澪(みお)が死んだとき、ぼくはこんなふうに考えていた。
ぼくらの星をつくった誰かは、そのとき宇宙のどこかにもうひとつの星を
つくっていたんじゃないだろうか、って。
そこは死んだ人間が行く星なんだ。
この書き出しで始まる「いま、会いにゆきます」(市川拓司・著/2003年)。
雨の季節に亡くなった小林麻央さんとこの本が重なります。
この物語の澪は、愛する夫と6歳の息子を残して死んでしまいますが、
「またこの雨の季節になったら、二人がどんなふうに暮らしているのか、
きっと確かめに戻ってくるから」という言葉通り、雨の季節に二人の前に現れます。
この物語のようにほんの一瞬でもほんとうにそんなことが可能ならば、
残された人はどんなにうれしいことだろうか・・・・。
雨の季節になると読みたくなる本です。
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