武弘・Takehiroの部屋

日一日の命

文化大革命(9)

2024年07月24日 03時03分53秒 | 戯曲・『文化大革命』

第四場(9月中旬。 北京・中南海にある毛沢東の家。毛沢東、陳伯達、江青)

陳伯達 「主席。紅衛兵運動は今や、北京から全国のほとんどの主な都市に、燎原の火のように勢い良く広まっています。 北京では、これまで実権派に与していた学者や文化人、芸術家らが、紅衛兵によって次々に叩きのめされており、文化大革命は、予想以上の速さで成果を収めつつあります」

毛沢東 「うむ、それは良いことだ。 昨日行なわれた天安門前広場での、紅衛兵との三回目の会見も凄かったな。百万人はいただろうか。 まるで大津波が押し寄せるように、後から後から、いつ果てるともなく紅衛兵の大群が連なってきて、わしは気が遠くなりそうだった。こんなにも盛り上がるものかな」

江青 「学者や文化人だけでなく、紅衛兵は至る所で元大地主どもを懲らしめています。 もう二万人近い地主達が逮捕され、土地を没収されているそうです。戦果は上々ですわね」

陳伯達 「ただ心配なのは、地方都市での紅衛兵運動が、地元の党委員会や労働者達によって、かなり激しく妨害されていることです。 このため随分、死者やけが人が出ているようで、北京に集まった紅衛兵が、再び地方都市へ応援に戻っているのもあります。地方の実権派の連中は、紅衛兵に対抗して“赤衛隊”という組織を創っているそうで、混乱はますます大きくなっていくようですね」

毛沢東 「混乱は大きくなればなるほど、いいんだよ。騒ぎが大きい方が、こちらにとって有利なんだ。 紅衛兵にやらせるだけやらせろ。そうした方が、実権派に与える打撃も大きいのだ」

江青 「でも、闘争がアナーキーになってしまう心配もありますね。 今のところ、紅衛兵運動は、われわれ中央文革小組の統率の下で行なわれていますが、どうしても極左分子が出てきて、戦線が乱れてくることが考えられます」

毛沢東 「その時はその時だ。どんな運動にも極左分子は付き物だ。 われわれの戦線が混乱してきたら、その時には次の手を考えよう。今は、紅衛兵運動を煽るだけ煽れ。今は、混乱や騒乱は大きければ大きいほどいいのだ。 周恩来だって一国の総理だというのに、このまえ清華大学に行って、工作組の派遣は政府にも責任があると言って謝ったではないか。

 可哀想に、一国の総理が雨にずぶ濡れになりながら学生達に謝るなんて、前代未聞の異常な事態だ。それほどまでに、文化大革命は熱を帯びているのだ。 こうしてやっておけば、古いものは皆、粉々に砕け散ってしまうよ」

江青 「あなたは余裕があると言うのか、大変な革命家なんですね」

毛沢東 「それは皮肉か。わしは、一刻も気が抜けないほど真剣なんだぞ。 この大革命は行くところまで行く。その暁に、新しい社会主義中国の体制と秩序が生まれるのだ。 それまでは、なんとしても生き長らえて、新しい中国をこの目で見なくてはならん。それ以外にわしの望みはない。

 さあ、二人とも、新しい中国を創り出すために紅衛兵を煽ってこい。大衆のエネルギーは、常に正しく尊いものだ。 その前には、どんなに立派に見える古い体制や秩序でも、ガラクタのように壊れて消えてしまうのだ」

 

第五場(10月上旬。 北京・胡同にある馬思聰の家。書斎の中に馬思聰ただ一人)

馬思聰 「吹きすさぶ嵐も少し治まってきたのだろうか。日曜日には、こうして私も自分の家に帰ることが許されるようになった。 しかし、わが家のなんと変わり果てたことか。庭の柿や梨、ブドウの木は全て丸裸にされ、ニワトリ小屋もつぶされ、家の中は紅衛兵の土足で踏み荒らされている。

