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矢嶋武弘・Takehiroの部屋

われ発信す 故に われ在り
われ在り 故に われ発信す 

狐狸庵(こりあん)先生・遠藤周作さんのこと

2025年05月24日 13時53分44秒 | 文学・小説・戯曲・エッセイなど
〈2019年6月に書いた以下の文を復刻します。〉   1) 作家の遠藤周作さんについて書きたい。と言っても、私は彼と話したことはないし、その著作を数冊しか読んでいない。『海と毒薬』『沈黙』『イエスの生涯』『宿敵』などか。 だから、遠藤さんについて語る資格はほとんどないが、妙に彼について書きたくなるのはどうしたことか。それは遠藤さんの子息(龍之介氏)が、昔 私がいた某テレビ局の社長に就 . . . 本文を読む
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『1914年夏』

2025年05月21日 03時05分40秒 | 文学・小説・戯曲・エッセイなど
<2014年1月に書いた以下の記事を復刻します。> フランスの作家ロジェ・マルタン・デュ・ガールの長編小説『チボー家の人々』を読みたくて書棚から出した。何十年ぶりだろうか(笑)。そのうち「1914年夏」という部分がメインだが、ちょうど100年前の第1次世界大戦勃発の前後のことが詳しく描かれている。私は高校時代にこの小説を読んで大いに感動した。主人公のジャック・チボーというフランスの青年が、戦争反 . . . 本文を読む
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都会の“オアシス”か、ネットカフェ

2025年05月15日 13時41分37秒 | 文学・小説・戯曲・エッセイなど
<2007年5月17日に書いた以下の記事を復刻します>  1カ月ほど前、私はインターネットに接続するADSLを解約するという、とんでもないミスを犯してしまった。 発端は迷惑メールが跡を絶たないのでアドレスを変更したのだが、どこがどう“狂った”のか、勢い余ってADSLまで解約してしまったのだ。  機械(メカニズム)に極めて弱い私だが、これは致命的なミスである。 あわて . . . 本文を読む
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(まとめ) <小説> 老人=SNS=美人

2025年05月13日 03時36分57秒 | 文学・小説・戯曲・エッセイなど
過去の作品をまとめる必要が出てきたので、この場を借ります。ご了承ください。 サハリンの郷土博物館(ユジノサハリンスク) http://blog.goo.ne.jp/yajimatakehiro/e/0f3716f39b7ef73eaa64833f936115b6http://blog.goo.ne.jp/yajimatakehiro/e/0d523d81db347a2b5636dc9bb6 . . . 本文を読む
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<小説> 老人=SNS=美人④⇒老いらくの恋か(最終回)

2025年05月13日 03時35分38秒 | 文学・小説・戯曲・エッセイなど
9月の上旬、エレーナから初めてスカイプ・Skypeで通話があった。秀樹はどんなものかといぶかっていたが、実によく聞こえるので驚いた。まるで、隣の部屋から電話がかかっているみたいだ。2人は20分以上話したが、彼は無料の国際電話に改めて感心したのである。エレーナとスカイプで話した夜、秀樹は感動したのか彼女を夢に見た。彼はエレーナと何を話したか覚えていないが、この夢が引き金になったのかある“ . . . 本文を読む
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<小説> 老人=SNS=美人③⇒秀樹とエレーナ

2025年05月13日 03時29分47秒 | 文学・小説・戯曲・エッセイなど
「Mさんの方がお姉さんだね。昔のことをよく知っているだろうな~」秀樹がそう言うと、Mさんは少し笑ってから思い出話を次々にした。彼女の父は戦時中に朝鮮半島から“徴用”で南樺太に連れてこられ、炭鉱の仕事をしていたという。Mさんの一家は旧ソ連領だった北樺太のすぐ南にいたそうだが、終戦直後には多くの日本人がソ連軍に殺された話をした。海が死体の血で赤く染まったという。彼女は当時まだ5 . . . 本文を読む
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<小説> 老人=SNS=美人②⇒ヤフー!のブログ消滅

2025年05月13日 03時23分42秒 | 文学・小説・戯曲・エッセイなど
大間(おおま)の原発建設予定地には建設反対の地権者がおり、その数少ない一つが「あさこハウス」であった。電源開発は現地の通行量調査を行なって、いかに人の“出入り”が少ないかを実証したかったようだ。しかし、郵便配達人が頻繁に出入りすれば、建設反対に有利に作用することになる。だから湯川さんらは「あさこハウス」に郵便物をどんどん出して、通行量を増やそうと呼びかけたのである。秀樹はこ . . . 本文を読む
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<小説> 老人=SNS=美人①⇒老後とインターネット

