のラスト、榛の木から雷神が出て来るわけですが・・
この雷神が榛の木に閉じ込められてしまった経緯
これが、
で、伊勢の姫君 かなえ に恋した主膳が
かなえの父の眼鏡にかなうようにと
弓の稽古をしたのが元で
榛の木に傷がつき
雷神を閉じ込めてしまうことになったのです。
と、いうことは、
榛の木が雷神を閉じ込めて
20年ほどたったということになります。
20年後に、榛の木から解放された雷神
その後が気になったのです。
相棒?の、雷獣いづなを探すのですが、いない。
なぜ、いなくなったか?
雷神の雷を捕食していた 雷獣いづなは
雷神が居なくなったことで
飢えたのと、雷神を失った悲しみで死んでしまう。
そして、なぜか?
銀狼(犬神の首領格)に転生していたのです。
そして、銀狼は 山の神の娘 たつ子に懸想し
たつ子は逃げ惑い 沖の白石に身を変えた。
そうすれば、たつ子の子孫に
犬神の懸想が移らない。
母親たつ子の捨て身の解決法だった。
その覚悟をしってこそ
山の神は 八代神に願をかけた。
犬神の代替わりを防ぐため
銀狼を不死身の身体にした。
と、いうのは・・・
に、およその経緯を書いている訳です。
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この銀狼を書き始めたとき
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業火を背負うか。
揺らめいた影のうしろから、鬼火が立ちのぼる。
澄明は歩む暗影を見つめ続けた。
畳のへりから陽炎の如き沸き立ち集まる影がまたひとつの人型になると
やはり、先の暗影と同じ鬼火が立ち上り、まとわりつく。
「どこへ?」
澄明の声にわずかに耳をそばだてたようであるが、
立ち止まりもせず、ふりむきもせず、答えようともしない。
その夜はそんな怨亡が六体現れた。
まんじりともせず、夜が白むを待つと澄明はまず、怨亡が歩んでいった方角を眺めた。
透かしみた東の空は紫色の雲がたなびく、異変を叫ぶ烏が紫雲のなかで楔に見えた。
「烏・・」
雲が湧き上がるのは、森の木立の中からに見える。
澄明は眼を閉じた。
不穏な気配が流れ込んでくる。
それが、なんであるか、はっきりと掴み取るためだった。
澄明の瞳の裏に哀しい咆哮を上げる猩猩の姿が立ち上ってきた。
猩猩の群れは行き所をなくし、森の木々にすがり付いている。
食うものがなく、烏どもの巣をあさり、卵や雛はむろんのこと、成鳥まで捕食している。
「それで・・」
やむなく、ねぐらにおりたった烏たちは、夜明けともどもに、猩猩たちをおいたてようと、
攻撃を繰り返している。
いくら、おいたてても、猩猩は木々からたちさろうとしない。
雛を卵を同胞を食らわれた烏の怨恨がうずまき、空の気までかえ、紫雲を生じさせていた。
しかし、なぜ、猩猩たちも哀しい咆哮をくりかえしながら
烏たちの追撃に耐えながら、木々にとどまるのであろうか?
それが・・・、怨亡となにか、関連があるのか?
澄明は烏の怨恨と猩猩の悲情の念を取り払い、底にまだ、なにかあらわれるものがないか、
思念を飛ばしてみた。
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この時はまだ、銀狼(いづな)のことはまったく
頭になく
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その夜はそんな怨亡が六体現れた。
ーおい?? どうするんだよ。そんなこと、書いちまって・・・
しかたない。その怨亡 について、かいてみようー
たぶん頭の中に在ったのは
宇治拾遺物語かなにかの、話。
死にかけた老木の元に あちこちの木々の精霊?が集まってくる
見舞いとお別れをいいに集まって来ていた。
とか、聞き耳頭巾などの話だと思うが
屋敷の娘が病になり伏せこんでしまっている。
それを聞き耳頭巾の男が夜になると、
屋敷のそばで、聞き耳頭巾をかぶり
あたりの気配を聞いていると
木々の精霊があつまり、屋敷の中の老木?に話しかける。
ーもうだめだー
ーなにをいっている、がんばらねばー
ーいや、この屋敷を立てるときに
切り倒されてしまったのは致し方が無いが
植え変えてくれず、屋敷の床の下に捨て置かれてしまったのだ
日も当たらない場所では、もうどうにもならぬー
それで、老木の苦しみが、屋敷の娘に映って
娘が病気になったと判り
床下の老木の根を、庭にうつしなさいと
聞き耳頭巾の男が家人に伝え
知るはずもない老木の事をいいあてるので
そのとおりにしたら、
娘はけろりと治った。
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なにか、どこかで苦しんでいるものがいるから、
その夜はそんな怨亡が六体現れた
と、いうことになる。
ー木々の精霊が 衰弱した老木の元にあつまるようにー
では、だれが、くるしんでいるのか・・・
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まったく、逆の組み立て方で
銀狼を設定していく。
**********
銀狼が苦しんでいる。
ーなんで、苦しんでいる、どうしよう?ー
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死ねないから、苦しんでいる
ーなんで、死ねなくなってしまったのだー
と、まあ長くなるので逐一取り上げないが
こんな風に書きながら、考えていく。
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そして、竈の神になって・・・
だいぶ御託をかいたが
銀狼ラストに
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確かに裏庭におろすは、念のいったことだとおもいながら
くどにはいりこむと、
そこに、大きな影がゆらめいた。
「白銅、どうやら、また、新手ですよ」
**
この時点では、なにも構想はない。
新手が出た。と、次回作の起点にしようとおもっただけ。
おまけにくどの中
辺り一帯は白銅とひのえ(澄明)の結界がきいているし
井戸の柊二郎も、八十姫の事件も解決している。
事件が起きるとは思えない。
すると、くどにはいって、でてきた影
竈の神しかいないか?
と、タイトルだけ先に付けて・・・
随分放置していた。
ー弱った。新手がでたと書いてしまったから
なにか、考えなきゃいけないー
と、またも、同じ。
銀狼の解決のあと、竈の神はなにをいうだろう?
そして、喋らせた。
けど、なんでそんなことをいうか?
など、なにも考えていない。
書きながら考えていく。
まあ・・・こんなやりかたで、
よく続いてきたと思うwwww
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文章力というのは
まったく無関係なことを
関連付けていけること。
と、教えてもらったが
これに、もうひとつ、足す。
泡のように湧いた「閃き」を
逃さない事。
この閃きが無関係な事を繋ぐ。
閃きを掴むことは
+とか-とか÷とか×とかの数式を掴むことといっていいか。
- 竈の神・・22の中の澄明の科白には
白峰大神や洞の祠や悪童丸とか
他の物語が
分母になっている数式がはいっていると感じる。
閃きというより
分母を自覚したと言っていいかな。
物語を書くに
数学がはいっているとは思わなかった(爆笑)
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