 私がいられるのは、この書斎だけで、他の部屋は、まったく顔も名前も知らない労働者の家族達が住みついてしまった。 それでも、週末にこうしてわが家に帰れるだけでも幸せだ。 学校では、まだ何十人という人達が捕われたままで、毎日、紅衛兵に吊るし上げをくっているのだから。

 それにしても、なんと暗い惨めなわが家だろう。 妻や子供達とは、三ヵ月以上も生き別れになったままで音信さえないのだ。元気に暮らしているのだろうか。 この書斎も、何百冊とあった本がほとんど持ち去られ、今はただ、クモの巣だけがあちこちに張られ、この部屋の主(あるじ)となっているのだ。(その時、扉をノックする音。やや怯えた感じで) 誰ですか?」

馬瑞雪の声(ささやくように)「私です。お父さん、瑞雪です」

馬思聰 「おお、瑞雪か。信じられん、帰ってきたのか。(馬思聰、扉を開ける。娘の瑞雪が入ってくる) 瑞雪、よく帰ってくれたな。会いたかったぞ」(父が娘を抱きしめる)

馬瑞雪 「お父さんこそ、よく御無事で。 私は上海の方へ行っていました。お母さんも兄さんも、上海の郊外で無事に暮らしています」

馬思聰 「おお、それは良かった。私は皆がどうしているのか、心配で心配で堪らなかったのだ。 よく帰って来てくれた。大変だったろう」

馬瑞雪 「私もこうして、農民の女の子のような格好をして北京に帰って来ました。ここにやって来れたのも、地方の紅衛兵のように変装していたからできたのです」

馬思聰 「音楽学院へは行かなかったのか」

馬瑞雪 「紅衛兵に成り済まして行きました。そうしたら、お父さんが週末には家に帰るということを聞いたので、三日ほど市内で身を隠していたのです。(瑞雪、涙を拭う) 早くお母さんや兄さんに、お父さんの無事を知らせてあげなくては・・・」

馬思聰 「私もお母さんや如龍に早く会いたい。しかし、このままではとても会うことはできんな」

馬瑞雪 「お父さんは酷い目に遭っているのでしょう? 紅衛兵が、馬思聰は“牛鬼蛇神”の一味だと喚いているのを聞きました」

馬思聰 「始めの頃は酷かった。とても、お前には話してやれないほどだ。 しかし最近は、紅衛兵の攻撃の的が次第に党幹部の方へ移っていったので、われわれの方は幾分、楽になってきたのだ。 それに、自己批判がだいぶ認められたので、週末には家に帰れるようになった」

馬瑞雪 「でも、お父さんはこのまま北京にいるつもりですか」

馬思聰 「仕方がないだろう。私がどこに行けるというのだ。どこへ行ったって、酷い目に遭うことは分かりきっている。 嵐が治まるのを、気を長く持ってじっと我慢するしかないじゃないか」

馬瑞雪 「お父さんはよく知らないでしょうが、紅衛兵運動はますます激しくなり、国中の至る所へと広まっています。嵐が治まるなんて、とても考えられません。 お父さん達への迫害も、今は少し弱まっているようですが、また強まるかもしれませんよ」

馬思聰 「だからと言って、私に何ができるというのだ。 私は紅衛兵の厳しい監視の下で捕われている身だ。徹底的に自己批判して、命だけは取り留めているに過ぎない。 われわれの同僚が、もう何十人も何百人も殺されてしまった。生きているだけでも、せめてもの救いというものだ」

馬瑞雪 「でも、お父さんだって、いつ殺されるか片輪にされるか、分からないじゃありませんか」

馬思聰 「それはそうだ。しかし、私に何ができるというんだ。逃げろとでもいうのか」

馬瑞雪 「そうです、逃げて下さい。 私はお母さんや兄さんと、密かに相談してきました。そして、私達はこのまま中国にいても、不自由で危険な生活を続けるしかないという結論に達したのです。 すでに多くの人が国外に脱出しています。やろうと思えば、亡命することはできます」

