子犬に見えるリリーさんのショット。ちょっと可愛い。
さて、アルプスの少女ハイジですが今また再放送中。
私は毎日楽しみに見ています。
娘も知らないうちに毎日見ていて子供なりの意見を言ってくれたりします。
思い起こせば初めて見たのは小学校2年生のころ。まさに今の娘の年です。
当時の思い出としては、原作は読んで知っていたので結末はわかっているものの、やはり本で読んだ以上のアルプスの情報が新鮮でした。
極めつけはやはりあの溶けるチーズでしょう。当時はとろけるチーズなんてなくて、あのアニメの中のチーズがトロッと溶ける様子は学校でも月曜日の話題でした。
プロセスチーズをガスであぶってカチカチになってしまった・・というのは当時の友達の間ではよくありました。
6年生の次男的にはハイジは「ウザイ」そうです。なんでも仕切るしせっかちだからだそうですが、なるほど、そうかも・・なんて思います。
確かにペーターの意見は聞かないし頑固だしね。「おれなら殴る」って言ってました。ハハハ・・・・。
何回再放送を見たのかわからないくらい放送してれば必ず見ているのですが、その見る年齢や状況によって感動するのが違うのもまた面白いんですね。
少し前に見た時には、母親目線で見ているのでフランクフルトで頑張るハイジに涙腺ウルウルだったり、アルプスの風景に胸がグッとなったりしてました。(もちろん小さいころはハイジ目線でしたよ)
今回見ていて、なぜか初めてロッテンマイヤーさん目線で見ていることに気が付きました。
ロッテンマイヤーさんはクララの家の執事のような教育係りのような役割の方でとても厳しく融通が利かず、動物が大嫌いというハイジにとっては天敵みたいな人です。
そのためクララの家のいい人が「おばあ様」だったり「セバスチャン」だとすると敵役がロッテンマイヤーさんという感じです。
しかしよく考えるとハイジから見たいい人悪い人であって、当時の良家を仕切る立場からするとしごく当然のことをしているに過ぎないのですね。
いきなり地下室からネズミをペットとして連れてくるハイジは私でもヒステリックに怒りそうです。
そう思ってみているとかなりけなげにゼーゼマン家(クララの家)に尽くしているではありませんか。
アルプスの山をあの高いところまで毎日登って歩いてくるなんて本当にえらいです。しかも歓迎されていないのにきちんと時間通りに朝早くから登ってくるなんてなんて立派なんだ!ロッテンマイヤーさん。
別にお昼頃来たっていいし(ハイジとクララ的には問題なし)毎日来れない理由を見つけて村で休息してもいいと思うのですが、ロッテンマイヤーさんは決して自分を甘やかさず、どこまでも職務に忠実です。
・・・とみているうちにロッテンマイヤーさんは不器用な真面目な人なんだなぁ・・と思い始めおばあ様がアルプスに来てから体よくフランクフルトに送り返される姿がちょっとさみしそうで気の毒になりました。
(子供のころは前半威張り倒しているので、「いい気味・・」なんてみてたんですが)
物語も終盤に差し掛かりクララも昨日あたり立ったので、ロッテンマイヤーさんが登場することはもうないのですが、彼女は本当に立派な執事でした。
40年も前のアニメーションが今な愛され再放送される理由は色々有るでしょうが、やはりキャラクターがきちんと書かれていて、ただのいい人悪い人という書かれ方をしていないのもいいんだろうな・・と思った次第です。
次に見るときはおばあ様目線になっちゃうのかなぁ・・なんて思いながら(クララが帰ったあとのエピソードもいいんですよねぇ。ペーターのソリの話とか最終話のリンゴかじってるシーンとか。アニメのオリジナルのエピソードもどれもすごくいいですよね、さすが高畑勲監督です)ラストの何話かを楽しみにする私です。