etceterakoの勝手にエトセトラ

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宝塚イズム9に荻田先生ロングインタビュー

2009年09月11日 | 宝塚歌劇
 

宝塚イズム〈9〉特集 飛べ!新トップたち!


 とっくに発売になってる「宝塚イズム9」、今号のロングインタビューは、なななななんと荻田せんせい(歌劇団やめたから、「先生」じゃなくて「元先生」って呼ぶべき?)でしたよー!

 宝塚歌劇団をヤメた心境アレコレが語られてますよ。
 「おお。くりえーたーの心理って、こーゆーふうなんだ」ってかんじで、なかなか深ーい内容です。

 わたしねえ、荻田せんせーがヤメたとき、
「自分の創作に打ち込みたいからじゃないのかなあ」
 と推測してたんです。歌劇団にいる限り、ディナーショーとかイベントごととか、自分が手がけるオリジナル作品に関すること以外の、細かい仕事が多いじゃないですか。そういう時間とエネルギーを、もっと自分がやりたいことに向けたいのかなあーと想像してたんですよ。

 ところが、インタビュー読んでみたら、わたしの予測は大ハズレでした。イベントのような、王道を求められる仕事は、むしろ楽しかったんですって。異端であることを求められるプレッシャーとのたたかい、というのも、進路を決めるうえでいくらかのウェートを占めていたようです。(←わざと回りくどい表現にしてみました。読むとわかるけど、まあ、いろんな気持ちがあって、いろいろ考えての結果なんですね。どれが原因、とか理由とかは要約して言えない)

 宝塚への感謝や愛も、率直に語られます。
 荻田先生ファンの方は、ぜひ読んでみてください。 

 あと、今号でおもしろかったのは、寺田先生に関する連載(薮下氏の「寺田瀧雄メモリアル」)に、柴田先生のインタビューが織り込まれてたこと。柴田せんせいが、寺田せんせいと組むようになった馴れ初めを語ってます。すんごい古い時代のエピソードが出てきてました。柴田先生ファンとして、興味深く読みましたよ。柴田先生は、歌劇の作家になりたかったわけじゃなくて、フツーに脚本家修業をしとって、たまたま宝塚が募集した脚本コンクールに受かったのが、タカラヅカとの縁の始まりなのか・・・。あんなに、THEタカラヅカ!THE歌劇!な作風なのに、もとからの歌劇作家志望ではなかったんだなぁっ。

 その他の内容は、以下のようなかんじです。

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以下の目次は、青弓社HPより→ココ

特集 飛べ! 新トップたち!
 1 新トップたち
  ユウコ&ユリの後継者――愛原実花●荷宮和子
  大空祐飛の陽の魅力、柚希礼音の陰の魅力!!●大越アイコ
  ベテランの円熟味と若きエリートたちの進化に期待●水野成美
  「何をやってもザネリ」からショーヴランへの道――星組=柚希礼音・夢咲ねね●荷宮和子
  恵まれすぎたトップスター●松本理沙
  「黒執事」が似合うトップスターの誕生●荷宮和子
  宙組はどこへ向かうのか――新トップコンビ就任に思う●松本理沙
  動きだした三組トップの方向●榊原和子
2 各組のスターたち
  芝居人・壮一帆、スターへの躍進●石井唯衣
  ユミコ=メンドーサはロス・アンヘルス版『グレート・ギャツビー』である●荷宮和子
  「チギ&コマ/弟キャラコンビ」の行方●荷宮和子
  美的な意志の輝き――凰稀かなめについて●林嗣響子
  世代交代後の宝塚――百周年は安泰なのか●木谷富士子
  各組の二番手から若手まで●榊原和子

公演評[2009・4-7月]
 花組『哀しみのコルドバ』
  客席下りでエキサイト●林嗣響子
  続く昭和の再演●木谷富士子
 花組『オグリ!――小栗判官物語より』
  『オグリ!』――なつかしや、アニメ日本昔話●大越アイコ
 花組『ME AND MY GIRL』
  きょうも、ビルの一言をみんなが待っている●柿田 肇
  居直りの美学●貫田優子
 月組『エリザベート』
  私だけの、『エリザべート』――自由への闘い●大越アイコ
  語りえぬものについては、沈黙せねばならない●倉橋耕平
  パラレルワールドを浮遊するエリザベート●玉置育子
  大作に挑んだ若手たち●東 園子
 星組『太王四神記 Ver.II』
  価値ある大作歌劇●林嗣響子
  預言と予言●倉橋耕平
 宙組『薔薇に降る雨』『Amour それは…』
  静かな感動のラストステージ●木谷富士子
  宝塚の神髄は「ストーカー男」にこそある●荷宮和子
 陽月華ミュージック・サロン『STAY GOLD』
  希代の娘役エンターテイナー●東 園子
 大和悠河サヨナラショー
  さよならは清々しくさわやかに●木谷富士子
 大和悠河ディナーショー『Gracious Pink』
  美しくそして哀しき夢の宴●木谷富士子

OG公演評
 『鬼の末裔』『ROSE DROP』[芽映はるか]
  圧倒的なダンス●石井唯衣
 『ミー&マイガール』[涼風真世/貴城けい]
  宝塚あっての『ミー&マイガール』●加藤暁子
 『COCO』[鳳蘭/湖月わたる]
  ココ・シャネルの孤独と愛●榊原和子
 『トークと歌で綴る宝塚歌劇の九十五年』[出雲綾]
  上質なホールで振り返る宝塚歌劇の九十五年●石井唯衣
 『オペラ・ド・マランドロ』[杜けあき]
  荻田演出で観る南米のミュージカル●榊原和子
 Live Spire『愛と青春の宝塚』[紫吹淳/湖月わたる/彩輝なお/貴城けい/大鳥れい/映美くらら]
  佳作舞台の映画化に新たな期待●水野成美

ロングインタビュー
 荻田浩一――宝塚の名前を傷つける不安から解放されて●聞き手:榊原和子

連載
 宝塚歌劇のミュージックシーン(7)
  再演すること、うたうこと●戸ノ下達也
 宝塚バカ一代(3)
  男役とは男でも女でもない生き物である――AQUA5コンサートに思う●荷宮和子
 寺田瀧雄メモリアル(4)
  宝塚歌劇団入団当時――柴田侑宏氏に聞く●薮下哲司
 タカラヅカと女性学(9)
  タカラヅカ的エロティシズム――春日野八千代讃!!●大越アイコ