はーぴー日記

イラストレーター&デザイナーはらだゆきこの日記です。

夕凪の街 桜の国

2005-04-20 02:11:10 | Weblog
こうの史代の「夕凪の街 桜の国」というマンガを読みました。
これはヒロシマの原爆をテーマにした話です。かなりうすっぺらくて、こんなページで
何が描けるんだろう?って思いましたが、それは杞憂でした。
原爆っていうと、亡くなった人の数がまず目に入っちゃって、惨禍の中
生き延びた人たちや、家族や友達を看取った人たちのことを想像するのは難しい。
そういう、原爆後の人々を描いたものです。
被爆した人は、皆、原爆を落とされたことを、ひどいことだ、と憎んでいるんだと思っていた。
でも、このマンガの中のひとたちは違う。たぶんこれがリアルな姿だと思う。
それがショックだった。

ヒロシマは、日本人とアメリカ人という民族のぶつかり合いで起きた出来事ですが、
なぜ民族はぶつかり合うのか、ということが、今、わたしにとって、とても関心が深い。

最近、わたしも日本人なんだなぁ、と意識することが多い。
韓国の竹島、そして中国の反日デモ。
領事館が壊されたり、日本製品不買!なんてやってるとイヤだな、と思う。

でも、日本が中国に何をしたのかわかってるの?と言われても、どれだけ
自分が理解してるのか全く自信がない。韓国も同様。
両方の国がここまでどうやって歩んできたかも、ほとんど知らないといっていい。

何かを理解しようとするとき、相手の立場に立って考えてみる、というのは
とても有効だと思う。でも相手のことを何も知らなかったら、それができない。
しかしテレビを見ていても、こちら側がこうあってほしいと思っている姿でしか、
報道されていないように感じる。新聞はテレビよりはマシだと思うけど…。
それで、あせるのです。
例えば、今、自分に子供がいたら、どんな説明をしてやれるだろう?
「お母さん興味ないのよ」なんて、言いたくないなぁ。

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