馬思聰 「国外へ亡命するのか!」

馬瑞雪 「そうです」

馬思聰 「おお、それはまた、なんと大胆な考えだ。本当にそんなことができるのか」

馬瑞雪 「できますとも。兄さんがいま、いろいろな人と密かに当たっているところです」

馬思聰 「それは素晴らしい。この気違いじみた地獄の国から脱出できるなら幸せだ。 しかし、上手くいくだろうか・・・」

馬瑞雪 「上手くいくかどうかは、絶対に大丈夫だとは言えません。 でも、ここでなぶり殺しにあうよりは、危険を冒してでも亡命する方が、お父さんにとっては救われるのではないでしょうか」

馬思聰 「良く言ってくれた、有難う。 私の前途にも、ようやく希望の光が見えてきたようだ。お前から亡命の話しをされるとは、夢にも思わなかった。 確かに、ここにいても“ろく”なことはない。紅衛兵に迫害され、土地も家も事実上没収され、好きな音楽は勿論のこと、教職に復帰することもまったく有りえないのだ。 考えられるのは、思想改造という名目で、どこかの僻地で強制労働をさせられるぐらいのことだ」

馬瑞雪 「お父さん、決心がつきましたか」

馬思聰 「うん、亡命するしかないだろう。 私はこの中国を愛しているし、一人一人の中国人は皆いい人だ。しかし、どうしてこんなに残酷な世の中になってしまったのだろう。私には理解できない。 

 文化大革命とは、文化も芸術も人間性も抹殺してしまうものなのだろうか。 もしそうなら、どうして私が中国に留まることができるだろう。ここに留まるぐらいなら、死んでしまった方がいいかもしれない」

馬瑞雪 「お父さんの気持が分かりました。 それでは、私は帰ります。兄さん達と話し合って亡命の手筈を十分に整えてから、又ここにやって来ます。それまで、お父さんはじっと我慢して待っていて下さい」

馬思聰 「うん、有難う。気をつけて帰ってくれ。 お前が私の娘だと分かったら、どんな目に遭うかもしれないからな」

馬瑞雪 「はい、それは大丈夫です。こうして紅衛兵の腕章を巻いて、農民の女の子のような格好をしていますから、見破られることはありません。 それに紅衛兵だと、今はタダで汽車に乗ることができますから、大助かりですわ」

馬思聰 「お前は相変らず、楽天的な子だね。 お母さんや如龍に、くれぐれも宜しく伝えてくれ。 早く皆に会いたい。今度会う時は、一緒に中国を離れる時だな」

馬瑞雪 「お父さんも、どうぞお元気で。また一ヵ月もしないうちに、ここに来られると思います。 あまり長居していて見破られたら大変ですから、もう帰ります。それでは、さようなら」(馬瑞雪、扉をそっと開け、忍び足で出て行く)

 

第六場(10月下旬。 北京・中南海にある中央文革小組の本部。陳伯達、江青と紅衛兵代表)

陳伯達 「中央工作会議で、劉少奇と登小平が自己批判したが認められなかった。これは大変良いことだが、毛主席は、二人が謝れば許してやるべきだと言っている。 主席は、どうしてあんな発言をしたのだろう」

江青 「困ったことですわね。 われわれの闘争の最終目標は、劉少奇と登小平を二度と立ち上がれないほど、叩きのめすことです。それを、主席はこの間際になって、あの二人をかばうような言い方をなさった。 文化大革命を発動しなくてはならない状況をつくったことに、主席も責任を感じておられるのでしょう」

陳伯達 「そうそう、かつて党を第一線と第二線に分け、自分が第二線に退いたことが間違っていたと反省されていた。 劉少奇と登小平をのさばらせたことに、みずから責任を感じておられるのだ。 あの二人を党内序列で八番目と五番目に降格させたことで、もう十分だと思われているのだろうか。私は、それだけでは納得いかないのだが・・・」

 江青 「私も納得できません。でも主席は、紅衛兵運動はやらせるだけやらせておけと言っています。 だから、紅衛兵がいずれ劉少奇らを弾劾し、人民裁判にかけるようなことがあっても、それは認めてくれるでしょう」

