貰う事になった。8年前に
購入した時の価格は50,000円だった。8年間で8割の値上げである。

今年の5月29日に総務省が発表した今年4月のCPI(全国消費者物価指数)は2010年と比べ103.3%と
報告されている。2014年と比べると0.3%の上昇とのこと。しかし消費税引き上げによる物価上昇を差し引くと
横ばいとなると言う。しかし昨今の物価上昇を考えるとこの数字を信じるものはいないだろう。

ここ数年間で凡ゆる物価が上昇している。食品、ガソリン、住宅、工賃、ゴルフグリーンフィ、運賃、レストランなど
軒並み価格が上がっている。日本郵便も宅配便サービス「ゆうパック」を今年
81日より値上げすると発表して
いる。これらを考えると総務省が出しているCPIは実態を反映する仕組みとはなっていない。CPIを構成する
品目が生活者が使用する物品・サービスとかけ離れていると思わざるを得ない。ステルスインフレといわれる
所以である。

これと同じことが原子力規制委員会が報告している放射線モニタリング情報でも行われている。原子力規制
委員会は各地の放射線量を毎日ラジオや新聞で提示しているが、これも実態を反映していない。これはモニタ
リングポストからのデータを機械的に提供しているからで、モニタリングポストが設置された場所だけの線量データ
だけでは正しい情報提供とはならない。

総務省も原子力規制委員会も正しく実態を反映できる仕組みを構築すべきである。恐らくこれらのデータを
提供している両者の担当者達も実態とかけ離れていると認識しているに違いない。日銀は相変わらず2%の
物価上昇の実現まで諸政策を実行していくと言っているがとんでもない話である。既に2%を大きく超えている。




世の中の疑問

2015-04-11 23:00:35 | 自然・季節

 企業は常々製品や業務の改善を留まることなく行っている。それを怠っている企業は
衰退し消滅していく。多くの企業、団体や個人は現状を改め、改善しより良いものを
作ることや、より良い結果を求めて常日頃努力をしている。自動車、航空機、船舶、
武器、産業機械、通信情報機器、家電などのイノベーションは短期間で大きな改良
改善がなされ目を見張るものがあり、我々はその恩恵に浴している。カイゼンは
企業発展になくてはならないものである。これは人間をはじめ凡ゆる生物が古来より
行って来た根源的な仕組みである。ダーウインの進化論にもあるように、鳥類、
動物や植物も長期間に亘って進化して行くのはこれに他ならない。然るに、世の中には
この原理から外れていると思われる事柄が数多く存在する。

交響曲などハイドン、ベートーベン、モーツァルトなどが作曲した200年から300年前の
古典派音楽、クラシック音楽が何故未だに多くの人に演奏され聴かれているのか。
何故、これらの偉大な作曲家に代わり数多く聴かれたり演奏されたりする作曲家が
現れないのか。過去
200年以上に亘って音楽家は努力をしてこなかったのか、この為、
バッハ、シューベルト、ショパンなどを超える作曲家が生まれなかったのか。ベートーベン、
モーツァルトなどの音楽が聴かれることがなくなるのはいつの時代なのか。音楽などの
嗜好性の強い領域は進化論の枠外となるのか。名曲の判断は
200年や300年ではなく
もっと長い数千年以上の期間でなされるべきものなのか。


クラシック音楽と異なり、日本の流行歌や演歌は何故歌い続けられることが少ないのか。
90年から100年以上前に歌われたいた、波浮の港(大正12年 1923)、出船(昭和元年 1926)、
鉾をおさめて(昭和元年
1926)、侍ニッポン(昭和61931)、赤城の子守唄(昭和9年 1934
などは今では
TVやラジオで歌われていることはあまりない。流行歌にはクラシック音楽の
ように世界中の人々から聴かれるような普遍性がないためなのか。
180年前に作曲された
メンデルスゾーンの音楽は今でも数多く演奏されているのに、半世紀、
50年前の田端義夫、
春日八郎、三橋美智也の歌が
TVやラジオで聞こえてくることは殆どない。流行歌や演歌の
場合、音楽家の努力の結果、古い歌を超える良い歌曲が生まれた為に古い歌が消えて
いったのか。

文化財保護法で指定された国宝彫刻のほぼ全ては仏像であるが、国宝の仏像は何故、
飛鳥、奈良、平安、鎌倉などの時代に作られたものだけなのか。国宝となる仏像はどういう
基準で決められるのか。文化財保護法では「歴史上・芸術上の価値の高いもの、又は
学術的に価値の高いもの」を重要文化財に指定しており、その中で特に優れたものを
国宝と定めている。鎌倉時代以降も現在まで多くの仏師や彫刻家が仏像を製作しており、
中には美術的に非常に優れた仏像もあると思われるが、歴史や学術的な価値が少ない
と言う判断なのか国宝となることはない。何故、鎌倉時代を超える仏師が出てこないのか。

