<2002年3月23日に書いた以下の文を復刻します。>
1) 思想家とは、単純に言って、“自分の思い”を持っている人である。 ということは、ほとんどの人が思想家ということになる。しかし、ほとんどの人が、自分自身を思想家とは思っていない。
それならば、何をもって「思想家」と言うのだろうか。 この定義は難しい。 物事を徹底的に突き詰めて考える人、まったく独自の考えを持って . . . 本文を読む
<2016年2月に書いた以下の記事を復刻します>
会社に就職すると、たいてい新人研修というものが行われる。私の場合も某テレビ局に入社した直後、新人研修を受けた。50年以上も前のことだが、その中で今でも忘れられない“逸話”がある。それは、ある若い男子アナウンサーが懲戒解雇になった話である。新人研修で、人事部や総務部の話ほど面白くないものはない。会社の組織がどうのとか、就業規 . . . 本文を読む
ふと、坂本九の『見上げてごらん夜の星を』を思い出した。昔、某テレビ局への入社が決まり、同期の仲間と共に“職場研修”を受けた。ある日、スタジオのセットや大道具、小道具などの実習を体験したあと、まったく不得手なテレビ技術の講習も受けた。夜も遅くなりいい加減に疲れたが、会社からもらった弁当をみんなで食べていると、急に、ある音楽が部屋いっぱいに流れた。放送中だったのか? それが . . . 本文を読む
<2002年11月4日に書いた以下の記事を復刻します。>
1) 近代日本で、印象に残る人物は多士済々である。 明治維新以降、日本は実に多くの人材を輩出してきた。どの分野にも、優れた日本人が登場してきた。 その中で、最も印象に残る人物の一人として、私はアナーキスト・大杉栄を挙げたいと思う。大杉栄は歴史上、大したことをやった人物ではない。 日本のアナーキズム(無政府主義)運動のリーダーだったとい . . . 本文を読む
<以下の記事を復刻します>
東日本大震災が起きた直後、ある人から聞いた話だが、金持ちの友人Aに高級中華料理をご馳走になった時、Aは義援金など1円も出さないと言ったというのだ。この話を聞いた時、それはあんまりではないかと思った。金のない庶民でも100円や200円ぐらい被災地へカンパしただろう。私も金はないが、ささやかにカンパをした。話によると、金持ちのAは非常に「自立心」が強い人らしい。自分の事は . . . 本文を読む
地球は 静まりかえっていたのだろうか 太古 生き物がいなかった時代 でも 生の息吹は 徐々に芽生えてきたのだろう 沈黙の地球 神のみぞ知る世界 なぜ 生き物は生まれたの? 科学者の学説は 聞き飽きた もう説明はいらない 神が地球に 命を与えたのだ そして 命の輪が さらに輪を広げていった &nb . . . 本文を読む
アメリカの歌で好きなものは幾つかあるが、一番ほのぼのとするのが『懐かしのヴァージニア』だ。もう40年以上も前になるが、仕事(G7・サミットの取材)でヴァージニア州のウィリアムズバーグへ行ったことを思い出す。そこはイギリス植民地時代の風情を保つとてものどかな所だった。
ウィリアムズバーグの風景
『懐かしのヴァージニア』はそういう時代や場所を背景にして生まれたのだろう。日本では、以下の歌詞が最 . . . 本文を読む
過去の作品をまとめる必要が出てきたので、この場を借ります。ご了承ください。
秩父の山々
http://blog.goo.ne.jp/yajimatakehiro/e/49f159f20789e49b145abdd836a786f3http://blog.goo.ne.jp/yajimatakehiro/e/e48fd1f70490af08d5193a882b959248http://blo . . . 本文を読む
第5場[12月中旬、東京・下谷にある松本カヨの借家。 カヨと日下藤吉が話し合っている。]
カヨ 「ハルさんが上京することになって、良かったですね」
藤吉 「ええ、このあと妹と相談して、母も呼ぶつもりです」
カヨ 「お母さまやハルさんと話し合えば、藤吉さんも今後の身の振り方が決められると思いますよ」
藤吉 「そうですね。でも、僕は追われる身だから、良い考えが浮かぶかどうか・・・」
カヨ 「 . . . 本文を読む
第5幕
第1場[11月中旬、東京・下谷(したや)区内の住宅街。 松本カヨが“借家住まい”している平屋に、友人の山中ハツが訪れてくる。]
ハツ 「こんにちは、カヨさん。お久しぶりです」
カヨ 「ハツさん、ずいぶん待ちましたよ」
ハツ 「ごめんなさい、東京は初めてなので何度も道に迷いました。怒っていらして?」
カヨ 「ええ、とても、ホッホッホッホッホ。いえ、あなたに会 . . . 本文を読む
第11場ーA[11月9日午後、南佐久郡・野辺山原の高原。 追跡してきた高崎鎮台の吉野大尉、前川中尉の率いる兵隊、並びに警官隊が、困民軍の一隊を追いつめている。]
前川 「中隊長殿、敵は戦う気力を無くしたようですね」
吉野 「うむ、我々が執拗に攻撃を繰り返したからな。ここで息の根を止めてやろう」
前川 「ご覧なさい、人夫どもが荷物を放り出して逃げ出していますよ」
吉野 「駆り出された百姓達だ . . . 本文を読む
第5場[11月7日夜、大日向村・本郷部落の龍興寺。 困民軍幹部の宿営地になっており、菊池貫平、坂本、伊奈野、島崎、新井寅吉、大野喜十郎らの他に、地元の菊池恒之助がいる。]
坂本 「十石峠からここまで、アッという間に制圧しましたね」
貫平 「うむ、極めて順調に事が運んだ。この辺の農民はほとんどが負債に苦しんでいるから、我々にとても協力的なのだ。 借金返済の延期と税の減免は、以前から佐久自由党が強 . . . 本文を読む
第4幕
第1場[11月6日午後、群馬県南甘楽郡の楢原(ならはら)村。 菊池、坂本、伊奈野ら困民軍が行進している所に、日下藤吉が駆けつけてくる。]
藤吉 「菊池さん、坂本さん、日下です!」
坂本 「おお、藤吉君か、無事で良かったな」
菊池 「君と別れてから、どうしてるかとても心配だったぞ。元気でやっていたか」
藤吉 「はい・・・しかし、児玉町で敵軍と戦い多くの同志を失いました。大野苗吉さん . . . 本文を読む
第16場ーA[11月4日深夜、児玉町・金屋の農村地帯。 大野苗吉、大野又吉の率いる困民軍が戦闘隊形を取っている。]
苗吉 「敵の軍勢は我々の前に現われた。いいか、人数では我々の方が圧倒的に多い。敵を包囲して“もみ潰して”やろう!」
又吉 「鉄砲隊は出来るだけ相手に近づき、一斉射撃を行なう。その後、抜刀隊と竹槍隊が突撃する。肉弾戦になれば、人数の多いわが軍の方が有利なはず . . . 本文を読む
第10場[11月4日午後、皆野にある荒川の渡し船場。 東京憲兵隊の小笠原大尉、隈元少尉、内田少尉に率いられて、憲兵隊員が進撃の用意をしている。]
隈元 「小笠原大尉、きのうは参りました。銃を撃っても、弾が飛んでいかないのですからね」
小笠原 「ハッハッハッハッハ、それは参ったろう。しかし、きょうは大丈夫だ、新品の弾薬を沢山持って来たからな」
内田 「きょうこそが、村田銃の本当の“ . . . 本文を読む