悠貴・・・。倖・・・。だいたいが、俺のせい。盗人というのは、管理者が財産から目をはなす隙をいつでも、見計らっている。俺は、犯罪心理学に精通しているわけでもなく、まして、俺自身、悠貴という管理者が倖という財産から目を離す隙をいつでも狙ってる盗人の心をもっているとさえ気が付いてなかった。だから、俺は今、自分の心にうろたえてるしなによりも、俺は自分がひどく、卑怯でしかないと思う。
悠貴は事故にあっ . . . 本文を読む
それから・・・。
この話の続きを書くのは、俺にとって、惨めなことでしかない。
だけど、俺の心の底に、倖という女性は、今も住み続けている。だから、表面上の結びつきなど、どうでもいい事で、それは、くしくも、また、倖の生き様そのまま。それをなぞらえることで、俺の倖への証にしたいと決めている。
あの日の朝。俺は倖を手に入れた安心感と倖との交渉に、満足しきって、快い眠りに落ちていた。
俺の携帯に病院 . . . 本文を読む