世界には多くの宗教がある。神道、仏教、儒教、道教、ヒンドゥ教、バラモン教、ユダヤ教、
キリスト教、イスラム教、土着宗教など、更にこれから派生した宗派を数えれば恐らく数百の
異なる宗教があると思われる。これらの宗教が生まれたのはいずれも千年以上の昔である。
しかし、多くの人々の心を捉える、これらの宗教に代わる新しい宗教は何故生まれないのか。
多くの人々に圧倒的に支持され、信仰される偉大な新しい宗教は何故生まれないのか。
新たに生まれた新興宗教はあるが太古の昔から信じられているこれらの宗教に代わり多くの
信徒を得るような宗教はまだ生まれていない。
3,000年も長きに亘って続いた古代エジプト
宗教は紀元1世紀の初め
キリスト教によって置き換えられたが、それ以降そのような宗教の大きな
変革はない。やはり、新しい宗教の出現は
3,000年や5,000年の年月を必要とするものなのか。

老舗の料理店は、先祖代々引き継いだ秘伝の味を大事に守っている、と良く言っている。
江戸・明治時代の創業時の味を代々守っていくのが後継者の勤めであると言っている。老舗の
料理屋に行く多くの客はこれを評価する。これが良く分からない。創業時の味が完全でそれ
以上に良いものは出来ないと言うことなのか。何故、創業時の味をカイゼンしてそれ以上の味の
良いものを作ろうとしないのか。初代や二代目が大変な努力をしてほぼ完成されたものを作り
上げたのか。自動車メーカーのように何故日々改善を行わないのか。昔の味が変わってしまっても
良くなるのであれば客は減ることなく、前より増える、と考えるのは不自然ではない。

世の中の事象は方程式の様に答えが全て同じである必要はない。恐らく矛盾があり、公式が
ないのが人間社会の真実の姿と考えれば納得出来ない事もない。又、人類が様々な分野で
大きな変化を遂げるには数千年の時を必要とするのかもしれない。


原発政策

2015-03-28 23:12:21 | 原発事故

 

最近、日本の一部の電力会社は採算性の悪い原発の廃炉を行う方針を
決めている。これらの方針は福島第一原発事故による教訓が反映された
ものではない。

化学会社などの業界では昔から工場などでの事故があった場合は、事故を
起こした会社は刑事罰を受けて来。あれだけ世界を震撼させた原発事故を
起こした東電及び関係者がなんら刑事責任を問われることなく、原発の再稼動を
画策することは我々の理解を超えてい。これも現政権が原発を未だに推進して
いこうとするバックアップのなせる業かと思われる

 アンゲラ・メルケルドイツ首相は来日の際、福島原発の事故によりドイツの原発を
止める決断をしたと安倍首相に話したが、これを含めて考えれば欧米の人間と
日本人の判断力の違いは残念ながら大きな差異があると考えざるを得ない
大局的な判断はまだ日本人はアングロサクソンやゲルマン人にかなわないのかも
しれない。原発大国であるラテン民族のフランスも最近は原発に対して批判的な
人たちが増えてきている。アメリカは採算性の観点から新規の原発は長年作られて
いない。

原発は一時的には経済的優位性があると思われているが、放射性物質の
性格を考えれば数万年にも亘って処理や対策が必要とされる今まで人類が
経験をしたこともないような事象にまだ知恵が追いついていない。原発の発電で
得る利益よりも廃炉までのコスト及び限りなく人類の生存にも多大なる負荷を
与える原発は、現在原発を動かしている経営者やその関係者だけの利益に
過ぎず、利己
主義の最たるものと言えよう。子々孫々に与える影響を考えれは
原発など
もっての外である。間違いなく原発は人類が犯した過ちである
残念ながら、
人類は原発を安全に動かす知恵、能力を未だ身につけていない

日本人は知恵がないと思いたくはないが、中途半端な原発政策を続ける
現政府は無能のレッテルを貼られても仕方がないかもしれない。誰がどのように
考えても原発を維持、推進することは理解出来ないと思われる

廃炉に伴う電力会社の損失をカバーする減損処理会計改善の仕組みを政府
打出すようになった結果、電力会社も廃炉に進む機運が出てきた。電力会社も
長期的観点に立てば原発を続けていくことに躊躇しているに違いない。現在の
企業会計の仕組みの中で、現経営者は会社が廃炉による企業衰退を恐れて
いるに過ぎない。やはりここは政治の出番で冷静な大局的な判断が出来る
施政者が待たれ



