山さんぽ花さんぽ

奥秩父や奥多摩周辺の山と花の風景を楽しんでいるデジカメ日記です

中倉山の稜線に生きる「孤高のブナ」に魅せられて

2014年04月20日 | さんぽ
足尾銅山による煙害の爪痕が残る中倉山の尾根上に、銅の精錬過程で出た亜硫酸ガスの煙害を耐え抜き、今もなお賢明に生き続ける一本のブナの木があるという。樹齢100年以上もあるこのブナは足尾銅山の煙害が最も激しい時代を生き抜いた「孤高のブナ」と呼ばれているらしい。周辺の山の植物が死滅するほどの厳しい当時の環境を生き抜きながら、今もなおどっしりと根を下ろし、逆境を生き抜いてきた生命力の力強さを感じさせてくれるという。そんな一本のブナの木に魅せられ、今回は足尾の山を訪れてみた。アカヤシオで知られる袈裟丸山は何度か訪れたことがあるが、他の足尾の山はとんと知らず未知の世界である。日光へ行くにも高速を使えば足尾は通らず、わたらせ渓谷にも縁がない。しかし、庚申山、鋸山、地蔵岳、太平山、マイナーな山を含めれば魅力的な山は尽きない。それにわたらせ渓谷鐡道にも乗車してみたい。今日の中倉山は突然の思いつきでもあり、下調べは不十分だった。取り付き口もおおよその検討と、周辺の山々の名前すらも知らず、行き当たりばったりで、場合によっては引き返すことも覚悟していた。とにかく、「孤高のブナ」に合いたい。それに、まだ見ぬ山の風景の刺激が欲しかった。環境が変われば気分も一新、新鮮味を味わう意味でも奮起してみた。気持ちはそんなところだが、肉体は正直だ。3~4日前から股関節に違和感を感じ、通勤もままならない日が続いていた。整骨院で電気マッサージをするあのビリビリ感が常に股関節に出ていた。多少の腰痛なら山歩きで治っていたが、今回は症状が違うので、内心気がかりである。そんな事もあり、出だしは鈍く、朝一番とはいかなかった。 . . . 本文を読む