2025年05月13日 03時16分01秒 | 文学・小説・戯曲・エッセイなど
<これは自伝的な“物語”である。> 私(関口秀樹と言う)がブログを始めたのは、息子の勧めがあったからだ。60歳の定年を過ぎてホームページをするようになったが、6年ぐらいたつと息子がブログの方が良いと言う。理由は詳しく覚えていないが、ホームページよりは便利で訪問者とすぐに親しくなれるから・・・だったと思う。そこで秀樹は「ヤフー・Yahoo!」のマイブログを立ち上げたが、始め . . . 本文を読む
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宮沢賢治と妹・トシ

2025年05月10日 03時44分55秒 | 文学・小説・戯曲・エッセイなど
(以下の文を復刻します) 宮沢賢治 『宮澤賢治 その愛』という映画(DVD)を見たが、賢治が妹トシ(とし子)に寄せる想いがいかに深いかを知った。これは家族愛、兄妹愛なのだろう。しかし、なにかそれを越えて神秘的、宗教的な感じさえする。トシは肝炎や結核の闘病生活を経て、わずか24歳の若さで他界する。その時の賢治の悲嘆、憔悴は尋常のものではなかった。病床の妹を献身的に看護していた彼にとって、その . . . 本文を読む
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ドラマ小説・『藤原薬子(くすこ)』(休止)

2025年05月08日 03時24分10秒 | 文学・小説・戯曲・エッセイなど
空想、幻想、妄想の物語  今から1200年あまり前、長岡京から平安京時代にかけて1人の傑出した女性がいた。名を藤原薬子(ふじわらのくすこ)と言う。彼女は名門・藤原家の1人だが、歴史上「薬子の変」で有名になった。このドラマは、藤原薬子を中心として描くもので、できるだけ現代風に書いていくつもりである。 なお、文体はドラマ風と小説の混合体となっている。    第1部 . . . 本文を読む
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『砂の器』より

2025年05月06日 03時53分51秒 | 文学・小説・戯曲・エッセイなど
<以下の文を復刻します> 老眼なので最近は小説類をあまり読まないが、このあいだ松本清張の『砂の器』を読了した。野村芳太郎監督の同名の映画(1974年の作品)に感動したのでつい手が出てしまったが、読んで良かったと思う。 内容はあまりにも有名なので省略するが、怨恨ではなく宿命的な“生い立ち”が原因で、稀に見る善人(恩人でもある)を殺害するところがミソだ。 ハンセン病が早期 . . . 本文を読む
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<小説> 1984年11月14日(グリコ・森永事件)

2025年05月03日 14時30分25秒 | 文学・小説・戯曲・エッセイなど
<まえがき> <映画『罪の声』を見ていたら、どうしてもグリコ・森永事件について何か書きたくなった。この小説は、当時の個人的な体験が元になっている。悪しからずご了承願います。>   その日、山本啓太はテレビ局の“遅番勤務”のため、午後2時過ぎに家を出た。彼はそのままTOKYO(東京)テレビの報道局の部屋に入ったが、時間があったので“早番&rdquo . . . 本文を読む
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〈小説〉 『ある同窓会』

2025年04月29日 13時29分35秒 | 文学・小説・戯曲・エッセイなど
〈故・鳥飼浩二君と村瀬良臣君の2人の思い出に・・・ 〉   村上行雄が仕事から帰宅すると、妻の日向子(ひなこ)が1通の封書を渡して言った。「これが来ていたわよ」彼がそれを受けて裏を見ると、差出人は徳田誠一郎になっていた。なつかしいな~、彼は元気にやっているんだなと思った。封書を開けると、大学時代の同窓会の案内である。「20年ぶりかな、いやそれ以上だよ。大学の同窓会の案内だ」行雄が独り . . . 本文を読む
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『べったら市と新人の可愛い女子アナ』(後編)

2025年04月26日 04時15分51秒 | 文学・小説・戯曲・エッセイなど
その夜、啓太が南浦和のアパートに帰ると、妻の春江が少し恥ずかしそうに声をかけてきた。「最近、ちょっと太ってきたから体操教室へ通っていいかしら」「えっ、体操教室だって?」啓太が問い返すと、春江は東京・渋谷のM教室に通いたいと言う。彼女は最近、たしかに太めになった感じがする。啓太は別に気にも留めなかったが、若い女性はなにかと気にするのだろう。レッスン代はそんなに高くないようだ。「ああ、いいじゃない . . . 本文を読む
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『べったら市と新人の可愛い女子アナ』(前編)

2025年04月26日 04時12分19秒 | 文学・小説・戯曲・エッセイなど
〈ある若い報道部員の物語〉 啓太が社員食堂で昼食を終え報道部の部屋に戻ってくると、遊軍デスクの下地(しもじ)が待ってましたとばかりに彼を呼んだ。「山本君、あさっての夕方のニュースで『べったら市』の生中継をやりたいと思うんだが、君がやってくれ。技術部のデスクにはもう連絡したよ」「えっ、中継ですか。僕で大丈夫ですかね・・・」啓太は思わず下地に問い返したが、彼は10月の異動で外勤の野党クラブ担当からこ . . . 本文を読む
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