 


ブシャール結節その後の経過

2015-03-09 21:34:29 | 健康

 昨年11月末に整形外科医で右手中指の診断をして貰い、ブシャール結節であると
診断されたことはこのブログの
20141129日の記事で投稿した。その後結局、
医者から処方された薬「セレコックス錠
100mg」は服用しなかった。気休めかも
知れないと思ったが、代わりに湿布薬「モーラステープ
20mg]を中指に巻きつける
ことにして
3ヶ月が過ぎた。最近は中指の腫れは昨年11月に比べるとかなり少なく
なった。一見して分らなくなる程度まで回復した。

整形外科医の診断では、消炎・鎮痛剤「セレコックス錠100mg」を3ヶ月以上服用する
よう指示されたが、今のところ薬を飲まずに症状はかなり改善された。あの恐ろしい
副作用を考えるとこの薬を飲まなくて良かったと思っている。薬服用に伴う副作用では
過去に何度も苦い経験がある。尿酸値低下薬を新薬に変更した途端に
1ヶ月間下痢に
悩まされた。薬の量を
20mgから10mgに変更して貰い下痢が止まった。前立腺の薬で
胃潰瘍を発症した。最近腎臓機能の低下が診断されたが、腎臓内科医から、これは
長年服用してきた尿酸値低下薬が原因である可能性を指摘された。

癌治療に使われる抗癌剤はその副作用が広く知られているが、病気の治療のための
薬の服用は必要であり薬害はある程度容認せざるを得ない。しかし、多くの医者が
不必要な投薬を患者に
指示しているような気がしてならない。過去5年間で尿酸値
低下治療の為、
4人の医者に診断を受けたが、投薬についての4人の考え方は
それぞれ大きく異なった。医者により判断が異なるのはある程度止むを得ないが、
願わくば適切な診断をする医者にかかりたいと思っている。

 


物価上昇

2014-12-06 21:54:10 | 政治

 安倍内閣ではデフレによる長期経済不振からの立て直しのためにアベノミクスと称する
経済再生政策を掲げ
2%の物価上昇を目指して諸政策を進めている。安倍首相は
アベノミクス効果で、円安、株価上昇と言う成果を強調している。
2014年は円安が進み、
8%への消費税増税と相まって、物価が限りなく上昇している。インフレ誘導推進者に
とって思惑通りの結果が出ていると考えていると思われる。しかし、そもそもデフレに
よる経済不振と言う捉え方がおかしいし納得できない。過去
20年の物価推移に思いを
至れば、デフレなどありえないと多くの消費者は考えている。下記は
1994年から2012
までの幾つかの商品の価格推移と人件費の変化である。

サラリーマンの収入を見れば正しくデフレと言えるが、多くの物価はデフレどころか相当
上昇している。ここに表示されていない商品の中には価格が下がっていることがあるかも
しれない。しかし生活者の立場からすれば、収入は下がり物価は上昇したとの思いが
強い。自動車任意保険料などは、年々車両価格が下がるにも関わらず保険料は毎年
上昇している。
2014年度の物価は未だ統計上示されていないが、2012年と比べ大きく
上昇している。
2%の物価上昇目標などもっての外である。

国の債務残高が1、000兆円を超えて財政破綻を避けるためのインフレ誘導を考えて
いるのであれば、まず大幅な賃金上昇を行うべきである。国内消費の増加を目指した
政策を行うことが今、一番必要とされる。

 

  1. ガソリン価格 (レギュラー 1L当たり)(総務省統計局小売物価統計調査)

    1994   124

    2001   108

    2012   146

    2008   182 (リーマンショック)(参考)

     

  2. 米価 (5kgs当りの小売価格) (総務省統計局小売物価統計調査)

    1994   3,081

    2001   1,991

    2012   2,223

     

  3. スーツ (一着) (総務省統計局小売物価統計調査)

    1994   46,160

    2001   46,070

    2012   68,402

 

 4. ビール (350ML缶) (総務省統計局小売物価統計調査)

    1994   327

    2001   205

    2012   192

 

 5 . 新書価格 (1冊) (総務省統計局小売物価統計調査)

    1994   580

    2001   729

    2012   794

    

 6. 電気料金 (1KWH) (総務省統計局小売物価統計調査)

    1994   17.91

    2001   17.23

    2012   18.21

  

 7. 鰻蒲焼 (100g 当たり) (総務省統計局小売物価統計調査)

    1994   618

    2001   536

    2012  1,600

  

 8. 民営家賃 (37.96㎡当たり) (総務省統計局小売物価統計調査)