 陳伯達 「私もそう思う。そうなれば主席は直接、自分の手を煩わすことなく、劉一派の実権派を党から締め出すことができるのだ。 だから、われわれは主席の手を汚すことなく、主席の心を心として、実権派の連中を叩きのめしてやれば、主席も内心は必ず喜んでくれると思うのだ」

 江青 「そうです。そうしたやり方が、一番良いと思います。 中央文革小組は、毛主席の指示でできたものです。われわれは思う存分、文化大革命を推進していけばいいのです。 たとえ、紅衛兵運動がアナーキーな状態になっても、劉一派を徹底的に撲滅することができるのなら、これ以上の成果はないでしょう。

 私は、運動がアナーキーになることを心配していましたが、運動自体が停滞してしまうよりは、ずっとマシだと思うようになりました。 (紅衛兵代表に向って)ねえ、あなた、あなたもそう思いませんか」

 紅衛兵代表 「副組長の言われるとおりです。われわれの有り余るエネルギーに、方向を示して下さい。 そうしてもらえば、われわれは何でもします」

 江青 「今や文化大革命は、単なる古い文化や思想、習慣などを攻撃するだけでは足りません。 腐り切った実権派を打倒する、一大政治闘争に盛り上げていくべきです。ブルジョア文化人や学者、元地主らをいくら痛めつけたって、問題の解決にはなりません。 劉少奇に結び付いている党の幹部を、根こそぎ葬り去らなくてはならないと思います」

 陳伯達 「そのとおりだ。まず手始めに、彭真のブタ野郎や陸定一、羅瑞卿らを血祭りに挙げてやろう。 それから次第に、闘争の目標を上げていって、最後に劉少奇や王光美らを大衆の面前で打倒してやるのだ」

 江青 「筋書ができましたわね。 (紅衛兵代表に向って)さあ、あなた方はまず、これから彭真や羅瑞卿達を攻撃しなさい。情け容赦はいりません。 あの連中を街頭に引っ張りだして“三角帽子”をかぶせ、大衆の面前で徹底的に懲らしめてやりなさい。それが人民裁判というものです。

 あいつらがこれまで、党内でどんなに我が物顔に振る舞ってきたかは知っているでしょう。 いい気味だわ、二度と立ち上がれないように辱めを味わわせてやるのです。 でも、殺す必要はありません。あいつらが生き地獄の苦しみを味わえば、それでいいのです。自殺したい奴は、勝手にそうすればいいのです」

 陳伯達 「いやはや、あなたの闘争心も凄まじいものですな」

 江青 「ええ、これまで劉一派には、さんざん痛い目に遭ってきましたからね。復讐です。 面白いわ、あいつらは燃え盛る地獄の業火の中で、ことごとく焼きつくされるでしょう。 さあ、いま私達が言った指示に従って、実権派のブタどもを一人一人、血祭りに挙げていきなさい」

 紅衛兵代表 「承知しました。 われわれもエネルギーを持て余して、うずうずしていたところです。早速、他の紅衛兵達と相談して、腐り切った実権派の連中を一人一人叩きのめしてやりましょう。 それでは、失礼します」(紅衛兵代表、退場)

 陳伯達 「これでよしと。彭真達の哀れな姿が目に浮かぶようだな。 これも自業自得というものだ」

 江青 「革命とは、こういうものでしょう。今のうちに、あいつらを根こそぎ葬り去ってやらなければ、後に悔いが残るというものです。 紅衛兵達がやったとなれば、毛主席だって黙認してくれるはずです。あの人は、大衆のエネルギーを信じ、愛しているのですから」

 

第七場(11月中旬。北京・胡同にある馬思聰の家。 馬思聰と友人の陳東元、馬瑞雪の3人)

 陳東元 「さっきから、私が口を酸っぱくして言っているのに、君は決断の遅い人間だな。いざ亡命しようとなると、恐ろしくなるのか」

 馬思聰 「正直言って怖い。 だって、もし万一捕まってみろ。私は“逃亡兵”ということで、どんな重い罰を受けるか分からない。こうして北京に残っていても、殺されることはないだろう。 それなら、長い間じっと我慢していれば、いずれ自由な世の中になることだってあり得るのだ」

 陳東元 「それは甘い夢だ。 勿論、先のことはどうなるか分からない。しかし、これから数年の間に、情勢はもっと悪くなるだろう。 君だって、いつまでも北京におれるという保証はないのだ。どこかの僻地に飛ばされて、強制労働をさせられても良いのか。

 そんなことにでもなれば、ますます亡命は難しくなる。こうして瑞雪さんも、わざわざ危険を冒して戻って来てくれたのだ。 さあ、早く決心したまえ」

 馬瑞雪 「お父さん、陳おじさんのおっしゃるとおりです。 いま決断しなければ、二度と亡命するチャンスを失うかもしれません。亡命が次第に増えてきているだけに、これから当局の監視も一層厳しくなるでしょう。

 いま逃げるのが一番いいのです。お母さんも兄さんも、お父さんが来るのを一日千秋の思いで待っています。 さあ、早く行きましょう」

 馬思聰 「しかし、もし捕まった時のことを考えると・・・私は優柔不断なのかもしれないが」

 陳東元 「そうだ、君は本当に優柔不断な男だ。そんなに思い悩むなら、君は亡命なんか考えるな! 瑞雪さんら三人だけで、亡命すればいいんだ。 もう、君にはあれこれ言うのは止めよう。アメリカやヨーロッパに行ければ、君は好きなバイオリンを心ゆくまで弾けるというのに。

 瑞雪さん、もうお父さんを連れていくことは諦めて、三人で亡命しなさい。“のろま”な男にいくら言っても無駄というものだ」

 馬瑞雪 「いいえ、お父さんがいやと言うなら、私達だけで亡命することなんかできません。 お父さん。お父さんが行かないなら、私達は亡命を諦めます。 だから、いま決心して下さい。お願いです。きっと、上手くいくはずです」

 陳東元 「君、娘さんの言うとおりにしろ。 あまりに長い間、紅衛兵に迫害されていたので、君は頭までおかしくなってしまったのか。 もう、これ以上は何も言いたくない。最後だ。私の勧めも聞いて、いますぐ、娘さんと一緒に行きたまえ!」

 馬思聰(暫くの間、無言)「分かった、私は行く」(馬瑞雪、父の両手を握る)

 陳東元 「よく決心したな、遅すぎるくらいだ。それなら早く、労働者みたいな格好をして行きたまえ。 瑞雪さん、良かったね」

 馬瑞雪 「おじさん、有難うございます」

 

 第八場(12月4日未明。 北京・中南海にある彭真の家。数人の紅衛兵が、奥の寝室から彭真を引きずり出してくる)

 彭真 「何をする! 誰の命令と許可があって、こんなことをするのだ!」

 紅衛兵一 「黙れ! ブタ野郎! お前は資本主義の道を歩む反動分子、裏切者だ。われわれ紅衛兵の手によって逮捕する!」

 彭真 「党中央も北京市委員会も、法律や党規を無視して勝手に逮捕、拘禁してはならないと、先日、通達を出したばかりではないか」

 紅衛兵二 「うるさい! 貴様はウジ虫だ! 中央文革小組の名において、お前を逮捕する!」

 彭真 「中央文革小組に、そんな権限があるというのか」

 紅衛兵三 「まだ、ほざくのか、このイヌめ!(彭真を殴りつける) お前は反革命の頭目の一人ではないか。 毛主席と文化大革命に反逆する“黒い一味”の虫けらだ!」

 紅衛兵四 「さあ、立て!(彭真を蹴り上げる) お前を牢獄にぶち込んで、これから、たっぷりと教育してやるんだ!」

 紅衛兵五 「文化大革命の名において、貴様を人民裁判にかけ、徹底的に洗脳してやるぞ!」(紅衛兵達、もがく彭真を拉致して退場)


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