    1994   97,799円

    2001   91,857

    2012  101,618

 

 9. 国立大学授業料 (総務省統計局小売物価統計調査)

    1994   352,825

    2001   460,552

    2012   535,800

   

 10. 私立大学授業料 (総務省統計局小売物価統計調査)  

    1994   480,403

    2001   630,562

    2012   725,463

 

 11. サリーマン年収 (税込) (厚労省賃金構造基本統計調査)

    1994   4,865,600

    2001   5,057,100    (1965年以降最高額)

    2012   4,733,600

 

 12. 大卒初任給 (厚労省賃金構造基本統計調査)

    1994  164,926

    2001  183,831

    2012  201,800

 


ブシャール結節

2014-11-29 23:06:28 | 健康

 3ヶ月ほど前から右手中指の第二関節に軽い痛みがあったが日常生活に特に
不便なことはなかったのでその儘放置していた。
3週間前からこの部分の痛みが
少し無くなったが、今度は腫れて来た。4日前には右手の甲の部分も少し腫れて
きたので、やっと医者に行く気になり2日前に近所の整形外科を訪れた。この
病院は初診だったので診察申込書に名前、住所、症状などを書いて受付に
提出した。それから
1時間半後に看護婦に名前を呼ばれ診察室に入り医者の
診察を受けた。

医者の診断結果は「ブシャール結節」と言う病気だった。これは指の第二関節が
変形してその部分が太くなる症状が出る病気とのこと。以前診察した患者は
第二関節が骨化して指が曲がらなくなったが、これまで酷くなった患者は今の
ところ一人だけで、多くは指が太くなる程度に留まる症状とのこと。
2ヶ月に一人
程度の割合でこの症状の患者が来るそうである。ブシャール結節は若い人には
少なく
50歳以上の年齢から出てくるらしい。これに似た病気で「ヘバーデン結節」が
あり、これは指の第一関節の部分に瘤が出来る症状で、この病気は圧倒的に女性が
多いそうである。この二つの病気の原因は未だに不明と言われた。

消炎、鎮痛と関節の変形を防止する為、薬を処方すると言われ、最初に2週間
この薬を服用し、特に副作用などの異常がなければその後
3ヶ月以上服用する
ようにと指示された。診察が終わって処方箋を受取り病院を出た。家に帰ってから、
処方箋を見たら、「セレコックス錠
100mg」と薬の名前が書かれていた。インター
ネットでこの薬を調べてみたら、この薬の主成分は「セレコキシブ」で、消炎、
鎮痛に用いられ、通常、関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、
腱鞘炎などの治療に使われると表示されていた。

一方、副作用は、消化性潰瘍、消化管穿孔、吐血、下血、肝障害、腎障害、心機能不全、
腹痛、口内炎、下痢、発疹、心筋梗塞、脳卒中、など恐ろしい症状が表示されていたので、
この薬を服用することを躊躇している。通常、薬の副作用は一般的に多くの範囲が示されて
いるが、鎮痛剤や消炎剤は特に胃腸などに悪影響を与えると言われている。この為、
これらの薬を服用するときは胃腸薬を同時に飲むことが勧められている。この様な副作用を
考えると、この薬の服用は躊躇われるため、代わりに湿布薬で治療しようと思っている。
指が変形してしまう心配は消えないが。


サンマ水揚げ

2014-11-17 22:47:41 | 自然・季節

珍しく北茨城市大津漁港にサンマの水揚げがあった。北海道、
根室と厚岸船籍のサンマ漁船が4隻入港し
17日夕方水揚げを
行った。水揚げされたサンマはセリに掛けることなく地元の
加工業者が大型トラックで加工場に運び込んだ。

水産経済新聞によると、
930日時点での北海道、本州を合わせた
サンマ水揚げは前年同期比42%増の68,689トンとなった。しかし
一昨年の
78,689トンより14%少ない。サンマ漁解禁時は漁獲高が
極端に少なく価格も例年の
2~3倍だったが、現在は平年並み又は
それ以下となっている。

北西太平洋のサンマ資源量は2003年で440万トンだったが2014年は
半分以下の190万トンと推定されている。資源量の減少は幾つかの
理由が指摘されているが、地球温暖化による水温上昇もその一つ。
サンマが好む水温は
15C°以下で、これ以上の水温の地域ではサンマの
漁獲が少ない。水温上昇により、従来獲れなかった海域で鰤やマグロが
大量に捕獲されている。又、根室沖の日本の排他的経済水域の外側で
台湾船によるサンマ漁獲の増加が著しい。

いずれサンマは鮟鱇やナメタカレイなどと同じ道を辿り高級魚と
なる日も近いのかもしれない。